1. トップ
  2. 多様な【アジサイ】の違いが見えてくる! 咲き方(ガク・手まり)と花のつき方(旧枝・新枝)を解説

多様な【アジサイ】の違いが見えてくる! 咲き方(ガク・手まり)と花のつき方(旧枝・新枝)を解説

  • 2026.6.6

多様な【アジサイ】の違いが見えてくる! 咲き方(ガク・手まり)と花のつき方(旧枝・新枝)を解説

店先に並ぶ、花色も姿も個性豊かなアジサイたち。その多様さの裏にある性質やそのルーツなどは意外と知られていないもの。それらを知ることで、アジサイ栽培で悩みの多い「いつ、どう剪定したらいいのか」が解明できそうです。植物好き、特にアジサイ好きで知られる田島道男さんに、ヤマアジサイを含むアジサイ全般について考察していただきました。今回は花の咲き方、つき方についてです。

田島道男さん

神奈川県川崎市の安楽寺住職。実家は花農家(たけいち農園)。種苗会社を退職後、現職に就く。アジサイ好きが高じてアジサイ生産者の吉岡麗子、真美子姉妹とアジサイ育種に携わる。

アジサイの種と性質について

咲き方

アジサイには両性花と装飾花があり、一般的に花と呼ばれる色付く部分は正確には装飾花のガクです。

両性花を装飾花が囲むように咲く咲き方を、ガク咲き(欧米ではレースキャップ)、両性花が目立たず、全体的に装飾花が密集して咲く咲き方を手まり咲き(欧米ではモップヘッド)といいます。

なおガクアジサイは種名であり、ガク咲きのアジサイのことではありません。ガクアジサイでも手まり咲きの品種もありますし、ヤマアジサイやエゾアジサイにもガク咲きの品種、手まり咲きの品種があります。

ガク咲き
手まり咲き

花のつき方

アジサイの花のつき方には、旧枝咲きと新枝咲きがあります。旧枝咲きは、旧枝(前年に伸びた枝)から出た枝に花をつけるものをいいます。そして、旧枝咲きには、頂芽着花性と、側枝着花性の2種類があります。頂芽着花性は、旧枝の先端から伸びる枝のみに花をつけます。側枝着花性は旧枝の脇から伸びる枝にも花をつけます。

アジサイ亜節の3種および園芸アジサイ、カシワバアジサイは基本的に旧枝咲きです。そのなかで、ガクアジサイの多くは頂芽着花性です。ヤマアジサイには側枝着花性の品種が多くあります。園芸アジサイは多くが頂芽着花性ですが、最近は側枝着花性のものも増えてきました。

新枝咲きは、旧枝のほかに、新枝(春になって株元から出てくるベイサルシュート・ひこばえ)にも花をつけます。アメリカノリノキ(アナベル)、ノリウツギが新枝咲きです。アジサイの剪定を考えるとき、この花のつき方がとても大切になりますので、おさえておきたいポイントです。

旧枝咲き頂芽着花性

枝(主軸)の脇枝が前年に出て、それが成長して花芽形成し、翌年にその先端が伸びて花がつく。よって脇枝も旧枝となる。

旧枝咲き側枝着花性

写真のように、旧枝の脇から伸びる枝にも花をつける。ボリュームのある花姿を前年に伸びた旧枝から伸びる枝(側枝)の先に花芽ができ、翌年開花する。剪定時期を誤ると咲かなくなり、ガクアジサイなど一般的な品種に多い。

新枝咲き

新枝咲き品種は、新枝(ベイサルシュート・ひこばえ)にも花をつける。

花芽形成

新枝咲きであるアメリカノリノキ(アナベル)、ノリウツギを除く、園芸店で一般的に出回っているアジサイのほとんどは旧枝咲き品種です。旧枝咲き品種は、枝が成長し秋までの間に花芽を形成します。花芽形成までに枝の充実を図る必要があり、剪定時期が重要なのはこのためです。

文・写真/田島道男 写真協力/園芸ネット、吉岡麗子

※この記事は『園芸ガイド』2026年夏号の記事を、WEB用に再編集したものです。

元記事で読む
の記事をもっとみる