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「うちは俺も手伝ってるよ」自分のことを良いパパだと思っていた→妻が倒れて初めて知った事実

  • 2026.7.23

俺はイクメンだから

子どもが生まれてから、俺は自分を良いパパだと思っていた。

職場の飲み会でも実家でも、聞かれれば同じ答えを返す。

「うちは俺も手伝ってるよ」

悪い気はしなかった。

実際にやるのは、休日に息子を少し抱っこすることくらいだ。

夜泣きで起きるのは妻。

オムツを替えるのも妻。保育園の準備も洗濯も食器洗いも、全部、妻の手の中にあった。

ある夜、妻が畳みかけのタオルを膝に置いて言った。

「少しでいいから、手伝ってほしい」

俺はソファから顔を上げなかった。

「洗濯物くらい、後でやるからさ」

その「後で」が来たことは、一度もない。

朝になれば洗濯物は畳まれている。誰がやったのかを、俺は考えもしなかった。

「俺は仕事で疲れてるから」

この一言は便利だった。

口にすれば話が終わる。妻は言い返さず、黙って台所へ行く。その背中を、俺はテレビ越しに眺めていた。

妻が倒れた日

その朝、妻は布団から起き上がれなかった。

顔が赤く、声もかすれている。

「ごめん。今日は、無理そう」

任せとけ、と返した。

子ども一人と家事だけだろうと、たかをくくっていた。

六時半、息子が泣き出した。着替えさせようとすると、床に転がって嫌がる。寝室のドアに向かって叫んだ。

「保育園の袋、どこだ」

「引き出しの二段目。タオルは名前が見えるように入れて」

連絡帳を書き、朝食の皿を流しに積み、洗濯機を回す。

それだけで九時を過ぎた。仕事を休んだのに、腰を下ろす隙がない。

洗い物、買い出し、夕飯、風呂。

息子は麦茶をこぼし、皿を割りかけた。取り込んだ洗濯物は、夜になっても山のままだ。

寝かしつけに一時間。

リビングに戻ると時計は十一時を指していた。台所には朝の皿が残っている。

寝室から、妻がゆっくり顔を出した。

「…今日、何もできてない」

「うん。でも、今日だけでしょう」

言葉が出なかった。

「毎日これを、ひとりでやってたのか」

「そう。あなたが後でやるって言った日も、全部」

妻の声は静かだった。責める調子がなくて、それが余計にこたえる。

「…疲れてるって、俺、言ってたよな」

「聞いたよ。何度もね」

返す言葉は見つからなかった。台所の蛍光灯が、やけに明るい。

「悪かった。良いパパなんて、言う資格なかった」

妻は少しだけ笑って、布団に戻っていった。

次の休みに、俺たちは分担を紙に書き出した。名前のない仕事に、ひとつずつ名前がつく。

紙は二十行を超えた。

今でも完璧じゃない。忘れる日もある。それでも、洗濯かごの前に先に立つのは俺になった。

「後でやる」とは、もう言わない。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・男性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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