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「もう来なくていい」父の一言を真に受けて実家通いをやめた結果 → 電話越しに知った『不器用な愛情』

  • 2026.6.17

これは友人A子から聞いた話です。不機嫌な態度ばかりで家族に気を遣わせていた父。ある日「もう来なくていい」と言われたA子は、本当に実家へ行くのをやめます。しかし距離ができたことで、不器用な親子関係が少しずつ変わっていくエピソードです。

画像: 「もう来なくていい」父の一言を真に受けて実家通いをやめた結果 → 電話越しに知った『不器用な愛情』

実家はいつも“父中心”だった

A子の父は、とにかくいつも不機嫌な人でした。
仕事で疲れている。家では静かにしたい。
自分のペースを乱されたくない。
その空気が家中のルールになっていました。
テレビの音量、食事の時間、会話のタイミング。
全て“父が基準”となり、母も兄弟も、自然と顔色をうかがって生活していました。

大人になっても続いていた父への気遣い

結婚して家を出てからも、それは変わりませんでした。
実家へ帰れば、「そんな頻繁に来なくていい」などと文句ばかり。
でも行かなければ行かないで、「親を放ってる」と言われるのをA子は知っていました。

そのような微妙な空気感のなかで、A子はずっと、父との“ちょうどいい距離”を探し続けていたのです。

孫にまで向いた“無愛想”

A子に子どもが生まれても、父は変わりませんでした。
孫が話しかけても、「うるさいな、じっとしてろ」そんな返事ばかり。
そして帰宅後、子どもがぽつりと言ったのです。

「じいじ、ぼくのこと嫌いなの?」
その言葉が、胸に刺さりました。

ある日訪れた実家で、父はまた不機嫌そうに言いました。
「そんな無理して来なくていい」
A子はこれがいつもの嫌味と分かっていましたが、その日、初めて言葉をそのまま受け取ったのです。
「分かった。じゃあしばらく来ないね」
父は一瞬黙りましたが、きっとまた、“どうせ来るだろう”と思っていたのでしょう。

本当に来なくなった娘

A子が実家へ行くのをやめて数ヶ月経った頃。
母が電話で、父が休みの日になると「今日はA子達は来ないのか」と何度も聞いてくるのだと言うのです。
そしてある日、遂に父本人からぶっきらぼうな声で電話が来ました。
「最近来ないな」

「来なくていいって言ったから」

A子が静かな声で返答すると、父は「……そんなつもりじゃなかった」と初めて聞くような弱い声で応えました。

さらに父は続けました。
「孫の声、うるさくないから」
その瞬間、A子は何とも言えない気持ちになったそうです。

愛情があるなら、伝えないと伝わらない

後日、久しぶりに実家へ行くと、父は前より少し柔らかくなっていました。
相変わらず不器用な態度でも、以前みたいに追い払うような態度はしません。

子どもが騒いでも、「元気だな」と笑っていました。
A子は思いました。
怖い父だと思っていた。
でも本当は、“家族にどう接していいか分からない人”だったのかもしれない。
そして愛情って、実はしっかりと態度で示さねば、相手には伝わらないんだなと。

【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2026年5月】

※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:池田みのり
SNS運用代行の職を通じて、常にユーザー目線で物事を考える傍ら、子育て世代に役立つ情報の少なさを痛感。育児と仕事に奮闘するママたちに参考になる情報を発信すべく、自らの経験で得たリアルな悲喜こもごもを伝えたいとライター業をスタート。

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