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「知らずに登山していた…」“遭難したらヘリで救助”は誤解?山岳遭難救助隊が切実な呼びかけ

  • 2026.7.2
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出典元:photoAC(画像はイメージです)

近年、登山ブームの広がりとともに山岳遭難は増加傾向にあり、誰もが遭難のリスクと無縁ではありません。そんな中、長野県警察の山岳遭難救助隊が、救助活動の誤解されがちな点について公式X(旧Twitter)で発信し、注目を集めています。

「遭難したらヘリがすぐ助けに来てくれる」――そんなイメージを持つ人も少なくありません。しかし実際の山岳救助は、天候や地形などさまざまな条件に左右される厳しい活動です。投稿内容と政府広報オンラインの情報をもとに、山岳救助の現実について見ていきます。

ヘリ救助には厳しい条件がある

長野県警察山岳遭難救助隊は公式X(旧Twitter)に、次のような投稿を行い、登山者に対し注意喚起を行いました。

投稿では、「山岳遭難救助=ヘリ救助と思っていませんか?」と問いかけたうえで、ヘリコプターが飛行できる条件はとても厳しいと指摘しています。天候や気流、日没時間など多くの制約があるといい、必ずしもヘリが出動できるとは限らない現実が伝えられています。

実際、2025年の救助活動では約6割の遭難にヘリが出動した一方で、残りの4割は地上部隊が「マンパワー」で救助にあたったといいます。ヘリが飛べない状況でも、隊員たちが険しい山道を自力で登り、遭難者を救出する姿が想像できる数字です。

同隊は救助活動の動画も公開しており、実際の活動の厳しさが伝わってきます。

投稿では「遭難のリスクに対処する知識やスキルを一つでも身につけ、余裕ある登山を」と呼びかけています。

遭難の実態と年齢別の傾向

投稿で呼びかけられているように、遭難のリスクや知識を身につけて登山にとりくむことが大切です。

政府広報オンラインが紹介する警察庁のデータによると、令和6年(2024年)には2,946件・3,357人の山岳遭難が発生し、そのうち死者・行方不明者は300人にのぼります。

年齢層別に見ると、60歳以上が全遭難者の約50%を占め、死者・行方不明者に限ると60歳以上が64%にはね上がります。加齢とともに体力が低下することは否めないため、自分の体力に合った登山計画を立てるなど、無理をしないことが重要とされています。

万が一遭難した場合は?

救助を必要とするときの通報先は110番または119番です。

一刻を争う場合はヘリコプターでの捜索・救助活動が必要になることもあります。提出された登山計画書や現在置のGPS位置情報があれば、より速やかに捜索場所を絞り込むことができるとされています。

ただし、救助要請があっても遭難した場所の地形や気象条件によっては、ヘリコプターでの救助が行えない場合もある点に留意が必要です。

スマートフォン映像で迅速な救助につながるケースも

令和5年(2023年)4月からは、音声だけでは把握が難しい事件・事故などの現場の状況を、スマートフォンなどにより撮影して警察に通報できる「110番映像通報システム」が本格運用されています。

通報者が送信した現場の画像などから遭難者の居場所を特定し、迅速な捜索や救助につながったケースもあり、山岳遭難の救助に役立っているといいます。

こうした状況も知られているのか、SNSでは、長野県警の投稿に対しては、救助隊員の危険と負担に思いをはせる声が目立ちました。「山岳救助隊も命懸けで来てくれるんだと思うと申し訳ない」「知らずに登山していた」といった受け止めが寄せられています。

一方で、ヘリが飛行できないケースがあることを初めて知ったという驚きの声もあり、「今まで遭難したらヘリと思っていた」「登山前の情報収集と装備の確認をもっと徹底したい」と、登山への意識を改める声も見られました。

自分の備えが救助を支える

「遭難したらヘリが来る」というイメージは、救助活動の一部を切り取ったものにすぎません。天候や地形の制約でヘリが飛べない現場では、地上部隊が自力で駆けつけます。登山計画書の提出や110番映像通報システムの活用など、自分自身にできる備えが、いざというときの迅速な救助につながります。山の危険を理解し、準備を整えたうえで登山を楽しみましょう。


参考:
長野県警察山岳遭難救助隊(@NAGANO_P_M_R)公式Xアカウント 2026年6月30日投稿 
山の事故を防ごう!登山を楽しむために知っておきたい安全対策(政府広報オンライン) 

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