1. トップ
  2. 【ポルトガル】世界遺産の渓谷を見下ろす特等席。銘醸ワイナリーで、美酒と美食に耽る豊かな夜

【ポルトガル】世界遺産の渓谷を見下ろす特等席。銘醸ワイナリーで、美酒と美食に耽る豊かな夜

  • 2026.6.29

ポルトガル北部の山間を流れ、最後にはポルトに辿り着くドウロ川。

世界3大酒精強化ワインの一つであるポートワインの歴史を感じながらワインエステートでの滞在、水に浮かぶレストランなど渓谷の物語を旅する。


ポートワインの歴史を携えた銘醸

歴史ある農園を受け継いだドウロワイナリーでのステイ

◆Quinta Nova de Nossa Senhora do Carmo(キンタ・ノヴァ・デ・ノッサ・セニョーラ・ド・カルモ)
整然と並ぶブドウの木の向こうにドウロ川が流れる圧倒的な風景が広がる。

渓谷の上流、ユネスコの世界遺産に登録されているアルト・ドウロワイン産地。その山の斜面に美しく広がる畑を、見下ろすように佇むのがワインエステート「キンタ・ノヴァ・デ・ノッサ・セニョーラ・ド・カルモ」だ。

フランスのオーク樽が並ぶ熟成庫。AI技術を取り入れながら高品質な味わいを維持している。

もともとはポートワイン用のブドウやオリーブ畑、果樹園を備えたドウロ地域で最も古い農園の一つだったところを、1999年に世界的なコルクメーカー、アモリン家が時代に合わせて生まれ変わらせた。

キンタ・ノヴァ・デ・ノッサ・セニョーラ・ド・カルモのワイン。樹齢100年の土着品種を使った希少な赤“AETERNUS”185ユーロ、オーク樽で熟成される白“MIRABILIS”59ユーロなど。

スティルワインに重きを置き、斜面に広がる120ヘクタールの畑で様々なブドウ品種を栽培。ポルトガルワインの特徴である多彩な品種をブレンドし、高品質のドウロワインを作り出している。

オーセンティックな雰囲気が心地よい客室。11室すべて趣が異なる。
歴史ある邸宅を思わせる上品で温かみのあるダイニング。
2つあるテイスティングルームのうちの一つ。
テラス席も気持ちがいい。

2015年に誕生したホテルは、18世紀のマナーハウスを活かした建物に客室やダイニング、別棟にはテイスティングルームなどがあり、ガイド付きのテイスティングツアーではドウロの歴史を知ることができる。

古い道具などが展示され、ポートワインの歴史を伝えるマリア・フェルナンダ・ラモス・アモリン・ワイン博物館センター。ガイド付きツアーは18ユーロ~。

ポートワインが歩んできた足跡は、苦労の連続でもあった。険しいドウロ渓谷では、急斜面のブドウの収穫は激務で、ドウロ川の下流に船でワインを運ぶのも大仕事だった。ラベロ船で川を下るのに3~6日ほどを要し、空になった船を上流へ戻す際には、人や牛がロープでひきながら、2カ月かけて運んだそうだ。

こういった先人たちの努力によって紡がれた技術、文化を繋ぐことが、この地のワインメーカーとしての使命でもあるという。

メインの魚料理“ソテーした白身魚、西洋ゴボウ、ブリュアオン パートソース”35ユーロ。ブリュアオン パートソースはアサリにコリアンダーを加えたポルトガルの伝統的なソース。アロマが広がるロゼと合わせて。

ルレ・エ・シャトーにも加盟しており、食の楽しみもここを訪れる大きな理由。ドウロ地方出身のシェフが織り成す品々は、魚のソテーに風味豊かな野菜を添えてアクセントにするなど、繊細な滋味深さがある。

食後はマントを来たスタッフがポートワインをサーブするパフォーマンスも。

上質なドウロワインと合わせ、ホスピタリティあるサービスに心地よさを感じ、豊かな夜が深まっていく。

Quinta Nova de Nossa Senhora do Carmo(キンタ・ノヴァ・デ・ノッサ・セニョーラ・ド・カルモ)

所在地 Quinta Nova, Covas do Douro
電話番号 254-730-430
客室数 11
料金(1室) 193ユーロ~
https://www.quintanova.com/en/

文=梅崎奈津子
写真=平松市聖
協力=Visit Porto & North of Portugal

元記事で読む
の記事をもっとみる