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「すみません、もう一度お願いします」タワマン高層階に住む40代、在宅勤務で気づいた“誤算”

  • 2026.8.31
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。現役の不動産会社社長として、日々さまざまな土地や建物のご相談に向き合っている岩井です。

スマートフォンは、今や仕事にも日常生活にも欠かせない存在です。特に在宅勤務では、オンライン会議だけでなく、取引先や社内から携帯電話へ直接連絡が入ることもあり、自宅の通信環境が仕事に影響する場面も少なくありません。

しかし、住宅を購入する際は、間取りや日当たり、眺望、設備などに目が向きやすく、室内の電波状況まで確認する方はそれほど多くないのではないでしょうか。

実は、タワーマンションの高層階だからといって、必ずしも携帯電話の電波が入りやすいとは限りません。

今日は、眺望に惹かれてタワーマンションの高層階を購入したものの、在宅勤務を始めたことで思わぬ不便に気付いた方のエピソードをご紹介します。

タワマンからの眺望を楽しみながら在宅勤務

私と同じ宅建協会に所属する40代のAさんが、タワーマンションを購入したときのことです。駅から近いうえにセキュリティが充実しており、共用設備も魅力的。なかでもAさんが気に入ったのが、高層階ならではの眺望です。

内見では窓から見える景色や日当たりを確認し、間取りや収納、設備なども細かくチェックしました。購入後も大きな不満はなく、「ここを選んでよかった」と感じながら暮らしていたそうです。

そんなAさんの生活が変わったのは、コロナ禍をきっかけに在宅勤務の日が増えてからでした。

窓の外には街並みが広がり、天気のよい日には遠くまで見渡せます。リビングの一角にパソコンを広げ、景色を眺めながら仕事をする時間は、Aさんにとって快適そのもの。

当時はオンライン会議も自宅のWi-Fiを利用していたため、大きな不便は感じていません。

ところが、取引先や社内から携帯電話へ直接連絡が入る機会が増えるにつれて、Aさんはある違和感を覚えるようになります。それまでほとんど気にしていなかった、室内の「電波状況」でした。

大切な電話なのに「すみません、もう一度お願いします」

ある日、Aさんが自宅の仕事部屋でパソコンに向かっていると、取引先から電話がかかってきました。仕事に関する大切な話をしていたところ、会話の途中で突然、相手の声が途切れ途切れになったそうです。

「すみません、もう一度お願いします」

Aさんはスマートフォンを耳に当て直し、何度か聞き返しながら会話を続けました。しかし、少しすると再び声が聞き取りにくくなります。

大切な内容を聞き漏らすわけにはいかないため、Aさんはスマートフォンを持ったまま席を立ち、電波が入る場所を探して部屋の中を移動しました。

すると、窓際まで移動したところで相手の声がはっきり聞こえるようになり、なんとかその日の電話を終えることができたそうです。

最初は「今日はたまたま電波が悪かったのかな」と考えていたAさん。しかし、その後も同じようなことが何度か起こりました。

オンライン会議は自宅のWi-Fiを利用していたため、大きな問題はありません。一方、取引先や社内から携帯電話へ直接かかってくる電話では、仕事部屋やリビングにいると通話が不安定になることがありました。

電話がかかってくるたび窓際へ移動する生活に

それ以降、Aさんは電話がかかってくるたびにスマートフォンを持って窓際へ移動するようになりました。最初のうちは、「少し場所を移動すれば済む」と、それほど深刻には考えていなかったそうです。

しかし、在宅勤務が続くにつれて、小さな不便が積み重なっていきました。

仕事部屋でパソコンを使っている最中に電話が鳴れば、スマートフォンを持って窓際へ移動。会話中にパソコンの画面や手元の資料を確認する必要があれば、再び机へ戻らなければなりません。

大切な電話が入るたびに、「また途中で聞こえなくならないだろうか」と電波状況を気にすることも増えていったといいます。

そこでAさんは携帯電話会社へ相談し、Wi-Fiを利用した通話など、通信環境を改善する方法を検討することにしました。その際に知ったのが、タワーマンションの高層階だからといって、必ずしも携帯電話の電波が入りやすいとは限らないことでした。

携帯電話の通信状況は、建物の高さだけではなく、建物の構造や基地局との位置関係、周辺環境、利用する通信事業者など、さまざまな条件によって異なります。

Aさんはそれまで、「高層階なら周囲に遮る建物も少ないし、電波も入りやすいだろう」と漠然と考えていたそうです。

しかし、実際に暮らしてみると想像とは違いました。

眺望のよさを求めて選んだ高層階で、まさか仕事の電話をする場所に困るとは、購入時には考えてもいなかったそうです。

タワーマンションは通信環境まで確認することが大切

タワーマンションの高層階だからといって、必ずしも携帯電話の電波が入りやすいとは限りません。

通信状況は、建物の高さや構造、基地局との位置関係、周辺環境、利用する通信事業者など、さまざまな条件によって異なります。同じ住戸の中でも、窓際では問題なく通話できる一方、部屋の奥では電波が弱くなることもあります。

特に在宅勤務が多い方は、内見時にスマートフォンのアンテナ表示を見るだけでなく、リビングや仕事部屋など、実際に長時間過ごす場所で電波状況を確認しておくことが大切です。可能であれば、場所を変えながら実際に通話や通信を試してみるとよいでしょう。

また、携帯電話の電波だけでなく、マンションで利用できるインターネット回線の種類や通信設備なども確認しておきたいポイントです。

住宅を購入するときは、眺望や間取り、設備など、目に見える部分へ意識が向きがちです。しかし、スマートフォンやインターネットは毎日の生活に欠かせないからこそ、通信環境も住み心地を左右する要素の一つといえます。

内見では、実際にそこで暮らす場面を想像しながら、普段使っているスマートフォンで電波状況まで確認してみることで、入居後の後悔を減らせるのではないでしょうか。



筆者:合同会社ゆう不動産 代表 岩井佑樹

不動産売買の専門家として仲介・査定・買取に携わりながら、不動産Webライターとして1,000記事以上を執筆。「売る力×伝える力」を軸に、情報発信と販売の両面から不動産の価値を高めている。派手さよりも誠実さを大切にし、地域に寄り添う姿勢で「早く・高く・安心」の取引を支える不動産の専門家。


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