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「また今週もプールやろう!」毎週末のベランダ水遊びを楽しんでいた30代夫婦、管理会社から突然の電話に言葉を失ったワケ

  • 2026.7.17
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。現役の不動産会社社長として、日々さまざまな土地や建物のご相談に向き合っている岩井です。

毎年夏になると、SNSでは「ベランダプール」が話題になります。猛暑のなかでも自宅で手軽に水遊びができることから、小さなお子さまがいるご家庭では取り入れている方も多いのではないでしょうか。

実際、マンションのベランダでプールを楽しむこと自体が直ちに問題というわけではありません。しかし、使い方を誤ると、思いもよらない漏水事故につながるケースがあります。

今日は、SNSで人気の「ベランダプール」がきっかけとなり下階への漏水事故が発生し、修繕や近隣対応に追われることになった30代ご夫婦のお話をご紹介します。

「家でもプールができる!」子どもは毎週末を楽しみに

これは、私が不動産管理の仕事をしていた数年前にあった事例です。30代のAさんご夫婦は小学生のお子さまがいるご家庭で、真夏の暑さから公園へ行く機会が減っていました。

そんなときSNSで見つけたのが、家庭用の大型ベランダプールです。

「これなら外へ行かなくても遊べるね」

ご夫婦はすぐに購入し、週末になるたびマンションのベランダで水遊びを楽しむようになりました。

「また今週もプールやろう!」

お子さまも大喜びで、毎週楽しみにしていたそうです。遊び終わると、プールの栓を抜いて一気に排水するのがいつもの流れでした。排水口の掃除までは特に意識していなかったといいます。

排水口が詰まり、水があふれた瞬間…

事故が起きたのは、夏休み中のある週末でした。その日は、風で運ばれた落ち葉や砂ぼこりが排水口周辺にたまっていたようです。いつものようにプールの栓を抜くと、大量の水が一度に流れ始めました。

ところが排水口では水が処理し切れません。みるみるうちにベランダへ水がたまり始めました。

「あれ…ちょっと水が引かないね」

そう話している間にも水位は上昇し、サッシ付近まで広がっていきます。慌ててバケツで水をすくい出そうとしたものの間に合わず、水はサッシの隙間を越えて、自室のリビングにまであふれ出してしまいました。

その場では何とか片付いたように思えたそうです。しかし、本当の問題は数十分後に起きます。

「すぐ確認してください!」管理会社から突然の電話

夕方になると、管理会社から一本の電話が入りました。

「A様のお部屋から漏水している可能性があります。下のお部屋の天井から水が落ちています…」

Aさんご夫婦は言葉を失いました。急いで確認すると、下階ではリビング天井のクロスが膨らみ、照明器具にも水が入り込んでいたのです。天井裏まで水が回っていたため、乾燥作業や内装の張り替えも必要に。

管理組合への報告、下階の住人への謝罪、保険会社への連絡…。修繕費は数十万円規模となり、補償内容の確認や工事の日程調整も長期間に及びました。

幸い、Aさんの加入していた火災保険の個人賠償責任補償(他人に損害を与えた際の修繕費などを補償する特約)が適用され、多くの費用は保険で対応可能になりました。それでもAさんの契約では免責金額(自己負担額)の支払いは発生し、何より近隣住民との関係修復が精神的に大きな負担となったそうです。(補償の有無や適用条件は、ご加入の保険契約内容や事故の状況によって異なります)

「水遊びくらいで、こんな大事になるとは思いませんでした…」

Aさんは後になって振り返っていました。

マンションでは排水方法まで意識することが大切

ベランダプールは、暑い日でも自宅で子どもが水遊びを楽しめる人気のアイテムです。実際に、ルールやマナーを守りながら安全に利用している家庭も数多くあります。

一方で、マンションのバルコニーは防水や排水がスムーズにできるように設計されていますが、一度に大量の水を流したり、排水口が落ち葉や砂ぼこりなどで詰まっていたりすると、排水能力を超えて漏水につながるおそれがあります。

ベランダプールを使用する際は、遊ぶ前に排水口を清掃するとともに、一度に栓を抜いて排水するのではなく、バケツなどを使って少しずつ流すよう心掛けることが大切です。

また、マンションによっては、管理規約や使用細則でベランダプールの利用方法や排水に関するルールが定められている場合もあります。使用前に確認しておくと安心です。

楽しい夏の思い出が、思わぬ漏水事故や近隣トラブルにつながらないよう、周囲への配慮と日頃の点検を意識して利用したいものです。



筆者:合同会社ゆう不動産 代表 岩井佑樹

不動産売買の専門家として仲介・査定・買取に携わりながら、不動産Webライターとして1,000記事以上を執筆。「売る力×伝える力」を軸に、情報発信と販売の両面から不動産の価値を高めている。派手さよりも誠実さを大切にし、地域に寄り添う姿勢で「早く・高く・安心」の取引を支える不動産の専門家。


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