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母の死後“NISA口座の1,000万”を相続→「自分の口座に移そう」銀行へ行くが…数日後、30代娘に告げられた“想定外の事実”

  • 2026.7.15
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

みなさま、こんにちは。元銀行員の金融ライター・池田です。

NISAは投資によって得た利益が非課税になる制度ですが、相続発生時の扱いには注意が必要です。

今回は、亡くなった母のNISA口座の資産1,000万円を相続したものの、非課税制度について“ある勘違い”をしていた女性の事例を紹介します。

母の死亡によりNISA口座の資産1,000万円を相続した女性

30代の女性・Aさん(仮名)は、母の死亡によりNISA口座内の資産を相続することになりました。

Aさんの母がNISA口座で保有していた資産は、運用益を含めて1,000万円。

Aさん自身はNISA口座の開設は済んでいたものの、活用することなく放置している状態でした。

「ちょうど私のNISA口座があるし、そこに母のNISAを移してもらおう」

Aさんは「今後も非課税で運用できるはず」と安心していたといいます。

数日後、銀行窓口で告げられた事実

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

数日後、Aさんは相続手続きのために銀行へと向かいました。

窓口でNISAの相続手続きをしたいと話すと、担当者から以下のような案内が。

「NISA口座の非課税の扱いは、お母さまの死亡時点で終了しています。今後は相続人であるAさんの『課税口座』に移管して、運用または売却していただくことになります」

想定外の内容に、驚くAさん。

「同じNISAなのに、私のNISA口座に移すことはできないんですか?」

Aさんが聞くと、担当者はこう答えます。

「NISA口座は、いわば“名義人専用”の口座です。別の人のNISA口座に移すことも、別の人の資産を受け入れることもできません」

Aさんは、ここで初めて自身の“勘違い”に気づいたといいます。

相続人は「死亡日の評価額」での取得となる点にも注意

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

Aさんの母がNISAで運用していた投資信託には含み益が出ており、死亡日の評価額は「1,000万円」でした。

Aさんの課税口座に移管される際は「1,000万円」で取得したとみなされるため、母が死亡日までに得た利益は非課税扱いとなります。

ただし、死亡日以後に発生した利益には、通常通り20.315%の税金がかかります。

Aさんのように「NISAだから相続後も非課税」と考える人もいますが、非課税の適用は死亡時点で終了することを押さえておきましょう。

また、亡くなった人のNISA口座で損失が出ていた場合、損失を取り戻して売却するとその分が利益とみなされるため注意が必要です。

<例:NISAで100万円運用し、相続発生時の資産評価額が70万円に下がっていた場合>

  • 相続人が引き継ぐ取得価額: 70万円
  • 売却時の課税: その後、亡くなった人の損失30万円を取り戻して「100万円」まで値上がりした時点で売却すると、相続人にとっては「70万円で購入したものが100万円になった」とみなされるため、戻っただけの30万円に対して約20%の税金がかかってしまいます。

思わぬ税負担に戸惑うことがないよう、移管時の取り扱いをしっかりと把握しておきましょう。もし、相続した投資信託などを今後も非課税で運用したい場合は、一度課税口座へ移管された後にタイミングを見て売却し、その売却代金を使ってAさん自身の「新NISA(成長投資枠など)」で買い直すという出口戦略を検討するのも有効な手立てです。

NISA口座の資産も相続税の対象

NISAの相続に関する補足として、相続税にも注意が必要です。

NISAは「投資による利益が非課税となる」制度であり、相続時には通常の資産と同じく相続税の対象となります。

相続税評価は死亡日の価格が基準となるため、含み益も課税対象となる点を押さえておいてください。

NISAを活用する際は、相続時の取り扱いについても正しく理解しましょう。


監修・執筆:元銀行員・ikebu

元銀行員の金融・法律ライター。一種外務員資格(証券外務員一種)、行政書士資格を保有。大学では法学部・法律学科に在籍し、卒業後は地方銀行に入行。個人リテール業務において、投資信託・生命保険商品の販売を中心とする資産運用のサポートのほか、住宅ローンや相続などの幅広い業務に携わる。法人営業では、事業性融資や法人向けの運用商品販売を担当。現在は金融・法律ジャンルを中心にライターとして活動。銀行員時代の経験や保有資格を活かし、専門的な内容を分かりやすく丁寧に解説することを得意とする。

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