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ときめきが止まらない、ウェス・アンダーソンの回顧展【エディターの偏愛録】

  • 2026.7.14

やっぱり唯一無二、ウェス・アンダーソンの世界

初期作品『天才マックスの世界』(Rushmore)の衣装。若かりしジェイソン・シュワルツマンが主演を務める作品。舞台となるスクールの制服がとにかくかわいいのです。 Hearst Owned

皆さんは、ウェス・アンダーソン監督の作品は好きですか? 私はYESです!ウェス作品の魅力といえば、劇中に登場するインテリアやファッションはもちろん、タイプライターやナイフ、ケーキボックスといったさりげない小道具までに宿る、独自の美意識。彼の頭の中を覗いてみたいと思ったことがある人も多いのではないでしょうか。そんなウェスのクリエイティビティにたっぷりと触れられる展覧会『Wes Anderson: The Archives』が、現在ロンドンのデザイン・ミュージアムで開催されています。約700点もの直筆メモやスケッチ、劇中の衣装や小物が展示される大規模な回顧展。タイミングよくロンドンにいた昨年末、実際に訪れました。円安ポンド高の影響で入場料が4,000円以上という価格に少しばかり戸惑いましたが、結果は心から行ってよかったの一言。その感動を、ぜひ語らせてください。

ウェスの直筆ノートに釘付け

カット割りやカメラワークがイラスト付きで書き込まれた、ウェス・アンダーソンのノート。 Hearst Owned

展示は基本的には作品ごとに展開されており、人気作品『グランド・ブタペスト・ホテル』のロビーボーイの衣装や、劇中に登場するスイーツショップ「MENDL'S」のピンクのケーキボックスなど、ファンには悶絶必至なアイテムがずらりと並んでいました。その中で、最も私の心が躍ったのがウェス自身の直筆ノートです。ノートだけでもすでにウェス・アンダーソンの世界観が漂っており、ユニークな筆跡とシュールで愛らしいイラストがたまりません。彼は主に「ナショナル・ブランド」のノートを愛用しているようで、そこにはセリフやカット割り、小道具のイメージなど、あらゆることが驚くほど細かく書き込まれていました。ときには、ノート以外に滞在先のホテルのメモを使用している形跡も。世界中の人々を魅了する美しいビジュアルは、このアナログなメモ書きから生まれていると思うと、より作品の凄みを感じました。

個人的に一番好きな作品『ダージリン急行』。風変わりで憎めない3兄弟が旅で使う、象徴的なトランクケースや列車の看板、衣装が展示されていました。 Hearst Owned
実際に『グランド・ブタペスト・ホテル』の外観シーンの撮影に使用された模型。ウェスはプロダクションデザイナーのアダム・ストックハウゼンと共に東欧各地のホテルを訪れてインスピレーションを固め、ホテルのデザインをつくり上げたのだそう。 Hearst Owned

ミュージアムグッズも必見

展覧会を観た後は、グッズ売り場へ。映画のポスターなどさまざまなアイテムが販売されていましたが、私は展覧会のカタログをゲット。ウェス自身のインタビューや著名人による寄稿も掲載されているので、英語の学習がてら楽しんでいます。

展覧会カタログは即買い!約300ページの大ボリューム。 Hearst Owned
『アステロイド・シティ』 に登場するパステルカラーの自動販売機。マティーニから土地までが、自動販売機で買えるというユニークなストーリー。 Hearst Owned

会場には『アステロイド・シティ』に登場するパステルカラーの自動販売機や、撮影中に撮られた俳優たちのポラロイド写真などが展示され、どこも見逃せない濃密な空間でした。展覧会を観終わった後は、なぜか「配信ではなく作品を手元に置いておきたい!」という衝動に駆られ、オックスフォードストリートのHMVまで、ウェス・アンダーソン作品のDVDを買いに走りました。そして、大好きな『ダージリン急行』を改めて見直しながら晩御飯を食べるという、さり気ないけれど最高にスペシャルな1日に。展覧会の会期は8月16日まで延長されたようなので、タイミングよくロンドンに訪れる際はぜひ足を運んでみてください。そして、日本にもぜひ巡回してほしいと強く願っています。

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