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熱中症対策は暑熱順化を意識することが大切。クリニック院長前田先生にお伺いしました

  • 2026.6.3

日に日に熱くなるなか、子どもの熱中症が心配。夏本番になる前に、やっておいた方がいい対策などはある?日頃からどんなことに気を付けて生活すればいい?そんな悩みについて、まえだ整形外科リウマチクリニック院長の、前田俊恒先生にお聞きしました。

ママ広場

子どもを熱中症から守るために

日々の生活でできる熱中症対策と暑さに負けない体づくり
年々、夏の暑さが厳しくなっています。最近では、真夏だけでなく、5月や6月頃から熱中症が問題になることも増えてきました。
特に子どもは、大人よりも体温調節が未熟なため、熱中症になりやすいといわれています。そのため、「まだ大丈夫」と思っているうちに、急に体調を崩してしまうことがあります。部活動や外遊び、登下校など、日常生活の中にもリスクはたくさんあります。
今回は、保護者の方に知っておいていただきたい「子どもの熱中症対策」について、家庭でできる工夫から、学校や部活動での備えまで、分かりやすく解説します。

なぜ子どもは熱中症になりやすいの?

子どもは、大人に比べて体温調節がまだ十分に発達していません。
大人は暑くなると汗をかいて体の熱を逃がしますが、子どもはその働きがまだ十分ではありません。また、体が小さいため、周囲の気温の影響を受けやすい特徴もあります。
子どもは、地面に近い位置で生活しているため、アスファルトからの照り返しの影響を受けやすいことも注意点です。実際、真夏の地面付近の温度は、大人が感じる気温よりさらに高くなることがあります。
さらに、子どもは遊びや部活に夢中になると、自分の体調変化に気づきにくいことがあります。「まだ頑張れる」と無理をしてしまい、気づいた時には熱中症になっているケースも少なくありません。

普段からできる熱中症対策

熱中症対策というと、「水を飲む」ことを思い浮かべる方が多いかもしれません。もちろん水分補給はとても大切ですが、それだけでは十分ではありません。
実は、毎日の生活習慣の方が熱中症予防に大きく関係しています。

●しっかり睡眠をとる
寝不足は熱中症のリスクを高めます。
睡眠不足になると、体温調節を行う自律神経の働きが乱れやすくなります。
特に、夏休みになると生活リズムが乱れやすいため注意が必要です。
・夜更かしをしない
・朝起きる時間を一定にする
・エアコンを上手に使って眠りやすい環境を作る
といったことを意識しましょう。

●朝ごはんをしっかり食べる
実は、食事からも水分や塩分を摂っています。朝食を食べないまま学校へ行くと、体は水分不足の状態で1日をスタートすることになります。
特にご飯やパンだけではなく、味噌汁やヨーグルト、果物などを取り入れると、水分やミネラル補給にも役立ちます。
また、朝食を食べることで体が目覚め、暑さに対応しやすくなる面もあります。

●暑熱順化を意識する
最近よく聞く「暑熱順化」とは、『本格的に暑くなる前から、暑さに体を慣らすこと』です。
急に暑くなると、体はうまく汗をかけず、熱を逃がしにくくなります。しかし、少しずつ暑さに慣れることで、上手に汗をかけるようになり、体温が上がりにくくなることで、熱中症になりにくい体づくりにつながります。一般的に、暑熱順化には数日から2週間程度かかるといわれています。

家庭でできる暑熱順化の方法
○軽い運動をする
○外遊びを少しずつ増やす
○お風呂はシャワーだけでなく湯船につかる
○エアコンに頼りすぎない時間を少し作る
ポイントは、「無理をしないこと」です。
暑い日に急に激しい運動をすると、逆に熱中症になる危険があります。特に、暑くなり始めの時期は注意しましょう。

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水分補給は「喉が渇く前」に行う

熱中症対策で最も大切なのが水分補給です。
ただし、「喉が渇いてから飲む」では遅い場合があります。
子どもは遊びや部活に集中すると、水分補給を忘れてしまいがちです。
そのため、
◆時間を決めて飲む
◆休憩ごとに一口でも飲む
といった工夫がおすすめです。

水だけでいいの?

