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「夜中の足音、うるさい!」→「その時間、留守です」怒鳴り込んだ隣人と一緒に音の正体を探した結果

  • 2026.7.10
「夜中の足音、うるさい!」→「その時間、留守です」怒鳴り込んだ隣人と一緒に音の正体を探した結果

返事のない挨拶

三年前、私はアパートの二階を借りて住んでいた。ゴミ出しや買い物、出勤のたびに、階下の住人と顔を合わせる。

せっかくご近所になったのだから、良い関係を築きたい。私はそのたびに、自分から声をかけるようにしていた。

「おはようございます」

けれど、返事が返ってきたことは一度もなかった。いつも眉間にしわを寄せ、目も合わせず足早に通り過ぎていく。

感じの悪い人なのだろうか。そう決めつけたくなる自分もいた。でも、事情は人それぞれだと思い直す。何か疲れることを抱えているのかもしれない。理由も知らずに悪く思うのはやめよう。私は挨拶だけは続けた。

ある晩のことだった。玄関のドアが、激しく叩かれた。開けると、階下の住人が肩を怒らせて立っている。

「夜中の足音、うるさい!」

いきなりの剣幕に、心臓が跳ねた。毎晩ドンドンと天井が響いて眠れない、いい加減にしてほしい、と一気にまくし立てられる。

怖い、と正直思った。

ここで言い返せば、言い争いになるだけだろう。それでも、身に覚えのないことだけは、はっきり伝えなければと思った。

「その時間、留守です」

私は夜勤で、深夜はほとんど家にいない。そう静かに告げると、相手は一瞬、言葉に詰まった。

「そんなの、嘘に決まってる」

「嘘だと思うなら、確かめてもらえませんか」

一緒に探した音の正体

「よかったら、音がする時間に、一緒に確かめませんか」

感情でぶつかり合うより、事実を確かめたほうがいい。私はそう提案した。相手は戸惑いながらも、小さくうなずいた。

後日の深夜、音がするという時間に合わせて、私は自分の部屋を真っ暗にし、鍵をかけて外に出た。

二人で階段の下に立ち、耳を澄ます。

すると、確かにドンという音が、規則正しく響いてきた。誰もいないはずの私の部屋の方向からではなかった。

「…あなたの部屋、真っ暗ですよね」

相手の声が、少しずつ小さくなっていく。

翌日、管理会社に連絡して調べてもらうと、原因は建物の給水ポンプの振動だった。

深夜に作動するたび、配管を伝って音が各部屋に響いていたのだ。

それを聞いた階下の住人の顔から、みるみる血の気が引いていった。

「わたし…ずっと、あなたのせいだと思って…」

言葉が続かないようだった。そして、深く頭を下げた。

「ごめんなさい。挨拶も、無視したりして」

ポンプは数日で修理され、夜の音は消えた。それからというもの、廊下で会うと、今度は向こうから先に声をかけてくれるようになった。

「おはようございます」と、少し照れたような笑顔で。決めつけずに、落ち着いて話してよかった。心からそう思えた朝だった。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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