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「夕立の翌朝、2階寝室カーテンが…」バルコニーに出たら…30代夫婦が青ざめた“異様な光景”【一級建築士は見た】

  • 2026.9.2
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

「夕立の翌朝、2階の寝室のカーテンの裾が湿っていて、窓際の床に雨のしみが。雨漏り?と青ざめてバルコニーに出たら、排水口が落ち葉でふさがって、プールみたいに水がたまった跡があったんです」

そう話すのは、5年前、郊外の住宅地に、地元の工務店で注文住宅(4LDK・延床約109㎡/土地約155㎡、約5,200万円)を建てたAさん(30代夫婦・子ども1人の3人暮らし)です。

引き渡しのとき、工務店から「バルコニーの排水口は定期的に掃除してください。詰まると水がたまり、室内に入ることがあります」と説明を受けていました。ただ、聞いた記憶はあっても、この5年間、一度も掃除をしたことはなかったのです。

バルコニーは、屋根と同じ「雨仕舞いの部位」

バルコニーの床は、防水層と勾配と排水口(ドレン)で雨を受けて流す、屋根と同じ雨仕舞いの設計でできています。住宅瑕疵担保責任保険の設計施工基準では、防水層を床から窓の下端まで12cm以上立ち上げることになっており、これが床から窓までの「水の余裕」にあたります。排水口がふさがれば、その余裕は夕立ひと降りで削られていきます。Aさん宅では、掃除をしないまま5年分の砂ぼこりと落ち葉が少しずつ排水口へ寄り、この夏の夕立で一気にふさがっていました。

そして、排水口は原則として複数設けることになっており、1か所の場合はオーバーフロー管を設けます。オーバーフロー管とは、詰まりや集中豪雨で水がたまったとき、室内へ入る前に外へ逃がす予備の排水口で、サッシの下端より低い位置に付けられます。Aさん宅は排水口1か所+オーバーフロー管の構成。管が水を逃がし続けてくれたものの、強い夕立には追いつかず、しみができる程度の浸入に至っていました。外壁の丸い穴から水が流れ出ていたら、それは詰まりのサインだったのです。

Aさん夫婦はどう対応したのか

まず、排水口の落ち葉と泥をゴム手袋で取り除きました。かかったのは数分、費用はゼロです。あわせてホームセンターで排水口用のごみよけカバー(数百円)を取り付け、床と窓際は乾拭きと扇風機で乾燥。念のため工務店に点検を頼み、防水層に傷みがないことも確認してもらいました(定期点検の枠内で無償でした)。以後は、梅雨前と台風シーズン前の年2回、排水口掃除をカレンダーの行事にしています。

バルコニーの点検は「排水口」から

洗濯物も布団も干せて、夕涼みもできる。バルコニーは、暮らしに屋外のゆとりを足してくれる場所です。一方で、その床は雨を受けて流す設計の部位でもあります。以下を確かめてみてください。

・排水口の掃除は梅雨前と台風シーズン前の年2回以上:ゴム手袋で数分の仕事
・外壁の丸い穴(オーバーフロー管)から水が出ていたら、排水口詰まりのサイン
・強い雨のあとは、2階の窓際の床やカーテンの裾の湿りを確認
・防水層の傷みが疑われるときは、無理にこすらず工務店や保証の窓口へ

排水口ひとつ守るだけで、バルコニーは夕立の季節も、頼れる屋外の一部屋であり続けます。


ライター:yukiasobi(一級建築士・建築基準適合判定資格者)
行政で住宅政策・都市計画・建築確認審査など10年以上の実務経験を持つ。現在は住宅・不動産分野に特化したライターとして活動し、空間設計や住宅性能、都市開発に関する知見をもとに、高い専門性と信頼性を兼ね備えた記事を多数執筆している。


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