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【石川・能登島】夏の島旅2026グルメ編|寿司オーベルジュ「一 能登島」とおすすめ観光スポット(塩づくり舟小屋)

  • 2026.7.24
撮影=湯浅 啓

「島に行きたい」──夏になると、そんなつぶやきが、自然に口をついて出てきませんか?常時何かに接続しているかのような日常の“圏内”から、地続きではない非日常の“圏外”へ。情報に従って動き回る旅ではなく、心と時間に余白のある旅へ。そんな思いを叶えてくれるのが、離島の旅です。

ニューオープン&リニューアルした宿のある島を中心に、この夏、旅したい魅力的な島々をご案内します。今回は、石川県の能登島をご紹介します。

能登半島に抱かれた営みの島

能登島【石川】

撮影=湯浅 啓

波穏やかな七尾湾に囲まれ、煌めく入り江や小さな港が続く架橋島(かきょうとう)。神事や暮らしの息づく集落が点在するこの地で、人々が育む至福の味が待っています。

能登島

面積:46.78km²
人口:約2,500人
周囲:71.9km
8月の平均気温:27.6℃

東京からのアクセス:飛行機にて羽田空港→能登空港(55分)→車にて能登島へ(約50分)。別ルートあり。

一 能登島 HITOTSU NOTOJIMA

海を望むカウンターで地魚の寿司と向き合う

左から、のどぐろの炙り、輪島のまぐろ、七尾のあじ、金沢の甘海老、七尾のあかにし貝。夕食は計25品ほどで、握りは16~18貫。 撮影=湯浅 啓

能登半島の東側、半島に抱かれるように、穏やかな七尾湾に浮かぶ能登島。海岸線ぎりぎりまで田んぼが続いているかと思えば、小さな漁港が姿を現し、赤土の畑には、季節の野菜が植えられています。野生のイルカが姿を現す美しい海と、その自然とともにある営みが調和しているこの島に「一 能登島」が寿司オーベルジュとして誕生したのは、2023年9月のこと。その4カ月後、能登半島地震で被害を受けましたが、無事に修理を終え復活しました。島の南側、七尾湾にせり出す小さな岬に建っているため、エントランスもスパも、またどの客室も海が目の前。時とともに色や輝きを変える能登の海を独り占めした気分に浸ることができます。

能登島の地名がついた6つの客室は、すべてオーシャンビュー。床は畳敷きになっていてゆったりとくつろげる。 撮影=湯浅 啓
10種類以上をブレンドした薬草湯と薪サウナ、水風呂を備え、開放感溢れる貸し切りスパ。天気がよいと海の向こうに立山連峰を望む。 撮影=湯浅 啓

食事も海を眺めながら。夕食は、能登の海から揚がった魚を使った、寿司のおまかせコースです。漆塗りのカウンターに立つのは、能登出身の佐々裕一さん。祖父が漁師、父も市場関係者という、能登の魚を知り尽くした寿司職人です。

漆塗りカウンターの向こうは穏やかな海。 撮影=湯浅 啓
輪島の毛がにはすだちを搾って。 撮影=湯浅 啓

能登の米2種類をブレンドし、能登の水で炊き上げた寿司飯は、優しい味わい。「能登の魚には、酸味や塩味を抑えたシャリが合うんです。なるべく能登にしかない魚を使うようにしているので、当日港に揚がる魚によってネタが変わります」。この日も、七尾湾が育むあかにし貝、輪島で揚がったまぐろや毛がになど、能登の魚介が次々と登場しました。

朝食はのどぐろの一夜干しと輪島の里山・三井(みい)のコシヒカリを主役に据えた、能登の山海里の恵み。 撮影=湯浅 啓

朝食はのどぐろの一夜干しをメインに、能登で育った米や野菜。朝日に輝く七尾湾を眺めながらいただきます。眼前に広がる海と島の営みを感じながら、その海から揚がった魚を味わい尽くす。ここでしか過ごすことができない、能登島に流れる贅沢な時間です。

撮影=湯浅 啓

DATA
一泊2食付き2名1室の1名料金60,500円~(サ込)
IN15時~18時 OUT11時 全6室
tel.0767-85-2150
Google mapで確認
石川県七尾市能登島須曽町42-4

一 能登島

塩づくり舟小屋

美しい海から始まる地域伝承の塩作り

撮影=湯浅 啓

海水を汲み上げて薪釜で炊き上げる、この地域に伝わる独自の製法の塩は、シェフたちから引く手あまた。「一 能登島」の料理でも使われています。海沿いの景色に魅せられた支配人も、時折癒やしを求めてここを訪れるそう。塩は「道の駅 のとじま」で購入可能。

撮影=湯浅 啓

DATA
※舟小屋見学は要電話問い合わせ(不在の場合あり)
※「寄り道パーキングながさき」(石川県七尾市能登島長崎町29-5)より徒歩7~8分。
tel.0767-8 4-1702(能登島自然の里ながさき)
石川県七尾市長崎町(長崎漁港側)

塩づくり舟小屋

独歩炎(どっぽえん)

料理人からも支持される使い勝手とデザイン

撮影=湯浅 啓

陶磁器メーカーのデザイナーだった藤井博文さんが独立後、島にUターンして開いた陶房です。数十種類もの土や釉薬を駆使し、料理人の要望も聞きながら焼き上げる器は、スタイリッシュでありながら、使い勝手を追究したもの。「一 能登島」の朝食で使用する羽釜も、こちらの窯のオリジナル。つやつやの炊き上がりは絶品です。

DATA
※工房への訪問は要電話問い合わせ
tel.0767-8 4-1197
Google mapで確認
石川県七尾市能登島曲町10-3-1

独歩炎

撮影=湯浅 啓 取材・文=つぐまたかこ 編集=大坪千夏(婦人画報編集部)

『婦人画報』2026年8月号より

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