普段の生活なら、水やお茶でも問題ありません。
ただし、長時間の運動や大量に汗をかく場合は、塩分補給も必要です。
汗をかくと、水分だけでなくナトリウム(塩分)も失われます。水だけを大量に飲むと、体内の塩分バランスが崩れることがあります。
そのため、
◎スポーツドリンク
◎経口補水液
◎塩分タブレット
などを状況に応じて使うことも有効です。
ただし、スポーツドリンクは糖分が多いものもあるため、日常的に飲みすぎないよう注意しましょう。

部活動や屋外活動がある場合の対策

「学校や部活動で暑い中活動しなければならない」という場面もあります。
そんな時に大切なのは、『普段からの備え』です。
例えば、
◇前日はしっかり寝る
◇朝食を食べる
◇水筒を多めに持つ
◇帽子をかぶる
◇着替えを持参する
などが役立ちます。
また、保冷剤や冷感タオルを使うのも良いでしょう。
「少ししんどい」と感じた時に休めることも大切です。

年代別の注意ポイント

乳幼児
小さい子どもは、自分で「暑い」「しんどい」と言えないことがあります。
また、ベビーカーに乗っている赤ちゃんは、大人よりも地面に近く、照り返しの影響を受けやすいので注意が必要です。
顔が赤い、機嫌が悪い、汗をかかないなどは注意サインです。

小学生
遊びに夢中になり、水分補給を忘れやすい年代です。
「30分ごとに飲む」など、ルールを決めるのもおすすめです。

中高生
部活動による熱中症リスクが高くなります。
特に、頭痛、吐き気、めまい、だるさがある場合は無理をしないことが重要です。
「みんな頑張っているから言い出しにくい」という子もいるため、大人が普段から声をかけてあげることも大切です。

こんな症状があれば注意

以下の症状がある場合は熱中症の可能性があります。
□頭痛
□めまい
□吐き気
□体がだるい
□ぼーっとしている
□視線が合わない
□けいれん
□呼びかけへの反応が悪い
□意識がぼんやりする

この場合は、
(1)涼しい場所へ移動
(2)衣服をゆるめる
(3)首や脇、足の付け根を冷やす
(4)水分を飲ませる
ようにしましょう。
水分が飲めない、意識がぼんやりしている場合は、すぐに医療機関を受診してください。

まとめ

熱中症は、「暑い日に突然起こるもの」ではなく、毎日の体調管理が大きく関係しています。
●しっかり寝る
●朝ごはんを食べる
●こまめに水分を取る
●暑さに少しずつ慣れる
こうした毎日の積み重ねが、熱中症予防につながります。
子どもは自分で体調管理をするのが難しいため、周囲の大人が気づいてあげることがとても大切です。保護者の皆様も、部活動の付き添いや応援の際はご自身の対策を忘れずに、万全の体制で夏を乗り切りましょう。

【参考資料】
・環境省「熱中症環境保健マニュアル」
・日本スポーツ協会「熱中症予防ガイドブック」
・厚生労働省「熱中症関連情報」

※記事の校閲にAIを使用しています。


執筆者

プロフィールイメージ
前田俊恒
前田俊恒

まえだ整形外科リウマチクリニック院長
医学博士/整形外科専門医/リウマチ専門医/リハビリテーション科専門医

肩こり・腰痛・関節痛などの慢性疼痛から、関節リウマチ、骨粗鬆症、スポーツ障害まで幅広く診療。
日常生活に根ざした運動指導・セルフケアの啓発にも力を入れている。肩や膝、腰の痛みなど日常の体の不調や体のゆがみを整えるセルフケアについても、医学的根拠に基づいた分かりやすい解説を行っている。

まえだ整形外科リウマチクリニック

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