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「行かないよ」と娘に約束した翌日、私はこっそり廊下から見ていた→娘が言った一言

  • 2026.6.4
ハウコレ

私は中学2年生の娘を一人で育てる母親です。夫の単身赴任が始まって2年、娘は反抗期の真っ只中で、私たちの会話はずいぶん減ってしまいました。けれど翌日の参観日、私はある決心をして、約束を破ることにしたのです。

「行かないよ」と返した夜

木曜の夜、リビングで娘に「明日の参観日、5時間目だっけ?楽しみにしてるね」と話しかけました。娘はスマホを見たままで「参観日来ないでって言ったでしょ」と短く返しました。

数か月前から、娘が学校行事を嫌がるのはわかっていました。私は「わかった、行かないよ」とだけ返して、洗い物を続けました。本当は明日のために半休を取っていたことも、行きたい気持ちも、何も伝えませんでした。

娘が自室に戻ったあと、シンクの前で立ち尽くしました。夫が単身赴任になり、私が早朝パートに変えてから、娘との時間は削られてきました。娘の苛立ちは、私の不在のせいでもあるのです。それでも、私はその夜のうちに、一つだけ決めていました。

パート終わりに、私は学校へ向かいました

金曜の朝、私はいつも通り6時にスーパーへ出勤しました。本当は半休にしてもよかったのですが、急に休むと同僚に迷惑がかかります。午前のシフトをこなして、午後に学校へ向かうことにしたのです。

13時にレジを締めて、家には寄らずに自転車で学校へ向かいました。スーパーの制服の上にコートを羽織っただけで、髪を整える時間もありません。それでも、娘に見つからないように、姿を一目見て帰ろう、と決めていました。

教室の前まで来ると、ほかの保護者の方は後ろに並んで授業を見ていました。私はその列には加わらず、廊下の一番奥の壁際に立ちました。教室に入れば「来てしまった」ことになる、入らなければ約束を守れる、と自分に言い聞かせていたのです。

窓越しに目が合った一瞬

廊下の壁際から、窓越しに教室の中を見ました。娘は前から3列目の窓側に座っていて、ノートを取っていました。少し前髪を切ったのかな、と思いました。家ではろくに顔を合わせないので、横顔をじっくり見るのは久しぶりでした。

授業の半ばで、娘の隣の友達が何か耳打ちしました。娘がはっとした顔で、窓のほうを見ました。目が合ってしまった、と感じた瞬間、私は反射的に後ろへ一歩下がりました。気づかなかったふりをしてほしい、と思ったのです。

約束を破った申し訳なさと、娘の真剣な横顔を見られたうれしさが、同時に押し寄せました。

そして...

チャイムの後、娘が廊下に出てきました。私はそのまま壁際に立っていました。逃げてもよかったのですが、なぜかその場から離れられませんでした。

娘は私のところまで走ってきて、立ち止まりました。私は娘の顔を見て、「ごめんね、約束破っちゃって」と頭を下げました。情けない母親で、本当に申し訳ないと思ったのです。

娘はしばらく何も言わずに、私を見ていました。それから「来てくれて、ありがとう」と言いました。私は娘の目を見つめ返したまま、何度か頷くことしかできませんでした。約束を破ってよかったと心から思えた瞬間でした。これからも、来ないでと言われても、こっそり立つ母でいよう、と決めました。

(40代女性・パート)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

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