1. トップ
  2. エピソード
  3. 「10対0はないでしょ?」自転車でぶつかるもヘラヘラと謝る男。だが、軽い態度をとった男に待っていたのは

「10対0はないでしょ?」自転車でぶつかるもヘラヘラと謝る男。だが、軽い態度をとった男に待っていたのは

  • 2026.7.5
「10対0はないでしょ?」自転車でぶつかるもヘラヘラと謝る男。だが、軽い態度をとった男に待っていたのは

背後からの衝撃

買い物袋を提げて歩道を歩いていた夕方のことだった。

背後から猛スピードの気配がしたと思った瞬間、腰のあたりに強い衝撃を受けて、私はアスファルトに膝から倒れ込んだ。

ぶつかってきたのは、自転車に乗った若い男だった。膝と手のひらから血がにじみ、しばらく立ち上がれない。それなのに、男はサドルにまたがったまま、へらへらと笑っていた。

「あー、すいませーん」

謝罪とも言えない軽い声。痛みより先に、その態度に頭が熱くなった。

私はその場で警官を呼んだ。

「10対0はないでしょ?」

ほどなく駆けつけた警官が、私と男それぞれから話を聞き始めた。私が倒れていた位置、男の進行方向、周囲の状況。淡々と確認が進むなかで、男はどうしても納得がいかない様子だった。

「10対0はないでしょ?」

男は食い下がった。歩行者にも少しは非があるはずだ、と言いたげだった。

「すり抜けようとしただけなんですよ。全部こっちのせいって、おかしくないですか」

その言い分に、私は言葉を失った。

血のにじんだ私の手を見ても、この人はまだ自分は悪くないと思っているのだ。

下された裁定

ところが、双方の話を最後まで聞いた警官は、男の方をまっすぐ見て、はっきりと言い切った。

「それがぶつかった人の態度ですか!?」

安全を確認する義務がある。そう説明されると、男の顔から笑いがすっと消えた。

「え、いや、でも……」男は口ごもり、視線を落とした。さっきまでの軽い態度は、どこにもなかった。

結局、男は肩を落とし、今度はきちんと頭を下げてきた。

連絡先を交わし、後日きちんと対応すると約束させた。

「はっきりして、よかったです」

膝はまだ痛かったけれど、帰り道の足取りは不思議と軽かった。ごまかされずに、白黒つけられた。それだけで十分だった。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、50代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

元記事で読む
の記事をもっとみる