1. トップ
  2. エピソード
  3. 「主人の年収、2000万を超えてるの」夫の役職を自慢し続けたママ友。だが、本部長の妻の一言で顔面蒼白

「主人の年収、2000万を超えてるの」夫の役職を自慢し続けたママ友。だが、本部長の妻の一言で顔面蒼白

  • 2026.7.24
「主人の年収、2000万を超えてるの」夫の役職を自慢し続けたママ友。だが、本部長の妻の一言で顔面蒼白

送り迎えのたびに始まる話

娘が幼稚園に上がって、最初に声をかけてくれたのがそのママ友でした。

感じのいい人だと思っていられたのは、はじめの一週間だけです。

「お宅のご主人、どちらにお勤めなの?」

「普通の会社で、事務の仕事をしています」

そう答えた瞬間、相手の目がすっと細くなりました。

「うちの主人、外資系で役職についてるの」

それから顔を合わせるたび、話は必ず夫の職業と収入に戻ってきたのです。

「主人の年収、2000万を超えてるの」

「そうなんですね」

「だから旅行は毎年ハワイが定番なの。お宅は国内旅行でも大変よね」

哀れむような目でした。私はそのたび、苦笑いで受け流していたのです。

言い返さなかったのは、揉めたところで娘の園生活に響くと思ったからでした。

懇談会で顔を上げたママ

空気が変わったのは、授業参観のあとの懇談会でした。

机を寄せて座った輪の中で、そのママ友がまた話を始めたのです。

「主人、来月からまた海外出張なの。役職がつくと本当に大変」

誰も相槌を打たず、場が白けかけました。

そのとき、隣に座っていたママが顔を上げたのです。

「そちらのご主人、うちの主人の部下の方ですよね」

教室が、すっと静かになりました。

「いつも頑張ってくれてるって、主人が言っていましたよ」

にこやかな声でした。悪気などまるでありません。

そのママの夫が、ママ友の夫の勤め先で本部長を務めていることを、私はそのときはじめて知りました。

折り直されたプリント

ママ友の顔から、音もなく血の気が引いていきました。

「……いえ、あの、部署が違いますので」

「同じ本部ですよ。主人、お名前もちゃんと覚えていました」

言いかけた口が、そのまま閉じました。

誰かが小さく息を吸う音がして、輪のあちこちで視線が交わります。

「そうなんですね」

私が言えたのはそれだけでしたが、ママ友はもうこちらを見ませんでした。

顔面蒼白のまま、手元のプリントを何度も折り直しています。

「今度、主人にも聞いておきますね」

本部長の妻がそう続けたとき、ママ友は椅子を引いて立ち上がりました。

「あの、下の子を迎えに行かないと」

挨拶もそこそこに、教室を出ていったのです。

次の日から、送り迎えで顔を合わせても夫の話は一度も出ませんでした。会釈だけして、足早に通り過ぎていきます。

私はこれまでどおり、普通に挨拶を返しました。下手に出るつもりも、勝ち誇るつもりもありません。

ただ、あれだけ胸を張っていた人が目を伏せて歩く姿を見て、はっきりして、よかったと思いました。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

元記事で読む
の記事をもっとみる

注目コンテンツ