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「母親なのに分からないの?」妻への口出しを何年も続けた母。だが、夫が正論をぶつけた結果

  • 2026.7.21

結婚した年から続いた注文

母は、俺が結婚した年から妻のやることに口を出す人でした。

味付け、洗濯物の干し方、掃除の順番。訪ねてくるたびに、必ず一つは注文をつけていきます。

「お味噌汁、こんなに薄くていいの」

「シャツは裏返して干すものよ」

妻は毎回「勉強になります」と笑っていました。母のいつもの癖だと、俺は本気で思っていたのです。

子どもが生まれて、それが一段と激しくなりました。

生後3か月に入った日曜、母は連絡もなく家に上がり込み、妻の腕の中をのぞき込んで声を荒らげたのです。

「その抱き方はやめて!」

妻の腕が固まりました。

「首がすわってないんだから、もっとこう。母親なのに分からないの?」

俺は麦茶のコップを持ったまま、突っ立っていました。何か言えばよかったのに、出てきたのは「まあまあ」だけです。

玄関で止めた日曜の朝

その夜、寝かしつけを終えた妻が、廊下でぽつりとこぼしました。

「抱っこするのが、怖くなってきたの。手が、勝手に震えるんです」

俺が黙ってやり過ごした回数だけ、妻がひとりで飲み込んでいたのだと、そこでようやく分かりました。

翌週、母が玄関に立った瞬間、俺は先に言いました。

「母さん、抱き方の話はここで終わりだ。この子を育てるのは俺たちだから、見守っててほしい」

母の眉が、ぴくりと上がりました。

「わたしは経験から言ってるの」

「その経験で、妻の手が震えるようになった」

母は反論しようと息を吸って、その息を吐くだけで終わりました。靴を脱ぎかけた足を、上がり框に置いたまま止めています。

後ろから入ってきた父が、荷物を床に下ろして続けました。

「お前も昔、うちの母親に同じことを言われて泣いてただろう」

母は父を見て、それから目を伏せました。誰ひとり、母の側につきませんでした。

あれ以来、母は必ず前の日に連絡をよこします。

「明日、少しだけ寄ってもいい?」

妻が抱っこしていても、母は何も言いません。言いかけて、こちらをちらりと見て、飲み込む。それを繰り返しています。

この前の帰り際には、母が妻に小さく頭を下げていました。

「あのときのわたしは、言い過ぎたわ」

妻は「いえいえ」とは返しませんでした。

「もう震えないので、大丈夫です」

そう答えて、母を見送る玄関の鍵をゆっくり閉めたのです。

※tendが独自に実施したアンケートで集めた、20代・男性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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