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“4~6月”にかけて残業をこなした40代男性→「収入が増えてありがたい」と思いきや…10月、給与明細を見て“絶句したワケ”

  • 2026.7.28
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。金融機関勤務のおがわ163です。20年間、金融機関の窓口で資産運用や家計相談に携わってきた経験をもとに、お金にまつわるリアルなエピソードをお届けしています。

「たくさん働いて稼いだのに、なぜか秋から手取りが減った」──そんな相談を窓口でお聞きすることがあります。実はその背景には、社会保険料の決まり方が関係しているかもしれません。

今回は、手取りの減少に戸惑った40代男性Bさんのエピソードをご紹介します。

「頑張って残業したのに、なぜか手取りが減っている…」

会社員の40代のBさん。春先の4月から6月にかけて仕事が忙しく、残業を多くこなしていました。

「残業した分、収入も増えてありがたい」と感じていたBさん。

ところが秋になり、10月の給与明細を見て首をかしげました。基本給は変わっていないのに、以前より手取りが減っていたのです。
「残業もそれなりにしているのに、どうして手取りが減ったんだろう。何かの間違いだろうか」と不安になったBさんは、家計の見直しもかねて、銀行の窓口に相談に訪れました。

「4〜6月の給与が関係しているかもしれません」

窓口でBさんの話を聞いた担当者は、こう伝えました。
「詳しくは会社の人事・総務のご担当者や年金事務所にご確認いただくのが確実ですが、会社員の方の社会保険料は、毎年4月から6月に支払われた給与をもとに決まる仕組みがあるんです」

「4〜6月ですか?ちょうど残業が多かった時期です」とBさん。

「その3か月の給与の平均をもとに、社会保険料の基準となる金額が決まり、その年の9月分から翌年の8月分まで適用されます。多くの会社では、9月分の保険料が10月支給の給与から引かれ始めるので、ちょうど今ごろ手取りが変わったと感じる方が多いんですよ」と担当者。

「では、あの時期に頑張って残業したことが、影響しているんですね」と、Bさんは少し驚いた様子でした。担当者から「一度、会社のご担当者に確認してみてください」とすすめられ、Bさんは後日、勤務先の総務に問い合わせてみることにしました。

「損した気分だったけど、メリットもあると知りました」

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

後日、再び窓口を訪れたBさんは、確認してきた内容を話してくれました。

「総務に聞いてみたら、やはり4〜6月の残業代で社会保険料の基準が上がっていました。仕組みを知らなかったので、正直、損した気分でした」とBさん。

「ただ、総務の方からこう言われたんです。社会保険料が上がるのは、悪いことばかりではないと」

社会保険料の基準となる金額(標準報酬月額)が上がると、その分、将来受け取る厚生年金の額が増える可能性があります。また、病気やケガで働けなくなったときの傷病手当金など、いざというときに受け取れる給付の額も、この基準をもとに計算されます。

「保険料が増える分、将来の年金や、もしものときの保障が手厚くなると聞いて、少し前向きになれました。仕組みを知っているのと知らないのとでは、受け止め方が全然違いますね」とBさんは話してくれました。

社会保険料の仕組みを知っておくことが大切

では、同じように手取りの変化に戸惑わないためには、何を知っておけばよいのでしょうか。

  • 会社員の社会保険料は、毎年4月から6月に支払われた給与の平均をもとに基準となる金額(標準報酬月額)が決まる
  • この期間に残業などで給与が多いと、社会保険料の基準が上がり、その年の9月分から翌年8月分までの保険料が高くなることがある(残業代だけでなく、通勤手当なども計算に含まれるため要注意)
  • 多くの会社では9月分の保険料が10月支給の給与から引かれるため、秋ごろに手取りが減ったと感じる人が多い
  • 給与が「翌月払い」の会社の場合は、3月から5月の残業が影響することもある
  • 社会保険料の基準が上がると保険料の負担は増えるが、将来の厚生年金や、傷病手当金などの給付額が増えるというメリットもある
  • 自分の標準報酬月額や社会保険料については、勤務先の人事・総務や年金事務所に確認できる

「たくさん働いたのに手取りが減った」と戸惑う前に、社会保険料の仕組みを知っておくと、給与明細の変化も落ち着いて受け止められます。家計についてお悩みの方は、ぜひ窓口へご相談ください。


参考:定時決定(算定基礎届)(日本年金機構)

執筆:おがわ163
金融機関勤務(勤続20年)。2級ファイナンシャル・プランニング技能士。窓口業務・資産運用相談の現場経験をもとに、生活に役立つお金の知識をわかりやすくお届けしています。

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