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批評家が選ぶ、スティーヴン・キング原作ホラー映画ランキング!“ホラーの帝王”の50年に及ぶキャリアを網羅した“フレッシュ”10選

  • 2026.7.4

“ホラーの帝王”と称される作家、スティーヴン・キング。1974年に作家デビューを果たし、著作が初めて映像化されてから今年でちょうど50年を迎える。映画データベースサイト「IMDb」によれば、これまでキングの小説を原作にした映像作品は、映画やテレビ作品、短編など含めれば驚異の400本超にものぼるという。

【写真を見る】初映像化から今年で50周年!映画だけでも50本以上が作られている“ホラーの帝王”スティーヴン・キング原作作品で、もっとも評価が高いホラーは?

【写真を見る】初映像化から今年で50周年!映画だけでも50本以上が作られている“ホラーの帝王”スティーヴン・キング原作作品で、もっとも評価が高いホラーは? [c]Everett Collection/AFLO
【写真を見る】初映像化から今年で50周年!映画だけでも50本以上が作られている“ホラーの帝王”スティーヴン・キング原作作品で、もっとも評価が高いホラーは? [c]Everett Collection/AFLO

そのなかには『スタンド・バイ・ミー』(86)や『ショーシャンクの空に』(94)のような作品も含まれているが、やはりキングの代名詞といえば“ホラー”。そこで本稿では、映画批評を集積・集計する「ロッテン・トマト」を参考に、キング原作のホラー映画のなかで批評家からの評価が特に高い10作品をピックアップして紹介していきたい。

キング自身が酷評したものの、“ホラーの金字塔”として絶大な支持を集める『シャイニング』 [c]Everett Collection/AFLO
キング自身が酷評したものの、“ホラーの金字塔”として絶大な支持を集める『シャイニング』 [c]Everett Collection/AFLO

「ロッテン・トマト」とは、全米をはじめとした批評家のレビューをもとに、映画や海外ドラマ、テレビ番組などの評価を集積したサイト。批評家の作品レビューに込められた賛否を独自の方法で集計し、それを数値化(%)したスコアは、サイト名にもなっている“トマト”で表される。

好意的な批評が多い作品は「フレッシュ(新鮮)」なトマトに、逆に否定的な批評が多い作品は「ロッテン(腐った)」トマトとなり、ひと目で作品の評価を確認することができる。中立的な立場で運営されていることから、一般の映画ファンはもちろん業界関係者からも支持を集めており、近年では日本でも多くの映画宣伝に利用されるように。映画館に掲示されたポスターに堂々と輝くトマトのマークを見たことがある方も多いだろう。

『ミザリー』のように、ホラージャンルながらアカデミー賞に輝いた作品も [c]Everett Collection/AFLO
『ミザリー』のように、ホラージャンルながらアカデミー賞に輝いた作品も [c]Everett Collection/AFLO

それでは、スティーヴン・キング原作ホラー映画の“フレッシュ”10傑を挙げていこう。

94%フレッシュ『キャリー』(76)

92%フレッシュ『1922』(17)

91%フレッシュ『ジェラルドのゲーム』(17)

89%フレッシュ『デッドゾーン』(83)

88%フレッシュ『ロングウォーク』(25)

87%フレッシュ『死霊伝説』(78)

86%フレッシュ『ミザリー』(90)

85%フレッシュ『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』(17)

84%フレッシュ『シャイニング』(80)

80%フレッシュ『1408号室』(07)

最初の映像化作品から直近作まで、傑作ホラーが勢ぞろい

デビュー作を映画化した、最初のキング原作映画『キャリー』が94%フレッシュ! [c]Everett Collection/AFLO
デビュー作を映画化した、最初のキング原作映画『キャリー』が94%フレッシュ! [c]Everett Collection/AFLO

もっとも高い評価となる94%フレッシュを獲得したのは、キングのデビュー作となった同名小説をブライアン・デ・パルマ監督が映画化した『キャリー』。内気で冴えない少女キャリー(シシー・スペイセク)が、超能力でいじめっ子に壮絶な復讐を果たすオカルト映画で、第49回アカデミー賞では2部門にノミネート。本作の成功がなければキング原作ブームはなかったといっても過言ではなく、まさにキングの充実したキャリアの礎となった作品といえよう。

