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「本を読みなさい」と言わないでも、子どもが月10冊読むようになった読書習慣づくり

  • 2026.6.30

子どもに「本をもっと読んでほしい」と思って、いろいろ試してはみる。それでもなかなか続かない。そんな経験、ありませんか?わが家では、AIを使って図書館の予約や返却管理の仕組みを整えたことで、本が家の中を自然に回り続ける状態をつくることができました。きっかけは、これが単なる読書の意欲の問題ではなく、家庭における本の物流の問題なのだと気づいたことでした。こんにちは。日々の家事や子育てにAIを活用する方法を発信している、『AI×家事』著者の宮崎真理です。本が嫌いなわけではない。図書館に行けば借りるし、書店でも楽しそうに選ぶ。でも気づくと、家の中から本が消えていく。読み終わった本は棚に戻り、図書館で借りた本は返し、次の本を借りる前に時間が空く。すると、子どもたちは自然と動画を見て、ゲームをして、そのまま一日が終わる。「本を読んだら」と声をかければ、その場では読むこともあります。でも、わが家ではそれだけでは続きませんでした。今振り返ると、止まっていたのは子どもの読書意欲だけではなかったのだと思います。本が家の中を回り続ける仕組みも、いつの間にか止まっていました。

読書習慣は「好きかどうか」より「家にあるかどうか」

子どもの読書というと、私たちはつい「意欲」の問題として考えがちです。本好きに育てるには、読み聞かせは、声かけは⋯⋯。でも思い返してみると、子どもが本を手に取る瞬間って、もっとあっけないものでした。ソファの横にたまたま本がある。テーブルの端に置いてある。何気なく目に入って、なんとなく開く。「読むぞ」と構えた読書より、その「なんとなく」のほうが、ずっと多かった。つまり、家の中に「まだ読んでいない本」がある状態を保てるかどうか。読書習慣の有無は、実はそこで決まっていたのかもと思いました。とはいえ、どの本がわが子に合うかは、読んでみないとわかりません。月に何十冊も試すにも、全部買うわけにはいかない。わが家にとって図書館は、「わが子に合う本を見つけるための試着室」でした。もちろん、何度も読み返したい本、手元に置きたい本は買って何度でも読めるようにしています。図書館は、その「これは」と思える一冊に出会うための入り口です。ところが、ここに思わぬ落とし穴がありました。家の中に本がある状態を「保ち続ける」のは、想像以上の重労働だったのです。

本が届く前に、親が疲れていた

本を探す。予約する。受け取りに行く。返却期限を確認する。返す。また次を探す⋯⋯。ひとつひとつは数分の作業です。でもこれを毎週、家族の人数分くり返すとなると、話が変わります。わが家は5人家族で、全員が図書館カードを持っています。地域の図書館は一人15冊まで予約できるので、理論上は最大75冊。読み放題の環境が、すぐそこにあるはずでした。でも、現実はこうです。ネットで気になる本を見つける。「あとで図書館で予約しよう」と思う。夜、図書館サイトを開く。タイトルを検索し直す。5人のうち、誰のアカウントに予約枠が残っているか思い出せない。ログインを切り替えて確認する。そこで子どもに呼ばれて中断。⋯⋯翌朝には、何の本だったか忘れている。借りたあとも続きます。5人分の返却期限と取り置き期限を、私は頭の中だけで管理していました。「あの子の本、そろそろじゃなかったっけ」が、常に頭のすみに居座っている状態です。ずっと「ちゃんとやればできる」と思っていました。でも今ならわかります。ちゃんとやるには、手間が多すぎたのです。子どもが本を読まないことばかり気にしていたけれど、本当に詰まっていたのは、返してまた借りる、その流れのほうでした。

AIに、「ここが面倒なんです」と愚痴をこぼした

ある日、生成AIに相談しました。といっても、立派な質問ではありません。ほとんど愚痴です。「ネットで気になった本を、そのまま図書館の予約につなげたい」「家族5人分の返却期限を、ひとつの画面で見たい」「誰のカードに予約枠が残っているか、ぱっとわかるようにしたい」最初から設計図があったわけではありません。ここが面倒。こうなると助かる。それを伝えるたびに、AIが「ならこういう方法があります」と次の一手を出してくれる。やってみて、止まったら「ここで止まりました」とそのまま報告する。すると、直し方が返ってくる。一人で調べていた頃と決定的に違ったのは、ここでした。詰まっても、詰まった場所をそのまま言葉にすればいい。プログラミングがほとんどできない私でも、「何に困っているか」と「どうなってほしいか」さえ言えれば、前に進めたのです。そうして、わが家専用の小さな仕組みが、ふたつ生まれました。

1:気になった本から、図書館予約まで一直線

ネット書店で気になる本のページを開いたら、ボタンを押す。すると本の情報と、図書館の在庫状況が表示されます。あとは予約する家族を選んで、最後に「予約する」を確認するだけ。これまで「あとでやろう」のまま消えていった本たちが、「面白そう」と思った数十秒後には予約済みになりました。

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2:家族5人分の管理を、ひとつの画面に

家族5人分の貸出状況・返却期限・取り置き期限を一覧で見られる画面。頭の中で抱えていたことを、画面に任せられるようになりました。ただ、それだけです。

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作り方は、特別なことをしていません。困りごとをそのままAIに話し、AIが形にして、動かない部分は一緒に直す。その往復だけです。地味な仕組みです。でも家庭の中では、この「地味」が思った以上に効きました。ちなみに、本を家に入れる流れと同じくらい悩ましいのが「何を選ぶか」。AIと一緒にわが子に合う本を探した話は、こちらに書いています。「ハズレ無しの選書革命!AIが教える「わが子に響く本」の見つけ方」https://withonline.jp/with-class/education/mamacolumn/XnBCb

AIが子どもを読書好きにしたわけではない

大事なのは、AIが子どもを読書好きにしてくれたわけではない、ということです。変わったのは、本が家に流れ込んでくる量とスピードです。気になる本を見つけたら、すぐ予約できる。借りた本の期限を、覚えておかなくていい。だから、たくさん借りられる。家の中の本が少しずつ入れ替わる。ソファの横に、テーブルの端に、いつも「まだ読んでいない本」がある。「読みなさい」と言うより、「読める状態」にしておく。わが家では、そのほうが合っていたように感じています。たくさん借りた中で、心に残る本は数冊でも十分。借りて、試して、合わなければ返す。気に入ったら買う。この循環が回り続けるうちに、本は「特別なもの」から「なんとなく手に取るもの」に変わっていきました。そして気づけば、ほとんど本を読まなかった子どもたちが、月10冊以上読む月も出てきた。でも、子どもたちの性格が変わったわけではないんです。本が消えにくい家になった。 私の実感は、それに尽きます。

「続かない」のは、気合いが足りないからじゃなかった

この経験でいちばん腑に落ちたのは、家庭で続かないことの多くは「やる気の問題」ではない、ということでした。やりたい気持ちはある。でも、そこにたどり着くまでの作業が多すぎる。だから止まる。図書館を使いたいのに足が遠のく。本を読んでほしいのに、家から本がなくなる。それは親の意識が低いからではなく、家庭の運営が、ひとりで回すには少し重すぎたから起きていたのだと思います。家庭には、こういう「気持ちはあるのに、回しきれなくて続かないこと」が無数にあります。わが家では、たまたまそれが本でした。あなたの家では、何でしょうか。AIの出番は、案外こんな地味な場所にあるのかもしれません。

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X:まり(@m316jp2)

note:まり丨めんどくさいをテクノロジーで解決したい子育て中の主婦

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