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「お菓子とオモチャ、全部お子さんにあげて」距離を詰めてくる隣人。恐ろしくなり、管理会社に相談した結果

  • 2026.7.26

距離を詰める住人

引っ越してきたマンションに、よく声をかけてくる住人がいました。五十代くらいの、同じフロアの女性です。

はじめは、感じのいいご近所付き合いでした。小さかった我が子に、お菓子を分けてくれることもありました。

けれど、あるときから、その距離感が急に近くなったのです。

「今日はお出かけ?どこ行くの?」

「ご主人、最近見ないけど元気?」

「ねえ、今度うちでお茶しましょうよ」

私たち家族の暮らしを、細かく知りたがるようになりました。私は少しずつ、挨拶だけで切り上げるようにしていきました。

それでも廊下で顔を合わせるたび、その人は用もないのに、我が家の玄関先で足を止めるのです。

管理会社の一報

ある日の午後、インターフォンが鳴りました。モニターの向こうには、あの住人が立っています。ドアを開けると、その手には、山のようなお菓子とオモチャが抱えられていました。

「お菓子とオモチャ、全部お子さんにあげて」

断ろうとすると、その人はぐいと荷物を押し付けてきます。笑顔のまま引き下がらない様子に、ぞくりとしました。

変にこじらせては怖いと、その日は丁寧にお礼を言って受け流しました。

ドアの覗き穴から、廊下に人の気配がないかを確かめてから出かける。そんな毎日に、私はすっかり疲れてしまいました。

もう、自分たちだけでは抱えきれない。私は思い切って、マンションの管理会社に相談することにしました。

「一人では、どうにもできなくて」

「よくお話しくださいました。こちらから注意します」

管理会社は、すぐに動いてくれました。担当者からその住人へ、一本の連絡が入ったのです。個人宅への一方的な訪問は控えるように、と。

効果は、その日のうちに表れました。あれほど頻繁だったインターフォンが、ぴたりと鳴らなくなったのです。

玄関前で足音が止まることも、もうありません。数日後、廊下でその人と出くわしました。私に気づくと、あの人はばつの悪そうな顔で、目を伏せました。

「……余計なお世話、だったのね」

小さくそうつぶやくと、そそくさと自分の部屋へ消えていきました。

「実は、うちも同じで参ってたの」

あとで、同じように距離を詰められて困っていた家庭が、ほかにもあったと知りました。それからは、玄関先に立たれることも、荷物を押し付けられることもありません。

すれ違うときに軽く会釈するだけの、ちょうどいい距離。たった一本の相談が、詰め寄ってくる訪問を、きっぱりと止めてくれたのでした。

※tendが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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