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「見えない場所だから」と土のまま放置…3年後に床下をのぞいた30代夫婦が直面した“異様な光景”【一級建築士は見た】

  • 2026.9.3
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出典:PIXTA(※画像はイメージです)

「夕立のあと、ウッドデッキのまわりだけ蚊がすごいんです。下をのぞいたら、地面がずっと濡れたままでした」

そう話すのは、3年前、郊外の住宅地に、地元の工務店で注文住宅(4LDK・延床約102㎡/土地約162㎡、約4,300万円)を建てたCさん(30代夫婦・子ども1人の3人暮らし)です。

リビングの前には、幅3.6m・奥行き1.8mのウッドデッキ。外構の打ち合わせで、業者から「デッキの下に防草シートと砂利も入れられます」と追加数万円の提案を受けていましたが、「見えない場所だから」と土のままにしていました。

ウッドデッキの下は「乾かない屋外」

デッキの床下は、雨が横から吹き込むのに、日はほとんど当たらず、風の通りも限られる空間です。つまり、いったん濡れると乾きにくい場所。土のままだと湿気がこもり、雑草も伸びます。だからこそ外構では、床下を防草シートと砂利で仕上げたり、土間コンクリートを打ったりして、水はけと防草を確保するのが定番とされています。砂利が表面の水たまりを防ぎ、シートが草を抑える組み合わせです。

Cさん宅の床下は、その仕上げのない土のまま。夕立が続いたこの夏、のぞいてみると地面はじっとりと湿り、くぼみには水たまりの跡、奥にはひょろりと伸びた草。デッキの上は乾いていても、下は何日も雨上がりのような状態が続いていたのです。

湿った日陰は、蚊の育つ場所になる

蚊の幼虫(ボウフラ)はわずかな水たまりでも生息でき、蚊の防除は水中にいるボウフラの段階で行うことが肝心とされています。さらに、やぶにひそむタイプの蚊(ヒトスジシマカ)は活動範囲が狭く、よく刺される家は、近くに発生源の水たまりややぶがある可能性があります。

「デッキのまわりだけ蚊がすごい」というCさんの実感は、まさにこの構図でした。床下の水たまりと伸びた草が、発生源と隠れ場所のセットになっていたのです。草の茂みの手入れで、蚊の隠れ場所を減らすのも有効です。

Cさん夫婦はどう対応したのか

デッキを一度外して土間コンクリートを打つ工事も考えたそうです。ただ、費用が数十万円の規模になるため見送りました。代わりに、床下の落ち葉と草をかき出したうえで外構業者に相談し、防草シートと砂利を後から敷いてもらいました。

床の高さが約40cmあり、床板を一部外して施工できたため、費用は数万円。あわせて夕立のあとは、床下や鉢の受け皿に水がたまっていないかを見るようにしています。

デッキは「下の地面」まで決めて完成

リビングと庭をひとつなぎにして、洗濯物干しにも子どもの遊び場にもなる。ウッドデッキは、暮らしの楽しみを広げてくれる場所です。一方で、その床下は「乾かない屋外」でもあります。以下を確かめてみてください。

・ウッドデッキの見積もりでは、床下の仕上げ(防草シート+砂利など)まで含めて決める
・すでに土のままでも、潜れる高さがあれば後施工できる:外構業者に相談を
・夕立のあとは、床下や受け皿の水たまりをなくす:蚊はわずかな水からも育ちます
・床下は年に何度かのぞいて、落ち葉と湿り気をチェック

床下の地面まで決めてあれば、ウッドデッキは夏も、気持ちのいい縁側であり続けます。

参考:
蚊の生態と対策について(世田谷区)
蚊の発生を防ぐ(フマキラー)


ライター:yukiasobi(一級建築士・建築基準適合判定資格者)
行政で住宅政策・都市計画・建築確認審査など10年以上の実務経験を持つ。現在は住宅・不動産分野に特化したライターとして活動し、空間設計や住宅性能、都市開発に関する知見をもとに、高い専門性と信頼性を兼ね備えた記事を多数執筆している。


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