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「モンペ」と呼ばれても学校へ通った母、教室に入れない娘を待った半年

  • 2026.7.18
ハウコレ

私は小学校2年生の娘を持つ母親です。仕事のシフトを午前中で切り上げ、午後はずっと小学校の駐車場に通う日々を、もう半年近く続けていました。他のお母さん方からは「迷惑な親」だと噂されていることも、薄々知っていました。それでも、私にはあの場所に立つ理由がありました。

教室に入れなくなった娘

新学期が始まって2週間目、娘は突然、朝になると泣くようになりました。「お腹が痛い」「行きたくない」最初は新しいクラスに慣れない一時的なことだと思っていました。担任の先生にも「少しずつ慣れていきますから」と言われ、私もそう信じたかったのです。

けれど5月の連休が明けても、娘は教室に入れませんでした。校門の前で固まってしまう日、保健室で1日を過ごす日。先生方には本当にお世話になっていました。だからこそ、これ以上ご迷惑をかけたくない。そう考えました。

「あの親、モンペだよね」

私が学校の駐車場に通い始めたのは、5月の中旬からです。理由は単純でした。保健室にいる娘が、もし急に「家に帰りたい」と外に飛び出したら、すぐに迎えに行けるのは私だけだと思ったからです。

働く時間を午前中に絞り、午後はずっと駐車場の隅に車を停めて待ちました。ある日、校内の廊下で廊下で他のお母さん方の会話が耳に入ってきました。「あの親、モンペだよね。毎日学校に来てるらしいよ」

否定する気力もありませんでした。事情を説明したところで、娘のことを話さなければなりません。そのまま駐車場に戻り、いつもの位置に車を停めた、それだけの日でした。

雨の日に声をかけられて

10月のある雨の日でした。傘を差したまま立っていた私に、担任の先生が気づいて声をかけてくれました。「お母さん、こんな雨の中、何をされているんですか?」

「すみません……ご迷惑をおかけして……」とっさにそう口にしてしまいました。先生は「毎日、ここに立っていらっしゃったんですか?」と聞きました。ごまかすこともできたはずでした。けれど雨の中、傘を差しながら立つ自分の姿を見られた瞬間、もう隠していてはいけないと感じたのです。

「あの子が、教室を抜け出してしまった時、すぐに迎えに行けるのは私だけなので」そう打ち明けると、先生は驚いた顔で私を見つめていました。

職員室に通された後、先生は「どうして、もっと早く相談してくださらなかったんですか?」と私を見つめます。私は首を横に振って答えました。「先生方に迷惑をかけてはいけないと思ったんです。私が見ていれば、それで済むことですから」

そして...

あの日から、担任の先生と保健室の先生が、娘のために動いてくれるようになりました。少しずつ、教室に戻れる時間が増えていきました。

先日、娘が学校から帰る道で、ふいに私に言いました。「お母さん、今日ね、お友達とお弁当を一緒に食べたんだよ」控えめだけれど、確かな笑顔でした。

駐車場に通う日々は、誰かに認められたくて続けたものではありません。ただ、あの子の傍にいてあげられる場所が、私にはそこしかなかったのです。「モンペ」と呼ばれた半年は、私にとって、母親としてできることを続けた時間でした。

(30代女性・事務職)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

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