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異彩を放つ作家の表現を社会に届ける! 「ヘラルボニー」安藤奈穂に学ぶ、自分を活かすキャリア術

  • 2026.7.30
Hearst Owned

働き方や仕事への価値観が多様化する時代だからこそ、キャリアの歩み方に悩むガール世代も多いはず。今回は、「異彩を、放て。」をミッションに掲げ、国内外の主に知的障害のある作家とアートライセンス契約を結んでいるクリエイティブカンパニーの「ヘラルボニー」でブランドプレスを担当する安藤奈穂さんにインタビュー。

全く異なる業界からの転職、そして「きょうだい児」としての自身の原体験と向き合いながら、作家たちの異彩を社会に届ける伴走者として活躍する彼女。キャリアに迷うガール世代の背中を優しく押してくれる、愛と情熱に溢れたメッセージをお届け!

安藤奈穂/新卒で営業職を経験後、きょうだい児としての原体験をきっかけに2022年ヘラルボニーに入社。入社以来、BtoB、BtoCの各事業部の広報を担当し、現在はブランドPRとしてプレス業務のほか、イベント企画やプロモーションなど、幅広く業務を担当する。 Nakajima41 / Hearst Owned

自分のやりがいを模索して。福祉×アートの革新的なアプローチとの出会い

ELLEgirl:今のご職業に就いた理由や、福祉やアートの世界に興味をもった具体的なきっかけを教えてください。

ヘラルボニーは社会人として2社目の会社になります。1社目は福祉やアートとは全く関係のない仕事に就いていました。入社して1年半ほど経った頃、大学時代からお世話になっている龍さん(anyteeshopオーナー)に転職の相談をしたところ、ヘラルボニーという会社があると教えていただいたのが最初のきっかけです。

実は、私は3姉妹の末っ子で、2番目の姉に障害があります。きょうだい児(障害のある兄弟姉妹を持つ子ども)として過ごしてきた原体験は、私の人生に大きな影響を与えていました。

ヘラルボニーは、障害福祉の領域から飛び超え社会全体に向けて、これまでにないクリエイティブなアプローチで障害のある作家の異彩を放つ作品を届け、障害福祉のイメージ変容を目指す会社です。その活動に強く惹かれましたし、代表の熱意に共感して入社を決めました。

背景の作品 全て澁田大輔(日本) Nakajima41 / Hearst Owned

人生を動かした「分岐点」

ELLEgirl:これまでの人生の中で、ターニングポイントとなった出来事を教えてください。

1つ目は東京に上京したことです。私は岐阜で生まれ育ち、若い頃から東京に憧れを抱いていました。1社目に就職したときも、東京という大都市で自立したいという気持ちが原動力になっていました。

実際に東京へ上京すると、たくさんの素敵な出会いが待っていました。地元に残った友人とはまた違う視点で仕事に向き合い、好きなことに全力で熱量を注ぐ友人の姿を見て、「自分もそうありたい」と思ったのは、転職を考えたきっかけでもありました。そういった様々な価値観に触れ、視野が大きく広がりました。

2つ目はヘラルボニーへの転職です。障害のイメージを変えたいという同じミッションに向き合う仲間と出会えたことは、私にとって大きな出来事でした。社内には多様なバックグラウンドを持つ先輩や同期がいて、物事の捉え方や視点の違いを、日々仕事で対話をする中で実感する機会が増えました。また、ヘラルボニーが契約する作家のみなさんとご一緒する際にも、他人の目や評価を気にせず、好きなことに時間を費やす作家さんも多く、世間の当たり前や暗黙のルールに自身が縛られていると気付かされました。

ヘラルボニーに入ってからは、毎日が文化祭のようで“大人の青春”を過ごしているような感覚です。学生時代の文化祭や合唱祭、体育祭って、大変だけど楽しいし、「やりたいからやる」という感覚でしたよね。部活動などもそういう感覚があると思うんですけど、ワクワクする期待と緊張が同時に感じられる刺激があり、楽しみながら働いています。

ELLEgirl:本当はやってみたかったけれど諦めたことや、選ばなかった選択肢はありますか?

最終的に自分の意思で選択はしていると思いつつも、就職するまでは、どこかで「親がどう思うかな」とか、周りの人の目線が気になっていた部分もありました。

大学に行くのが当たり前、新卒で就職するのが当たり前、お給料が高い会社に就職できた方が良い……とか。自分で決めた選択ではありつつも、今振り返ると世間の常識にすごく影響され、「常識から外れないように」「失敗をしないように」と、とらわれていたなと感じています。

なので、今思うと、あの時にすぐ就職しないで「やりたいことを探してみる」という選択肢もあったかもしれないなと思います。なんなら、思い切って海外へ行っちゃうとか。

でも、ヘラルボニーに入ってからは失敗しながらも仕事における成功体験を積み重ね、自信をもつことができ、今では失敗を恐れずに新しいことにもどんどん挑戦したいと思えています。現在は、答えがないことや予測不可能な出来事に対しての不安はあまりなくて、むしろそういった未知の道に進める方が自分らしく、楽しそうだと思えます。

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ELLEgirl:仕事のやりがいや楽しさを感じるのはどんな時ですか?

