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孫の縁起にこだわり、破水したお嫁さんに仏滅だと返した私の後悔

  • 2026.6.2
ハウコレ

良かれと思って送ったはずのメッセージ。けれど電話の向こうから届いた息子の一言が、縁起ばかりを気にしていた私の目を覚まさせることになりました。

翌日の六曜を手元のカレンダーで確かめていたとき、お嫁さんからメッセージが届きました。読めば、どうやら赤ちゃんが産まれそうだと言います。本来なら喜ぶべき知らせのはずなのに、私の目は、カレンダーの一点から離れませんでした。

カレンダーばかり見ていた私

息子の家に初孫が生まれる。それを楽しみにしていた私には、ひとつだけ気がかりがありました。それは、いつ生まれるのかという日取りです。

「破水したみたいです。今から病院に向かいます」

お嫁さんからそう届いたとき、頭に浮かんだのは赤ちゃんの顔ではなく、めくったばかりのカレンダーの六曜でした。よりによって、縁起の良くない日の前ではないか。孫の門出はできるだけ良い日に、という思いが、私の中で何より大きくなっていたのです。

良かれと思って送った言葉

だから私は、つい返してしまいました。

「明日は仏滅よ」「大安まで我慢できないの?」

少しでも縁起の良い日に、という親心のつもりでした。けれど、お嫁さんが今まさに大変な状況にあるのだという感覚は、すっぽりと抜け落ちていました。

いくら待っても返信は来ません。どうして何も返してくれないのかと、私はいらだちを募らせていました。今思えば、いらだつ資格などどこにもなかったのに。

電話越しの言葉

しばらくして、息子から電話がかかってきました。電話の向こうで、もう一人、女性の声がします。助産師さんでした。

「破水は、待てるものではありません」

続けて、息子の低い声が響きました。

「赤ちゃんの命と縁起、どっちが大事なの」

私はスマホを握ったまま、手元のカレンダーの、仏滅という文字をただ見つめていました。良かれと思っていたはずの自分の言葉が、急にひどく身勝手なものに思えてきたのです。

そして...

赤ちゃんは無事に産まれたと、後から息子に聞きました。けれど私は、その喜びの輪に素直に入っていくことができませんでした。

あの日のことは親族にも伝わり、みんなが私と少し距離を置くようになったのを感じます。縁起を担ぐことばかりに気を取られて、私はいちばん大切なものを見失っていました。

次に孫に会えたときは、何より先に、無事でよかったと伝えよう。今はただ、そう思っています。

(60代女性・主婦)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

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