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アンジェラ・アキが導き出した、身体を育み、心の闇を受容する方法【ビューティフルエイジングLIFE vol.4】

  • 2026.6.6
MAI KISE

シンガーソングライターでミュージカル音楽作家でもあるアンジェラ・アキさんは、現在48歳。11年前からアメリカに生活の拠点を移しているアンジェラさん、2026年2月にニューアルバム「SHADOW WORK」を発売し、そのプロモーションのために来日した。

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筋トレとサプリメントライフはUS仕込み!?

アメリカ在住歴が長く、意外なほどウェルネスに注力しているアンジェラさん。筋トレの話になるともう止まらない。

「 私はたぶん一般的な感覚からすると、引かれるくらい運動していると思います。見せる筋肉のためじゃなく、人生最後の10年を本当に健康に過ごすための貯筋! ライフスパンならぬヘルススパンが大事だと思うんです。週5でジムに行って、そのうち2日はパーソナルトレーニング、3日はセルフで鍛えています。露出度の高い服を着ないからわからないと思いますが、背筋とかすごいんですよ。筋トレは効果があるから楽しいんです」

週に5回はジム通い。「有酸素運動より何よりとにかく筋トレ。負荷が重要です!」とアンジェラさん。 Hearst Owned



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もうひとつ、特筆すべきはアンジェラさんのサプリへの情熱。調べつくした末に選びぬいたサプリを日々多く摂取しているという。
「ビタミンCばかり重視されがちですが、実は重要なのはビタミンD。ビタミンDとビタミンKを一緒に取っていて、風邪をひかなくなりました。ビタミンDの値は年4回受けている血液検査でチェックしています。
あと、ベーシックなところでは、フィッシュオイル、クレアチン、マグネシウム。あとグルタチオンの点滴。ビタミン点滴+グルタチオン点滴で$100~150くらいなので、健康への投資です。ビフォー点滴、アフター点滴くらい自分の体が変わりました。

日本とアメリカ両方に住んでみて、やっぱりウェルネスやビューティはアメリカが最先端だと感じます。情報とか認知度など、みんなの意識が違う。ジムでも、60代後半でノースリーブのウェアで白髪をポニーテールにしている素敵な女性がトレーニングしていて、そのきれいな腕を眺めながら『私はここへ向かっているんだから大丈夫』って思えるんです」


ビタミンだけでこんなにたくさん! 厳選を重ねたサプリを日々摂取。 Hearst Owned

年齢を重ねるとは、体験と知識の積み重ね


「アンチエイジングの“アンチ”って、そこに“抵抗”があるから私は好きじゃないんです。抵抗するものって定着してしまうから。エイジングについてはどう受容していくか、ですね。私もオールナチュラルですというつもりもないし、自分の中に線引きはありますが、受け入れることって抵抗とは全然違うから。年を取るって、体験と知識を重ねることでもありますよね。1年1年いろいろな苦難や困難を通して得た知識、知恵。私は今はそれが宝物のようにも感じられるようになっていて、それは若さと引き換えにしてもいいものかも、と。

若さって、ただ一番上に乗っかっているものだと思うんです。火山の一番上がちょっと噴火して明るくなっている。だけどその下にはマグマがある。比喩としていいかどうかわからないですが、上のほうで燃え盛っているものの下に何があるのか? その奥に、コアに、“マグマ”があることに気づけることが大事なんだと思います」

ずっと苦しんで、すべてが破綻。でも、そのなかで見つけられたこと

音楽活動やミュージカル界への進出など順風満帆にキャリアを重ねてきたように見えるアンジェラさん。しかもこんなふうにまっすぐに年齢に向き合い、ヘルス&ウェルネスに楽しみながら取り組んでいる。

が、その裏には人知れず長年の苦しい年月があったという。
「私はすべてが破綻して、それから“マグマ”を見つけたから」。おすすめはできないけれど……と前置きしながら、メンタルの軌跡について話してくれた。

幼少期は故郷の徳島県で外国人の母を持って育ち、疎外感のなかで人生の最初の15年を過ごした。
「劣等感もすごくて、自分はダメなんだと思っていました。その後、デビューのときも『ハーフは売れない』『年齢が行き過ぎている』とかいろいろな方向に言われてきました。見返してやるという怒りのような気持ちが努力の燃料となってはいたものの、連なってきたこの苦しみから、すべてを被害者の目線でずっと見ていたんです。
例えるなら、“VRゴーグルを被って見た世界の中で生きていたような感覚”。自己肯定感が低いなりにも、人にもっと認められたい。その一方で人からいろいろ強制されている気がする……そんな被害者目線のVR。でも陰と陽があるように、被害者も加害者になることはある」

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カウンセリングはジムに通うのと同じ


2005年のデビューからシングル「⼿紙 〜拝啓 ⼗五の君へ〜」の大ヒット等を経て、2014年に渡米。アンジェラさんを支えたのは2020年に出会ったカウンセリングだった。
「カウンセリング治療でありのままの自分をさらけ出し、それまで被っていた被害者目線のVRをガッと外された感覚でした。自分が思ってたリアリティと現実が全然違って、最初は脳が追いつかなかったくらい。それが自分にとってのターニングポイントだったと思います。この間にプライベートでは離婚もしたし、でも、苦しみながらも少しずつ自分を客観視できるようになってきて“被害者”のループから抜け出すことができました」