ヘラルボニーが契約している作家さんが主役となりスポットライトを浴びる場面や、その人にとっての新しい挑戦の場に立ち会えた瞬間に、何よりも大きなやりがいを感じます。例えばメディア向けの発表会などで、もともと人前で話すのが得意ではないとおっしゃっていた作家さんが「今日はすらすら話せました!楽しかったです!」と笑顔で言ってくださった時は、本当に嬉しかったです。

私たちが関わることで作家さんたちの選択肢や作家としての道が少しでも広がるお手伝いができていたら嬉しいです。授賞式などでファイナリストに選ばれたものの、受賞を逃して悔し涙を流される作家さんもいらっしゃいました。そうやって夢に向かって全力で走る姿に、私自身が毎日たくさんの勇気をもらっていますし、伴走できる機会が仕事のやりがいです。

在宅×出社を賢くスイッチ!お仕事ガールのリアルライフ

ELLEgirl:リアルな働き方について教えてください。在宅と出社のバランスや、1日のスケジュールはどのような感じですか?

出社と在宅ワークを自由に組み合わせられるハイブリッドな働き方です。週に3日ほどはオフィスに出社してメンバーと顔を合わせ、残りの日は在宅で集中してタスクをこなしています。スケジュールは日によって変わりますが、基本的にはこのような流れです。

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お仕事バッグに忍ばせる、気合い注入「お守りアイテム」

ELLEgirl:ここぞという気合いを入れる日のマストアイテムを教えてください。

最近はパンピューリのオイルフレグランスがお気に入りです。気合いを入れる日は母から譲り受けたジュエリーと時計を身に着けています。

Nakajima41 / Hearst Owned
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ELLEgirl:お仕事バッグを見せてください!
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・「ヘラルボニー」ポーチ、PCケース、スマホケース

・「ボッテガ・ヴェネタ」財布

自分の身体と向き合うことで「リセット」

ELLEgirl:リフレッシュ方法を教えてください。

ジムは鍛える目的ではなく、リフレッシュのために通っています。仕事をしているとパソコンは開きっぱなし、携帯で連絡も取ったりと、日中は通知が鳴り続けるような日々なので、ジムにいる間は時間を気にせず、自分がやりたいメニューをこなしたり、歩いたりしています。じわじわと汗をかいたり、鼓動が速まったりと、デジタルデバイスと離れ、自分の体と向き合える時間がリフレッシュにつながっています。

そのほか、「ジャーナリング」も今年から始めました。月初に今月の目標を掲げたり、1日の終わりにその目標を振り返り、一言コメントを書いて日記のように使ったりもしています。不安が押し寄せたり、いっぱいいっぱいになった時こそ、ノートに書き出して、自分の気持ちと客観的に向き合い、整理することを大切にしています。

背景の作品 全て澁田大輔(日本) Nakajima41 / Hearst Owned

ガール世代へ贈るメッセージ。今の選択が、未来のあなたを作っていく!

ELLEgirl:もし今20歳だったら、どんなキャリアを選びますか?

ヘラルボニーは国内だけではなく、グローバルに事業展開を進めていて、2024年からフランスのパリに子会社を設立し、ヨーロッパを中心に海外での作家さんとの契約も増えて来ています。英語は旅行のときに使える程度しか話せませんが、海外に行って視野を広げたり、グローバルな働き方を選ぶのかなと思います。

ELLEgirl:最後に、将来に悩む読者へアドバイスをお願いします。

自分の好奇心や直感を大事にしてほしいと思います。大学生の頃や最初に就職したタイミングでは、自分に自信がなかったんです。当時は自分に自信がない故にチャンスをつかみきれない場面があったのかなと思っていて。けれど、私はありがたいことに周りの人に恵まれ、ご縁や挑戦する機会をいただいてきました。明確に自分のやりたいことの輪郭がはっきりしてからは自身の行動力もつき、元々やりたいと思っていたことが周り回って今現在できていると思います。

あとは、ヘラルボニーに入ってから自分の思いを言語化する機会が増えました。自分の言葉で自分が描きたい未来や夢を人に伝えることでその言葉に対しての責任も生まれますし、その夢を助けてくれる人も出てくると思います。言葉には力があると思うので、自分の想いや挑戦したいことを自身の中だけに閉じ込めずに、近くの人に話してみることを大切にしてほしいです。 小さな夢や想いでも、対話するなかで気づきがあり、新しい発見や知識との出会いが自分が目指す道を作り上げるきっかけを後押ししてくれると思います。

ヘラルボニーとは?

「異彩を、 放て。」をミッションに、障害のイメージ変容と福祉を起点に新たな文化の創出を目指すクリエイティブカンパニー。

https://www.heralbony.jp/

Photo:RISAKO SUEYOSHI

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