1. トップ
  2. エピソード
  3. 「え?充電器を取りに来ただけ」泣いてる子供を放置して言う夫。数日後、私の仕返しで態度が一変

「え?充電器を取りに来ただけ」泣いてる子供を放置して言う夫。数日後、私の仕返しで態度が一変

  • 2026.6.19
「え?充電器を取りに来ただけ」泣いてる子供を放置して言う夫。数日後、私の仕返しで態度が一変

颯爽と去った背中

7ヶ月の子を育てる毎日。平日はワンオペで手いっぱいだ。

「休日くらいは、子育て手伝ってね」

「もちろん。任せてよ」

そう頼んだとき、夫は気持ちよくうなずいてくれた。だから、少しは楽になると思っていた。

その休日。私は薄暗い寝室で、ぐずる子を抱いて寝かしつけていた。

とんとん、とんとん。ようやくまぶたが落ちかけた、その時。

かちゃり、とドアが開いた。

夫だ。手伝ってくれるのかと、私はほっとして顔を上げた。

ところが夫は、私の脇をすり抜け、壁のコンセントへまっすぐ向かった。

「それ、何してるの」

「え?充電器を取りに来ただけ」

夫はケーブルを引き抜くと、こちらを見もせずに言った。

「あとよろしく」

颯爽と背を向け、ドアの向こうへ消えていく。

残されたのは、目を覚まして泣き出した子と、あやす私だけ。あいた口がふさがらなかった。

「ちょっと、待って」

呼び止める声は、もう届かなかった。

テレビの音だけが、リビングから漏れ聞こえてくる。

「参加する」と言ったのは、いったい何だったのだろう。

同じことを、返す

後日。夫はソファに沈み込み、スマホのゲームに夢中だった。

充電ケーブルをつないだまま、画面を真剣に見つめている。

「あー、ここ大事なとこ」

そう独りごとを言う夫の横を、私は無言で通り過ぎた。そして、スマホにつながった充電ケーブルを、すっと引き抜く。

そのまま、部屋を出ようとした。

「えっ、ちょっと⁉なんで抜くの!」

慌てた夫が、後を追って廊下に出てくる。私は立ち止まり、静かに振り返った。

「この前の私と、同じだよ」

「……同じ?」

「寝かしつけの途中で、あなたが充電器だけ持って出て行った時の」

夫が、何か言い返そうと口を開く。けれど、その口がそのまま止まった。

あの日のことを思い出したらしい。みるみる、表情がこわばっていく。

「いや、あれは……でも、俺は充電が切れそうで」

「私だって、寝かしつけの途中だったよ」

夫は、二の句が継げなかった。

「……ごめん」

絞り出すような、ひと言だった。怒鳴り合いには、ならなかった。

夫の腕の中で

その日から、休日の寝かしつけは夫の担当になった。最初はぎこちなく、子もなかなか泣きやまなかった。それでも夫は、根気よく腕の中であやし続けた。

「ほら、寝た。やればできるんだよ俺も」

得意げにそう言う夫の腕の中で、最近は子のほうが先に、すうすうと眠ってしまう。

颯爽と去っていったあの背中が、今は離れがたそうに、寝た子を抱えている。あの日、置いていった側と、置いていかれた側。立場は、ケーブル一本で、しっかり入れ替わっていた。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、20代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

元記事で読む
の記事をもっとみる