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「水道代が2万、生活できんぞ」私の両親まで呼びつけた義父。だが、思わぬ勘違いに絶句

  • 2026.7.20
「水道代が2万、生活できんぞ」私の両親まで呼びつけた義父。だが、思わぬ勘違いに絶句

突き出された検針票

夫の転勤が決まり、私と二歳の息子だけが、義父母の家で暮らすことになった。

義母は穏やかな人で、どうにかやっていけると思っていた。

それが崩れたのは、同居から二ヶ月が過ぎた朝だった。台所に立つ私の背中へ、義父がずかずかと近づいてきた。

「水道代が2万、生活できんぞ」

突き出された紙には、たしかに二万円を超える金額が並んでいた。

「うちは今まで、こんな額になったことは一度もない」

「すみません、子どもの服を洗う回数が多くて……」

「多すぎるんだ。垂れ流してるのと同じだろう」

義父は私の返事も待たず、電話の子機を取り上げた。

覗き込むと、受話器の向こうから聞こえてきたのは、私の母の声だった。

両親を座らせて始まった説教

その日の夕方、片道一時間かけて、私の両親が座敷に呼びつけられた。

父は着慣れないスーツで、母は菓子折りを抱えて、玄関で深々と頭を下げた。

義父は上座に腰を下ろすと、検針票を畳の上に滑らせた。

「どんな生活をしてきたのか知りませんが、こんな水の使い方では、生活できませんよ」

父の肩が、わずかに動いた。母は膝の上で手を握りしめ、「申し訳ありません」とだけ繰り返している。

「娘さんの躾の問題です。うちの家計を圧迫されては困る」

頭を下げる両親の横で、私だけが言い返すこともできなかった。

そのとき、お茶を運んできた義母が、畳の上の紙をひょいと覗き込んだ。

紙の隅に印刷されていた日付

「お父さん、これ、2ヶ月分よ」

座敷が、しんと静まり返った。

義母が指さした紙の隅には、検針の対象期間として二ヶ月ぶんの日付が並んでいた。

この地域の水道は、二ヶ月に一度まとめて請求される。

2万は、一ヶ月に直せば一万円ほど。大人三人と子どもが暮らす家として、なんの異常もない額だった。

義父の顔から、みるみる血の気が引いていった。

「…いや、しかしだな」

言いかけて、飲み込む。畳の上の検針票へ伸ばした手が、宙で止まった。父の視線から逃げるように、義父は目を伏せた。

「……そうなのか」

それだけだった。

謝罪の言葉は、最後まで出てこない。私は、その伏せられた顔に向かって言った。

「お義父さん。うちの両親は、一時間かけて来ています。ご説明をお願いします」

父が小さくうなずいた。母も顔を上げた。

義母までが湯呑みを置いて、義父の返事を待っている。

義父は絞り出すように「……手違いだった」とだけ言うと、そそくさと座敷を出ていった。

あの日から、義父が水道の話を持ち出すことは二度となくなった。

廊下ですれ違えば、目を合わせずに小さく会釈をしていく。検針票は、義母が受け取るようになった。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、20代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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