カウンセリングはジムの会員になることだと思ってほしい、とアンジェラさんは言う。 「ジムでのトレーニングの支払いに保険は効かないけど、それこそ健康促進や老化予防とかを考えた自己投資としてみなさん加入しますよね。それと同じでカウンセリングはメンタルトレーニング。何か違和感を感じたら壊れる前に行ったほうがいい。なんか合わないと思ったら続けなくていいし、替えていいんです」

朝のお抹茶と夜の自己流ジャーナリング

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「コロナ禍の初期の頃、すごくコーヒー依存症みたいになっていて、これではダメだと切り替えてお抹茶を始めました。宇治からいいものを取り寄せて、お茶を点てるところから始めるんです。カフェインの効き方がコーヒーと違ってゆるやかで、だけどエネルギーだけは残るみたいな。抹茶のカテキンが私に合っているんだと思います。酸化防止効果もありますしね」


夜、寝る前にはジャーナリング。一風変わっているのは、タイマーをかけて決められた時間内はともかく書き続ける、手を動かし続けるというルールだ。

「15分間とか、時間がないと思ったら5分とかね。『書く』って何をしているかっていうと、掘ってるんですよ、要は。表面からばーっと書き出していくうちに、ある時何かガンッとぶつかるんです。『え、今私何書いた?』みたいな。作詞などの書く仕事とは全然違います。『今日あの時あの人すごい顔してたな』とかなんでも、とにかくその15分間は書く手を止めないの。それで書いていくと、『今書くことない、ない。でも明日は何時何分に起きなきゃいけない、子供の受験が心配だ、でも合格するかどうかってやっぱり私の中の自己肯定感としては…』とか。そう、『自己肯定感』にたどり着いたり、自分でハッとするようなことを書いてたりするんです。そこまで来たら『はい、終わり!』って寝ます。書くことで無意識の層を掘り起こすのはおすすめ。睡眠にもいいですよ」

愛用しているジャーナリング用ノート。 Hearst Owned

アルバム「SHADOW WORK」に込められた思い


発売中のニューアルバムには、アンジェラさんが通ってきた“シャドー”が表れている。シャドー=闇の中を追求し、自分の中をたどっていく行程。それを“聖なる下水道”と表現する。

「聖なる下水道を降りていったら何がいるんだろうと思ったら、闇の住人は自分だったんです。愛されないと思い込んでる自分や、嫉妬や憎しみを抱えている自分。下水道は汚いから入りたくなかったけれど、入ったら自分がいっぱいいた。抱きしめてあげなきゃいけない自分が。

心にちょっとでもモヤモヤがあると感じたら、そのモヤモヤは何かを教えてくれるものだから絶対に逃げないでって思います。向き合うには、夜15分のアラームをセットしてジャーナリングを始めてみるとか、信頼できる人にちょっと心のうちを話してみる。カウンセリングに行ってみる、体を動かしてみる。入り口はいくつもあります。ちょっとした違和感でもカウンセリングに行くほうがいいと思いますよ。どうすればいいのか、ツールをもらえるから。

私はシャドー(闇)は、ずっと克服するべきものだと思っていたんです。でも違う、受け入れて統合するもの。下水道の闇にいる私の一部である子たちはずっとそこに居続ける。そこに私はいるんだ、ってちゃんと認めてあげることで生きやすくなるんです。
そんなことを思いながら『SHADOW WORK』を聴いてほしいですね。


アンジェラ・アキ 「SHADOW WORK¥3,850/ソニーミュージックレーベルズ レガシープラス

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ミュージック・ビデオ「Forgiveness」、「Floating Planets」も公開中。2026年5月29日から8月30日まで、全国28都市29公演を巡る「Angela Aki Tour 2026 SHADOW WORK」を開催。

PROFILE

2005年シングル「HOME」でメジャーデビュー。初のオリコンチャート1位を獲得したセカンドアルバム『TODAY』、NHK全国学校⾳楽コンクール中学⽣の部」の課題曲に書き下ろされたシングル「⼿紙~拝啓 ⼗五の君へ〜」の大ヒット、同じくオリコンチャート1位を獲得したアルバム「ANSWER」等を経て、2014年の無期活動休止。渡米。2024年に東宝オリジナルミュージカル作品『この世界の⽚隅に』の⾳楽を担当し、ミュージカル作家としてのデビューを飾った。その後『この世界の片隅に』のために書き下ろした楽曲を自ら歌唱したアルバム「アンジェラ・アキsingsこの世界の片隅に」(2024年4月24日)をリリースし、10年振りとなる⽇本での活動を再開。2025年には11年振りとなる全国ツアー「アンジェラ・アキ Tour 2025 -Eleven-」を7月から全国10都市で開催した。2026年2月、14年ぶり、全15曲のオリジナルアルバム『SHADOW WORK』をリリース。自身がコンセプトを考えて制作したミュージック・ビデオ「Floating Planets」「Dance with Darkness」「Forgiveness」も公開中。2026年5月29日から8月30日まで、全国28都市29公演を巡る「Angela Aki Tour 2026 SHADOW WORK」を開催。

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