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NISAで米国株に“500万円”投資した50代男性→「配当に税金はかからない」と思いきや…3年後、受取額を確認して“驚愕したワケ”

  • 2026.8.20
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

こんにちは、マネーシップス代表 ファイナンシャルプランナー/IFAの石坂です。

「NISAで買った株なら、配当にも税金はかからない」そう思っている人もいるかもしれません。

たしかに、NISA口座で得た対象商品の売却益や配当などは、日本では一定の条件のもと非課税です。しかし、米国株など海外の資産へ投資すると、投資先の国で税金が差し引かれることがあります。

「年間20万円の配当なら、そのまま20万円もらえるはず」

そう考えていた55歳男性も、実際の入金額を見て初めて違いに気づきました。今回は、NISAで米国株を買い進めたKさんの事例から、意外と見落としやすい「海外でかかる税金」を見ていきます。

「老後は月1万7,000円の配当収入」55歳男性が描いていた計画

会社員のKさん(55歳)は、50代になってから老後のお金を意識するようになりました。預貯金や年金だけでなく、「配当金が定期的に入れば、老後の家計も少し楽になるのでは」と考え、2024年からNISAの成長投資枠を使って米国株を買い始めたそうです。

2024年に約180万円、2025年に約200万円、2026年に約120万円。3年間の買付額は合計約500万円になりました。
選んだのは、定期的に配当を出している複数の米国企業です。

500万円ほどを買い付けた時点で、Kさんが今後1年間に受け取れると見込んでいた配当は、円換算で約20万円でした。買付額約500万円に対して年間20万円なら、単純計算では年4%ほどになります。

「NISAなら配当も非課税だから、20万円がそのまま手元に残る」
Kさんはそう考えていました。

年間20万円なら、月平均では約1万7,000円です。
「電気代や通信費に充ててもいいし、ときどき夫婦で外食もできる」
まだ退職前ではあるものの、老後に配当を受け取りながら生活する姿までイメージしていたといいます。

ところが、投資を始めて3年目。証券口座の配当履歴を何気なく確認したKさんは、「あれ?」と手が止まりました。配当として表示されている金額と、実際に入金されている金額が違っていたのです。
たとえば、円換算で約5万円相当の配当が出ているのに、受取額は約4万5,000円程度でした。

「NISAなのに、なぜ約5,000円も減っているんだろう」
最初は為替の影響か、証券会社の手数料だと思ったそうです。

男性が見落としていた税金のしくみ

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

その後、専門家に相談した際に明細を確認すると、Kさんが知らなかった仕組みがありました。
「NISAで非課税になるのは日本側の税金です。日本居住者が一般的な米国株から受け取る配当は、日米租税条約の適用を受ける場合、米国で原則10%が源泉徴収されます」
Kさんはここで初めて、「NISA=税金がすべてゼロ」ではないことを知りました。

年間20万円相当の配当に米国で10%が源泉徴収されるとすれば、税額は単純計算で約2万円です。つまり、年間配当が約20万円相当なら、受取額は約18万円というイメージになります。

「20万円を丸ごと受け取れるものだと思っていました」
年間約2万円でも、同じ水準の配当が10年間続いたと仮定すると、差し引かれる税金は単純計算で約20万円になります。

老後の生活費として配当を考えていたKさんにとって、決して小さな違いではありませんでした。

※税率は、日本居住者が一般的な米国株の配当を受け取るケースを想定しています。実際の受取額は為替レートや端数処理などによって異なります。

「確定申告すれば戻ってくる?」にも注意

Kさんが次に気になったのが、「海外で引かれた税金なら、確定申告で取り戻せるのでは?」という点でした。

通常の課税口座では、外国と日本の二重課税を調整するため、一定の条件で外国税額控除を利用できる場合があります。
しかし、NISAでは日本側で配当が非課税になっています。そのため、NISA口座で受け取った配当にかかった外国所得税は、外国税額控除の対象になりません。

今回なら、米国で差し引かれた約2万円を、確定申告によってそのまま取り戻せる仕組みではないのです。

「NISAだから全部非課税」と決めつけない 。見るべきは手取り額

NISAでは、口座内で保有する対象商品の売却益や配当・分配金にかかる日本の税金が非課税になります。

一方、米国株など海外の資産では、現地で税金がかかる場合があります。年間20万円相当の配当でも、米国で原則10%が差し引かれれば、受取額は単純計算で約18万円です。

また、日本株でもNISAで配当を非課税にするには、受取方法など一定の条件があります。
配当を老後の収入として考えるなら、「年間配当はいくらか」だけでなく、「最終的にいくら受け取れるのか」まで見ておくことが大切です。

「NISA=税金が一切かからない」と思い込まず、投資先によって税金の仕組みが変わることも押さえておきたいところです。


※事例は制度を分かりやすく説明するため、内容の一部を調整しています。

執筆・監修:石坂貴史
証券会社IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー・証券外務員)、マネーシップス代表。累計1,200件以上の相談対応に加え、金融記事の制作・校正・監修の対応を行っています。専門は「金融・経済、不動産、保険、相続、税制」。資産運用やライフプラン設計では、分散投資の考え方と人の心理を踏まえた行動設計をもとにサポートしています。
保有資格:証券外務員一種、2級FP技能士、AFP、NISA取引アドバイザー、日本証券アナリスト協会認定 資産形成コンサルタント、金融リテラシー検定

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