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「その話はまた今度な」私の恋愛相談だけ最後まで聞かない彼に、ずっと傷ついていた

  • 2026.7.1
ハウコレ

ほかの同期の恋愛相談にはとことん付き合う彼が、私のときだけは決まって途中で切り上げました。そのそっけなさの意味を、私はずっと取り違えていたのです。

自販機の前で足を止めた彼が、缶コーヒーを二本買って、一本を私の手に押し込みました。受け取った缶のあたたかさだけが、やけにはっきりと手のひらに残ります。同期の中でいちばん頼れる人のはずなのに、この帰り道はいつも、少しだけ居心地が悪くなります。

いちばん話せる相手のはずだった

入社してからずっと、彼とは帰る方向が同じでした。仕事の愚痴も将来の不安も、彼に話すと不思議と軽くなります。いつからか、彼はただの同期とは違う存在になっていました。だからこそ、ほかに気になる人ができて迷ったときも、真っ先に打ち明けたのは彼でした。

「最近ちょっと、相談したいことがあって」

そう切り出した私に、彼は「その話はまた今度な」とだけ返します。続けて「それより、来週の資料もう見た?」と、話はあっさり仕事へ移っていきました。

私のときだけ、話が終わる

彼は、ほかの同期の恋の相談にはとことん付き合う人です。後輩の失恋にも、何度もうなずいて耳を傾けていました。それなのに、私の恋の話になると、決まって途中で切り上げてしまいます。何度目かのとき、思いきって聞いてみました。

「ほかの子の相談には乗るのに、どうして私のときだけ?」

彼は少し黙ってから、「……それは、俺には無理なんだよ」と答えました。理由はわからないまま、置いていかれた気持ちだけが残ります。

距離を置こうと決めた

それからは、彼に恋愛相談を持ちかけるのをやめました。聞いてもらえないとわかっていて口にするのは、もう疲れてしまったからです。そうしてから、ひとつ気づいたことがあります。私の話を切り上げたあと、彼は決まって缶コーヒーを買い、一本を渡してきました。私が話すのをやめると、あのあたたかい缶も、いつのまにか渡されなくなっていたのです。

そして...

彼が私の話だけを聞かなかった理由は、今もはっきりとはわかりません。ただ、あの半ば強引な缶コーヒーの渡し方を思い出すたびに、そっけなさとは少し違う何かがあった気がして、立ち止まってしまうのです。私が彼に聞いてほしかったのも、たぶん相談の答えではなかったのだと、今なら少しわかります。

(20代女性・会社員)

本人記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

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