もう一本キングの名を世に知らしめたのはやはりスタンリー・キューブリック監督の『シャイニング』だろう。84%フレッシュの高評価を獲得しているように、いまでは“ホラー映画の金字塔”とも呼ばれる同作。しかし原作者であるキング自身はこの映画化の出来に納得しておらず、後に自ら脚本と監修を務めたミニシリーズが製作されたことも有名な話だ。ちなみに同作の40年後を描いた続編小説を映画化した『ドクター・スリープ』(19)も79%フレッシュの高評価となっており、“オーバールックホテル”は大人気のようだ。

『デッドゾーン』など、初期の映像化作品は安定した評価を獲得している [c]Everett Collection/AFLO
『デッドゾーン』など、初期の映像化作品は安定した評価を獲得している [c]Everett Collection/AFLO

『キャリー』と『シャイニング』のあいだに制作され87%フレッシュを獲得した『死霊伝説』(北米ではテレビ作品として放映されたが、日本では劇場公開されている)や、89%フレッシュの高評価となっている『デッドゾーン』と、初期の映画化作品はホラージャンルにしては安定感のある評価が相次いでいる。しかしながら、キング原作の映画化ブームが本格化を迎えた1980年代半ば以降、批評家からの評価は目に見えて低迷していくこととなる。

そうしたなかで『スタンド・バイ・ミー』のような非ホラー作品がキング人気を下支えし、同作を手掛けたロブ・ライナー監督がふたたびキング原作に挑んだサイコスリラー『ミザリー』が大成功。90%フレッシュの高評価を獲得したうえ、恐るべき怪演を披露したキャシー・ベイツがアカデミー賞主演女優賞を受賞。1990年代以降はキングの発表する小説自体もホラーに限らずさまざまなジャンルに拡大。よりいっそう“キング原作映画”がコンスタントに作られるように。

再ブームの火付け役となったのは、やっぱり『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』 [c]Everett Collection/AFLO
再ブームの火付け役となったのは、やっぱり『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』 [c]Everett Collection/AFLO

『ショーシャンクの空に』や『グリーンマイル』(99)のようにアカデミー賞作品賞候補になる非ホラー作品が生まれる一方、ホラージャンルでは相変わらず不発続きだったキング原作映画。80%フレッシュの高評価を得た『1408号室』や、ホラー映画ファンからカルト的に支持される『ミスト』(07)などで徐々に勢いを取り戻していき、1990年にテレビ映画として映像化された代表作をアンディ・ムスキエティ監督が2部作として映画化した前編『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』で起死回生の一打を放つ。

同作はホラー映画史上歴代No. 1となる大ヒットを記録するだけでなく、85%フレッシュの高評価を獲得。後編の『IT/イット THE END“それ”が見えたら、終わり。』(19)も興行的成功を収め、映画界にホラー熱を再燃させるきっかけに。また同時期にはNetflixで製作された『ジェラルドのゲーム』や『1912』も相次いで高評価を獲得し、ホラージャンルにふたたびキング原作の映画化ブームが訪れることとなった。

事実上のデビュー作ともいわれる名作を初映画化した『ロングウォーク』は88%フレッシュ [c]Everett Collection/AFLO
事実上のデビュー作ともいわれる名作を初映画化した『ロングウォーク』は88%フレッシュ [c]Everett Collection/AFLO

直近でも、キングが大学生の頃にリチャード・バックマン名義で書いた事実上のデビュー作「死のロングウォーク」が初めて映画化された『ロングウォーク』が88%フレッシュの高評価を獲得。今後もホラージャンルを中心にキング原作作品の映像化は多数控えており、注目作が目白押しとなっている。今回紹介した10傑の顔ぶれも、そう遠くない将来にがらりと更新されても不思議ではないだろう。

文/久保田 和馬

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