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「独身の方は前に来てください」フラワートスで呼ばれた女性を見て、私がずっと引っかかっていた理由

  • 2026.7.29

祝福に満ちた披露宴

その日、私は長年の友人の結婚式に招かれていました。

四十を過ぎると、こうした華やかな席に呼ばれる機会もめっきり減っていて、朝から少しだけ晴れやかな気持ちだったのを覚えています。

式も披露宴も、終始あたたかな空気の中で進んでいきました。

新婦となった友人の幸せそうな横顔を見ていると、こちらまで胸が温かくなります。

私の隣の席には、たまたま新婦の姉が座っていました。

会話の合間に、その姉がまだ独身だと知りましたが、そのときは一つの事実として聞き流しただけでした。

ブーケトスの合図

披露宴も終わりに近づいた頃、新婦のブーケトスが始まりました。

司会の方が、独身の女性はぜひ前へ、と明るく呼びかけます。

会場のあちこちから女性が立ち上がり、前へと進み出ました。

その中に、隣にいた姉の姿もあったのです。

「独身の方は前に来てください」

その光景を眺めていると、私の胸にはなんとも言えない気持ちがわいてきます。

すると、親族の一人が姉の名前を大きく呼び、明るい声を張り上げました。

「次はあなたの番よ、しっかり受け取ってね」と、場を盛り上げるように声援を送ります。

周りからも、温かい笑い声と拍手が起こりました。

声をかけた本人は、きっと座を和ませようとしただけなのでしょう。

けれど、名前を呼ばれた姉は、頬を赤らめて、とても恥ずかしそうにうつむいていました。

割り切れなかった気持ち

声援を送った方に、悪気がなかったのは分かります。

むしろ、独りでいる姉を気にかけて、励ますつもりだったのかもしれません。

それでも、大勢の前で名前を呼ばれ、独身だとあらためて示された姉の横顔は、どう見ても居心地が悪そうでした。

そもそも、独身の人だけを名指しで前へ集めるという習わし自体が、今の時代には少しそぐわない気もしたのです。

結婚することだけが、幸せのすべてではないはずです。

姉には姉の歩んできた道があり、その日も心から妹を祝いに来ていたのに。

披露宴が終わってからも、私はあの場面をうまく飲み込めませんでした。

誰も悪気などなく、それなのに誰かが少しだけ寂しい思いをしている。その居心地の悪さが、どうにも消えてくれないのです。

あの日の、恥ずかしそうにうつむいた姉の横顔が、今も私の胸に、小さな引っかかりとして残っています。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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