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「数千円ぐらいケチるな」雨の日、街で私の傘をさしていたのは1か月前に別れた元カレでした

  • 2026.6.28
ハウコレ

別れる前と何ひとつ変わらないあの口調に、私は家までの道のりを濡れて帰り、たった一言で決着をつけました。

駅前の人混みで遠ざかっていく紺色の長傘の持ち手には、私がつけたチャームが揺れていました。

別れる前から続いていた口癖

別れる少し前から、彼との間では小さな金額で揉めることが増えていました。割り勘の端数、デートのときの送交通費、コンビニで立て替えた数百円。「そのくらいいいだろ」が彼の口癖で、私はそのたびに笑って流していました。

別れたあと、私は彼の家に置いてあった荷物を全て送るよう頼み、段ボールがすぐに私の元に届きました。中身を一つひとつ確かめて、これで終わったと信じていました。傘がないことに、そのときは気づきませんでした。

街で見つけた紺色の傘

別れて1か月が過ぎた雨の日、用事の帰りに駅前の人混みを通りました。その時でした、見覚えのある紺色の長傘が、遠くを歩いていたのです。持ち手に揺れているのは、私が買ってつけたチャームでした。傘を持っている人を見直すと、それは元カレでした。ですが、声をかけるには人が多すぎて、私はそのまま彼を見失ってしまいました。

ちゃんと送り返して

家に着いてすぐ、メッセージを送りました。「今日、駅前にいたよね」「あれ、私の傘だよね?」と。返ってきたのは「使えそうだったから置いといた」「送るの怠かったしいいだろ」でした。

「私の荷物全部送ってって言ったよね?」と続けます。彼の返事は短いものでした。「数千円ぐらいケチるな」割り勘の端数で揉めていたあの口調と、何ひとつ変わっていませんでした。

そして...

私は「ちゃんと送り返して。着払いでいいから」とだけ返して、画面を閉じました。数日後、傘を入れた細長い段ボールが、本当に着払いで届きました。チャームをつけ直して、雨の日にまた使っています。彼が惜しんだ送料の話は、もう私の中にはありません。

(20代女性・事務職)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

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