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「子ども連れてきていいよ、私は平気だから」ママ友同士の旅行の計画。だが、1人のママが次から誘われなくなったワケ

  • 2026.7.29

後部座席が静かにならない

高速に乗ってすぐ、後部座席で泣き声が上がりました。

チャイルドシートに座った子が、体をよじって嫌がっています。

誰かが話しかけても、会話が途中で止まる。窓の外を見て黙る時間だけが増えました。

本当は、4人で行く旅行のはずだったのです。

中学からの付き合いで、今はそれぞれ別の街にいます。

年に一度会えればいいほう。

だから今年こそはと、春先から話を進めていました。

独身の友人は、こう言ってくれていました。

「子ども連れてきていいよ、私は平気だから」

ただ、子どものいる3人の子はどれも1歳から2歳です。

連れて行けば行き先も食事の場所も限られます。私ともうひとりは、夫と実家に頼んで預けることにしました。

ひとりだけ、返事が違ったのです。

「2歳の子と離れたくないから、連れてくね」

それは責められません。

彼女が子どもをかわいがっているのは、全員が知っていました。

気になったのは、そのあとに続いた行き先の話です。

牧場、屋内の遊び場、大きな公園。候補が3か所並んで、どれも子どもの好きな場所でした。

誰も「預けられないの」とは言えません。独身の友人が、先に折れてくれました。

「その子が楽しめるところにしようか」

こうして、4人の旅行は5人になったのです。

誘われなかった秋

当日、彼女は一日じゅう子どもを追いかけていました。

「先行ってて、追いつくから」

追いついてきたのは、最後の休憩所でだけです。

帰りの車内で、その子がようやく眠りました。

静かになったところで、独身の友人が前を向いたまま言ったのです。

「今回は全部あの子に合わせたよね。次は大人だけで行きたい」

責める調子ではありませんでした。

助手席の彼女が振り返って、口を開きかけたまま止まります。

目を伏せて、それから小さく息を吐きました。

もうひとりが、静かに続けます。

「私も、そう思ってた」

それきり、その話は終わりました。

秋になって、残りの3人で日帰りの温泉に行きました。

子どもはそれぞれ預けています。

誘わなかったというより、連れて行く前提の人を誘う形が、もう思いつかなかったのです。

写真をやりとりしていたら、彼女から連絡が来ました。

「行ったんだね。声かけてくれてもよかったのに」

誰も陰では言いませんでした。

独身の友人が、そのまま返したのです。

「前の旅行、全部あの子基準で決まったから。大人だけで行きたかったの」

返事が来るまで、少し時間がかかりました。

「…ごめんね」

次の集まりから、彼女の連絡は変わりました。

「私は預けて行けます。日程、みんなの都合を先に教えて」

行き先の話が出るのは、いつも最後になりました。

※tendが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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