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父の名義で「中古マンション」を買ってもらった30代息子→数ヶ月後、役所から届いた1通の通知に“絶句したワケ”

  • 2026.7.18
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

不動産を取得した際に一度だけ課される「不動産取得税」は、数十万円に上るケースもありますが、軽減制度を利用すれば全額免除(実質ゼロ)にできる可能性があります。しかし、その適用ルールは非常に厳格です。

本記事では、元担当者が実際の相談事例を交え、知っておくべき注意点を解説しています。

「不動産取得税」とは?

不動産のプロ(宅建業者)でもない限り、「不動産取得税」の存在をあらかじめ知っている方は少ないのではないでしょうか。

不動産取得税とは、土地や建物を手に入れた際に課される税金です。物件の条件によって税額は異なりますが、時には数十万円という大きな負担になることもあります。

例えば、以下のような不動産を取得した場合を考えてみましょう。

  • 建物: 床面積 120㎡ / 評価額 800万円
  • 土地: 地積 100㎡ / 評価額 1,000万円

このケースでは、納めるべき税額は土地・建物合わせて合計39万円にも上ります。

せっかくの新生活にこれほどの急な出費は痛手ですが、ご安心ください。国や自治体が用意している「軽減制度」が適用されれば、この39万円という税金は、基本的には全額軽減(実質ゼロに)することが可能です。

知っておきたい通知のタイミングと軽減制度の壁

申告のタイミングは都道府県によって異なりますが、通常は不動産取得税の通知文が届いてから1ヶ月程度の間に提出する必要があります。

私が過去、実務に携わっていた際は物件の取得者を特定してから通知をお送りするので、取得後4~6ヶ月程度経過してから納付書が届いて、驚かれる方も少なくありませんでした。

税金の存在すら知らないのですから、その軽減制度までご存知の方はごくわずかでしょう。

軽減制度も税金にまつわるためルールが厳格で、制度の利用をお断りする方をたくさん見てきました。

相談事例:「親に買ってもらった」が軽減不可になる理由

「父親に買ってもらったっていうだけで、なぜ軽減できないんですか?」

連絡をくださったのは、中古マンションを購入した方の30代の息子さんでした。

60代の父がマンションを取得し、息子夫婦が住んでいるとのことで、父親宛てに届いた不動産取得税の通知を見て連絡をいただきました。

不動産取得税には、中古マンションを取得した方向けの軽減制度もありますが、床面積や新築年月日などの条件が設定されています。その中に「取得した本人が居住すること」という条件が盛り込まれています。そのため、父親がマンションを購入し、息子夫婦が住む場合、取得した本人が住んでいないため、軽減制度を利用することはできません。

実は、まだ購入前(契約前)の段階であれば、解決策はありました。例えば、親子で「共有名義」にして息子さんも持分を持つようにしたり、親から資金援助を受ける形にして名義自体を息子さんにする(※贈与税の非課税特例などを活用)といった工夫をしていれば、軽減制度の対象にできた可能性があります。登記名義を一度決めて所有権移転をしてしまうと、後から変更するのは難しいため、事前の相談が運命を分けるポイントだったのです。

厳格なルールの落とし穴:誰の名義で購入するか

「父が購入するのと、自分たちが購入するのと何が違うんですか?住むためにマンションを買ったことは間違いないのに」

お気持ちは痛いほどわかります。購入者が誰であるかという点が、税金の軽減に大きな影響を及ぼすなんて夢にも思わなかったでしょう。ましてやそれが親族間であれば、特段気にすることもなく手続きを進められていたかと思います。

しかし、税金の軽減制度は厳格に運用されているため、法律などに記載されている条件を満たしていない場合、措置を受けることはできません。

今回はその旨を丁寧に説明し、最終的にご納得いただきました。

不動産取得時は「取得者名義」に要注意

ただ、ご両親にマンションを買ってもらったうえに税金の負担までお願いするのは心苦しかったでしょう。

不動産取得税の軽減制度には、今回のような取得者(主に登記名義人)や取得原因の些細な違いによって、軽減を全く受けられなくなることが往々にしてあります。

そもそも不動産を取得したときに発生する一度きりの税金のため、馴染みのない方も多いでしょう。マイホーム購入時以外に不動産を買うことがないというのが一般的かと思います。

固定資産税や贈与税は耳にする機会も多く、不動産を取得する際に税金対策を考えるかと思いますが、本記事をご覧いただいた方は、不動産取得税についても節税を意識するようにしてもらえたら幸いです。


執筆:小林ハム
不動産取得税の賦課業務に携わった経験を持つ専門ライター。複雑な税金制度を、実際にあった相談事例を交えて「分かりやすく、自分事として」伝えることを得意とする。

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