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「そりゃあないでしょう!」世界遺産の玄関口で名湯の危機を救った元地下鉄運転士

  • 2026.2.21

名湯救った東京の元地下鉄運転士

世界自然遺産・知床の玄関口、北海道斜里町。地元住民の憩いの場があります。

「こんにちは、いらっしゃいませー」

お客さんにあいさつするのは、新沼隆さん(57)です。

ここは、1981年創業のグリーン温泉。
源泉かけ流しのモール温泉が売りで、1日100人ほどが入浴に訪れます。

「最高です」
「10分か15分入れば、芯までじわっと温かくなる」
「良いお風呂でしたよ」

入浴客からも好評です。

切り盛りする新沼さんは、実は、2025年6月に社長になったばかりです。

Sitakke

元々、東京都交通局に勤め、地下鉄の運転士だった新沼さん。温泉宿経営はもちろん初めて。試行錯誤の毎日です。

「前は掃除の人がいたんですけど、色々条件が合わなかったりして、みんないなくなってしまって…」

埼玉県出身。2003年に、オホーツク地方で開かれた100キロマラソン大会に参加したときにグリーン温泉を利用して、マチの人々の温かさに触れたといいます。

つぶれる?つぶす?そりゃないでしょう!

Sitakke
事業承継マッチングサイト

東京で働く新沼さんがインターネットで目にしたのは、高齢になった先代が後継者を探す募集案内でした。

「インターネットで『何、つぶれる?つぶす?そりゃないでしょう!』という感じで、地域の人もなくなると困る人が多い、と書いてあったので斜里の人にはお世話になったので恩返ししたいなと」

住民も歓迎しています。

「すごく助かります。お湯がすごく良いから。残ってほしいですね」

「何年も来ているよ。良いお湯だから、美人ですよだから。経営者が変わって、きれいにしてくれて」

地元商工会が抱く危機感

Sitakke

「おはようございまーす」

この日、やってきたのは地元である斜里町商工会の小野寺士(まもる)指導課長。
難しい補助金の申請書の書き方をイチから教えてくれます。

新沼さんは「難しいどころか全くわからないですよ!小野寺さんは絶対いないといけない人」と話します。

先代から事業を継ぐときからサポートしてくれている小野寺さん。
マチの温泉を継いだ新沼さんに感謝しつつも、地域を見てきたからこそ、危機感を抱いています。

「今後安定した生活を送れるような収益を上げるという要因がないというのが、自分の代で辞めるという決断に至ることも多い。ビジネスモデルが現代と合わなくなってきているのか、それとも人口減少が大きな影響を及ぼしてるのか」

午前6時。新沼さんは早朝からシャンプーとリンスの詰め替えやタオルの交換に追われ…ひと作業終えたら、朝風呂をひとりじめです。

Sitakke

「最高です。たまには水道水のお風呂にも入らないといけないかな」

新沼さんが感じている課題は「事業が維持できるか…」ということです。

・高齢者が多く事業を維持できるか不安
・エネルギーコストが重くのしかかり人件費も多くかけられない

一方で、北海道だからこそのチャンスもあります。

人口減少に対する特効薬はないものの、多くの人々をひきつける北海道だからこそ、チャンスは残されていると中小企業庁・北海道よろず支援拠点の中野貴英チーフコーディネーターは指摘します。

「例えば、地域おこし協力隊という、いずれ何か事業をやろうという人が増えているのは、やっぱり北海道だから。この地域で働きたい人が多いのは事実。まだまだ可能性はたくさんあると思います」と分析しています。

文:HBC報道部
編集:Sitakke編集部あい

※掲載の内容は「今日ドキッ!」放送時(2026年2月4日)の情報に基づきます。

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