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「うちの水筒をあげちゃった」娘に勝手に飲ませたママ友。合わない価値観に青ざめたワケ

  • 2026.7.17

帰ろうとした矢先

保育園のお迎えの帰り、園前の公園で同じクラスの親子と一緒になった。

お迎えだけのつもりだったから、その日は水筒を持っていない。

まさかこんなに長く公園にいることになるとは、思ってもいなかった。

「暑いけど、ちょっとだけ遊ばせちゃおうか」

気さくなママ友に誘われ、子どもたちは砂場へ走っていった。うちの娘も、砂の山にスコップを突き立てて夢中になっている。

じりじりと照りつける日差しのなか、暑がりの娘は遊びだすとすぐに汗びっしょりになる。

熱中症も心配で、私は帰るタイミングをうかがっていた。

(そろそろ水分をとらせて、帰らなきゃ)

「そろそろ帰ろうか」と、娘に声をかけようとした矢先だった。

明るい声の告白

「黙って、うちの水筒をあげちゃった」

顔を上げると、ママ友がうちの娘に自分の水筒を飲ませたところだった。

その水筒には、ママ友の子がずっと口をつけていたものだ。

あまりに屈託のない笑顔で、私はとっさに言葉が出なかった。

私は人一倍、衛生に気をつかうたちだ。

おまけに保育園では、今まさに風邪がはやっている。

飲みかけの水筒が娘の口についた瞬間を思うと、血の気が引いて、顔が青ざめていくのが自分でも分かった。

それでも、相手に悪気がないのは伝わってくる。

感情のまま責めても、この心地よい関係を壊すだけだ。

私はゆっくり息を整えてから、口を開いた。

「教えてくれてありがとう。ただ、うちは衛生面がすごく気になるの。次からは先に一声かけてね」

ママ友は、はっとした顔になった。

線を引けた安心

「ごめんね、よかれと思って…全然、気がまわってなかった」

ママ友はしゅんと肩を落とし、素直に頭を下げた。

「風邪もはやってる時期だもんね。うちの子だったら、って考えたら分かるのに」

近くにいた顔見知りのママも、そっと言葉を添えてくれる。

「言いにくいこと、ちゃんと言えるのえらいよ」

その一言に、張りつめていた肩の力がふっと抜けた。

気まずくなるのを恐れて、言えずに飲み込む人も多いだろう。

でも私は、はっきり伝えられてよかったと思えた。

謝られても、私は「気にしないで」と流したりはしなかった。

わが家の方針を曲げるつもりはない。それを穏やかに、でもはっきり守れたことが誇らしかった。

「ママ、のど渇いた。おうちで麦茶飲む」

「うん、帰ろう。冷たいの、いっぱい飲もうね」

帰り道、娘の手を握りながら、言うべきことを言えた自分に、少しだけ胸を張れた。

※tendが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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