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「10℃の店内で従業員が震える…」自動でONになるはずの空調が…開店直前に設備担当者を襲った“想定外の誤算”

  • 2026.9.23
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

施設の空調が突然止まったら、従業員・来場者(来店客)ともに困ってしまいます。設備担当者は迅速に復旧する必要がありますが、取るべき対応は復旧作業だけではありません。

たとえば建物の管理者は、暑さ・寒さで健康を害さないようにする取り組みが求められます。店舗によっては、商品が傷まないよう注意する、動物が過ごしやすい環境を整えるといったケースもあります。

必要な対処方法は、施設により異なります。どのような対処が必要か、この記事で確認していきましょう。

空調機が止まった!現場はどうなっている?

空調機が止まったら現場はどうなるのか、実際に筆者が遭遇したケースをみていきましょう。

時期は初冬。空調機は自動でONになるはずですが、その日は開店時刻を間近に控えても起動しませんでした。館内の温度は10℃前後。従業員も、寒さで震えているかもしれません。「早く空調機を起動させなければ!」という思いで、空調機を設置しているスペースに向かいました。

空調機を確認してみると、確かに起動していません。エラーコードが出ていますが、初めて見るエラーコードで、対応方法の調査に時間を要しました。40分程度の時間をかけて、とにかく誤りのないように慎重に作業を進めたところ、無事に空調機は起動。開店後30分近く経過した段階で、フロアを暖め始めることができました。

空調機が止まった場合の選択肢

空調機が止まった場合に応急対応として取れる選択肢は、いくつかあります。冷房の場合は、スポットクーラーを用意するケースが多いでしょう。一方で暖房の場合は、大型ヒーターが代表的です。狭いオフィスや局所的に暖めたい場合は、スポットヒーターを使う方法もあります。

これらの機器はレンタル事業者など、他社から手配しなければならないケースが多いです。復旧が長引きそうということがわかったら、速やかに調達することがおすすめです。

施設によっては、スポットクーラーや大型ヒーターといった応急対応の機器を常備し、いつでも使える状態にメンテナンスする方法も考えられます。空調機が止まった段階で、速やかに対応できることはメリットとして挙げられます。

復旧作業と並行して、館内の従業員や来場者への情報提供も行う

空調機が止まった場合には、もう1つ重要な対応があります。それは従業員やテナント、来場者(来店客)への対応です。施設の快適性を損なう事態が発生しているわけですから、速やかに周知し、「施設の運営側は事態を把握している」ことを知らせなければなりません。

設備管理部門と密に連絡を取り合ったうえで、館内放送や掲示などを用いて説明しましょう。ディスプレイ上に情報を表示する「デジタルサイネージ」があれば、活用することもおすすめです。オフィスで従業員向けに周知徹底する場合は、グループウェアやビジネスチャットを活用するとよいでしょう。

空調機が止まった館内では、ときに「冷房が効かないから暑くてたまらない」「暖房が効かず、寒くて震える」といった、従業員や来場者の健康を損なう状況になるかもしれません。この場合は、施設を閉める判断も求められます。

人だけでなく、生き物や温度管理を要する品目の対応も忘れずに

以下の品目を扱う場合は、もう1つ注意したいポイントがあります。

  • 生き物(犬、猫、うさぎ、ハムスター、金魚など)
  • 温度管理を要する品目(精肉、鮮魚、惣菜、アイスクリームなど)

冷房が止まれば、室温は上がります。生き物がいる場合は、熱中症になってしまうかもしれません。また、冷蔵・冷凍ケースに保存している物の温度も上がる可能性があります。

冷房が止まった場合はいつも以上に注意を払い、規定温度の範囲内に収まっているかチェックする必要があります。冷蔵・冷凍を要する物品を扱う場合はショーケースなどの温度をチェックし、必要に応じて調整しましょう。

一方で暖房が止まった場合でも、注意が必要なケースがあります。生き物は凍えてしまうかもしれません。また商品のなかにはさつまいもやかぼちゃなど、寒さに弱いものもあります。この場合は生き物や商品の保管に適した温度を確認して、暖かい場所を用意する必要があります。

空調機の停止に想定し、必要な対策を検討し備えよう

空調機が止まることは本来あってはならない事態ですが、現実には起こりえます。施設の運営者は空調機の停止に直面した場合でもスムーズに対応して、施設の安全・安心を守らなければなりません。

事前にシミュレーションを行ったうえで、取るべき対策を検討し備えておくことが重要です。


筆者:稗田 恵一
複数のIT企業でシステム管理業務、顧客向けサポート業務に従事したのち、大手ショッピングセンターで設備管理業務に従事する。2017年よりWebライターとして独立。ITや設備の管理経験を活かし、IT・設備・住宅など、読者に対して技術的な分野をわかりやすく解説する記事を多数提供している。ITや設備管理、FPに関する資格も保有中。


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