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帰宅後に「また満杯か」不在票にため息…500戸超マンションで40代Eさんを襲った“再配達のループ”、なぜ?

  • 2026.7.14
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。不動産管理会社で10年以上の現場経験があり、マンション管理士の資格を持つライターのS.Kです。ネット通販が暮らしに欠かせないものになり、日々の買い物が便利になりました。

一方で、荷物の受け取りに関するトラブルも増えています。今回は、宅配ボックスの不足に悩む大規模マンションの事例をもとに、ストレスなく荷物を受け取るための工夫を紹介します。

毎日届く不在票にため息をつく日々

総戸数500戸超のマンションに住む40代単身のEさんは、通販をよく使いますが、日中は仕事で不在がちです。そのため帰宅すると、郵便受けには不在票が入っていることが多いです。

宅配ボックスはいつも満杯で、配達員は荷物を入れられずに持ち帰ってしまいます。再配達を頼んでも、依頼可能な時間帯だと帰宅が間に合いません。

「また満杯か。今週もまだ受け取れていないのに」

不在票を手にしたEさんは、ため息をつくしかありませんでした。国土交通省の調査によれば、2025年10月の宅配便の再配達率は、全国平均で約8.3%であるとのことです。

満杯になる一因は、荷物を何日も取り出さない住戸があることでした。長期不在の住戸が区画をふさいだままになり、全体の回転が滞ります。さらに、冷蔵・冷凍のクール便は温度を保てないため宅配ボックスに配達できません。

対面の手渡しが前提のため、不在だと持ち戻りになります。このような再配達のループに、Eさんは大きなストレスを感じていました。

管理会社への相談とルールの見直し

困り果てたEさんは管理会社に相談しました。しかし、返ってきたのは厳しい現実でした。

「増設はスペースと費用の問題があって、すぐには難しいです」

このような状況を改善するため、管理組合は運用の見直しから着手します。最初に取り組んだのは、ボックスの保管日数に関するルールの設定です。

荷物を長く受け取らない住戸へ速やかに通知を出し、受け取りを促して回転を上げました。同時に、盗難や破損時は管理組合が責任を負わないという同意を得たうえで、玄関前への置き配を許可するルールも整えます。

さらに、敷地外の設備の活用も呼びかけました。具体的には、街なかのAmazon HubロッカーやPUDOステーション、コンビニや勤務先での受け取りといった分散先を案内します。

この効果でボックスをふさぐ住戸が減り、満杯状態はいくらか和らぎました。しかし、通販量は増え続け、繁忙期にはまた埋まります。設備の数が宅配の量に追いつかない状況は、今も残ったままです。

自宅以外も活用する受け取り方の工夫

これから大規模マンションを選ぶときは、戸数に対する宅配ボックスの数や、冷蔵対応の有無、置き配の可否まで調べておくとよいでしょう。もし現在の住まいで同様の不便さを感じているなら、受け取り方法を自宅のボックス一本にせず、他の手段も併用してみてください。

街なかの宅配ロッカーやコンビニ受け取りなどを組み合わせ、受け取り先を分散させてみましょう。再配達を依頼する手間を大幅に減らせます。管理組合としての対策でも、増設だけに頼る必要はありません。

保管日数のルール化と長期滞留住戸への通知によってボックスの回転を上げる運用は、費用をかけずとも効果が出やすいアプローチです。配送サービスの進化に合わせ、居住者側もスマートに受け取る仕組みを知っておきましょう。

参考:
令和7年10月の宅配便の再配達率は約8.3%(国土交通省)
クール宅急便は、宅配ボックス(自宅)に配達してもらえますか?(ヤマト運輸)



ライター:S.K(マンション管理士)
不動産管理会社で10年以上の現場実務に携わり、業界団体の評価制度策定委員会に所属していた経験がある。現在はライターとして、自身の豊富な経験・知見をもとに、一次情報を盛り込んだ不動産記事を多数執筆している。


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