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“乳がん治療”で5ヶ月休職→「収入が途絶えたら家計は破綻する」不安を抱えるも…休職後、40代女性を待っていた“意外な結末”

  • 2026.8.11
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。金融機関勤務のおがわ163です。20年間、金融機関の窓口で資産運用や家計相談に携わってきた経験をもとに、お金にまつわるリアルなエピソードをお届けしています。

今回ご紹介するのは、乳がんの手術と治療のため長期休業することになった40代女性Aさんの体験談です。「収入が途絶えたら、家計は破綻する」と覚悟したAさんが、休職を終えて振り返ったときに見えてきたこととは…?!

「収入が途絶えたら家計は破綻する」という絶望

Aさんは46歳、メーカー勤務の正社員です。夫と二人暮らしで、子供はいません。

ある年の検診で乳がんが見つかり、手術と抗がん剤治療のため、5か月ほど仕事を休むことになりました。

治療が心身ともにこたえるなか、Aさんの頭を占めていたのはお金の不安でした。「毎月の給料がまるごと入らなくなると思うと、貯金はあっという間に底をつく。家計が破綻するのではないか」と、休業が決まった当初は眠れない夜もあったといいます。

「治療のつらさに加えて、お金の不安まで抱えるのは、正直きつかったです」

実際に家計を支えた、3つの要素

ところが、休職を終えて家計を振り返ってみると、Aさんが覚悟していたほどの逼迫は起きていませんでした。理由は3つありました。

一つ目は、傷病手当金です。標準報酬月額32万円ほどのAさんの場合、日額はその3分の2にあたる7,100円ほど。5か月分では100万円を超える金額が、休業中の生活を支えました。

二つ目は、支出そのものの減少です。通勤定期代や外食、同僚との付き合いにかかっていた費用がなくなり、月に2万円ほど支出が減りました。

三つ目は、休業から1年ほど経ってから効いてきた翌年度の住民税です。住民税は前年の所得をもとに計算されるため、休業した年の所得が下がったことで、翌年度の住民税額も年間10万円ほど軽くなりました。

「収入が3分の2になるだけでなく、出ていくお金も減っていた。想定していたほど、家計は苦しくなりませんでした」

ただし、傷病手当金には「期限」がある

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

家計の面では安心が広がった一方で、Aさんの頭には別の不安もありました。

傷病手当金を受け取れるのは、同じ病気やけがについて、支給開始日から通算して1年6か月までという期限があることです。再発や転移への心配もあり、「この期限を過ぎたら、この先また休むことになっても手当はもらえなくなる」と思い込んでいたAさんは、治療の区切りがついて少し体が楽になった時点で、本調子とはいえないまま復帰を急いだそうです。

ただ、後日窓口で聞いたところ、2022年の法改正により、この1年6か月は暦の上での通算ではなく、実際に手当を受け取った日数を通算して数える仕組みに変わっていました。復職して働いている期間はカウントから除かれ、同じ病気で再び休業しても、残りの日数分は改めて受け取れるといいます。

「焦って復帰しなくても、権利がなくなるわけではなかったんですね」
「家計は思ったより保てましたが、期限の仕組みも正しく知っておけば、もう少し自分のペースで復帰を考えられたかもしれません」とAさんは振り返ります。

・傷病手当金は、給与のおおむね3分の2が、連続3日休んだ後の4日目以降に受け取れる
・支給期間は、支給開始日から通算して1年6か月まで(2022年1月改正で、復職期間は通算対象から除かれる仕組みに変更)
・休業中は通勤費や交際費など、支出が自然に減る面もある
・住民税は前年の所得をもとに計算されるため、休業した年の所得が下がれば翌年度の税額も下がる
・傷病手当金そのものは非課税だが、休業中も社会保険料の負担は続く
・支給日数や手続きは、加入している健康保険組合や協会けんぽで確認できる

「収入が途絶えたら家計が破綻する」と思い込む前に、支えとなる制度と、自然に減る支出の両方を知っておくことが、心の余裕にもつながります。傷病手当金の仕組みについては、加入している健康保険組合や協会けんぽの窓口に相談してみてください。


執筆:おがわ163
金融機関勤務(勤続20年)。2級ファイナンシャル・プランニング技能士。窓口業務・資産運用相談の現場経験をもとに、生活に役立つお金の知識をわかりやすくお届けしています。

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