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所有していた土地を売却した70代夫婦→“1,200万の利益”が出て喜ぶも…後日、税理士から告げられた“思わぬ事実”に絶句

  • 2026.7.6
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

こんにちは!税理士・元国税調査官の神崎遊です。

「時間もお金もあったら、日本全国の温泉をめぐりたい」そんなことを、考えたことはありませんか。

76歳のDさん夫婦(仮名)も、所有していた土地を売却したお金で温泉めぐりを計画していました。ところが、その後、税理士から思わぬ事実を告げられます。

「翌年8月以降、病院代が3割負担になる可能性があります」

「温泉めぐりを楽しもうと思っていたのに…」

「そろそろ財産の整理もしたいね」と夫婦で話し合うことが増えていました。年金だけでは気軽に旅行もできず、老後の楽しみをどう作るかも悩みの種でした。

ある年、事業用として所有していた土地を売却したところ、取得費や売却費用を差し引いても、約1,200万円の利益が出ました。Dさんは「税金を払っても手元に残るお金がある」と喜び、妻と「日本全国の温泉めぐりをしよう」と計画しました。

しかし翌年の確定申告の相談で、Dさんはこの売却益が税金だけでなく、医療費の負担割合にも影響する可能性があることを知りました。

不動産売却で、病院代まで変わる?

「年金暮らしなのに3割ってどういうことですか!?」

Dさん夫婦の年金収入は、夫婦合算で約350万円。普段の収入だけであれば、医療費の窓口負担は大きく変わらないはずでした。

ところが、後期高齢者医療制度の窓口負担割合は、前年の所得や世帯状況などをもとに判定されます。土地の売却による所得が発生したことで、後期高齢者医療制度の判定に用いられる所得が一時的に大きく増える可能性があったのです。

なお、マイホーム売却の3,000万円特別控除など、適用できる特例がある場合は、判定に用いられる所得金額が変わることがあります。

「税金を払えば終わりだと思っていました。病院代の負担割合まで変わるなんて…」

なぜ病院代が3割負担になるのか

後期高齢者医療制度は、75歳以上の人、または65歳から74歳で一定の障害がある人が加入する公的医療保険制度です。窓口の負担割合は世帯人数や所得状況などによって1割、2割、3割のいずれかに判定されます。

※3割負担に該当する場合でも、一定の基準・要件を満たす場合、負担割合が1割または2割になるケースがあります。

ここでいう所得は、年金所得だけではありません。Dさんのように不動産売却によって一時的に所得が増加した場合は、翌年の医療費負担が変わることがあるため、注意が必要です。
Dさんのケースでは、不動産売却によって課税所得などが大きく増えたため、現役並み所得者として3割負担に該当する可能性がありました。
ただし、実際の負担割合は所得や収入、世帯状況などによって判定されるため、詳しくは自治体や後期高齢者医療広域連合への確認が必要です。

制度の説明を聞いて、肩を落とすDさん。しかし妻から「温泉に入って健康になれば、病院代の心配も減るじゃない」と言われ、「それもそうか」と少し笑顔を取り戻しました。

不動産売却で確認すべき「税金以外」への影響

不動産を売却すると、所得税や住民税だけでなく、翌年の医療費負担や保険料に影響する場合があります。特に高齢者の場合は、売却前に税金だけでなく、医療保険制度への影響も確認しておくことが大切です。


執筆:税理士・元国税調査官 神崎遊

国税組織で12年間勤務し、法人税調査を中心に200件以上の税務調査に従事。現在は「ゆとり税務会計」を運営し、中小企業・個人事業主の税務支援を行っている。

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