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「宅配便です」インターホンを押すと 家主「お待ちください」→直後、聞こえてきた“丸見えの会話”に…宅配員「ヒヤヒヤした」

  • 2026.6.18
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出典:photoAC ※画像はイメージです。

皆さまこんにちは。元宅配員のmiakoです。

皆さまのご自宅の玄関には、どんなチャイムが設置されていますか?

昔ながらの呼び鈴がついたお宅もあれば、カメラとスピーカーが一体になったインターホンのお宅もあります。
宅配の仕事をしていると、実にさまざまな玄関先に立つことになります。

そんな玄関先で、思わずヒヤッとした経験があります。
きっかけは、ごく普通のお届けの一日でした。

チャイムからインターホンへ、変わり続ける玄関先

私が宅配してきての体感では約9割の家庭には、何かしらの通話機能を持つインターホンが設置されているような気がします。

とはいえ、宅配の仕事をしていると、昔ながらのドアベルや呼び鈴だけのお宅にも、今でも出会うことがあります。
チャイムが設置されていないお宅もありました。

玄関先の形は、本当にさまざまです。

インターホンが当たり前になった理由

インターホンが一般家庭に普及し始めたのは、1970年代からだそうです。
これは私が生まれる前のことなので、当時を知る身近な人たちに聞いた話です。

それ以前は、チャイムが無ければ玄関を開けて大声で声をかけたり、チャイムが鳴れば「はーい」とすぐにドアを開けて顔を合わせるのが当たり前の時代でした。

しかし都市化が進み、見知らぬ訪問者が増えるにつれ、防犯意識が高まっていきます。
室内にいながら相手を確認できるインターホンは、そうした時代のニーズに応える形で急速に普及しました。

便利な一方で、使い方によってはプライバシーに関わるリスクもあります。
室内の音声が外に漏れてしまえば、聞いた側も聞かれた側も、決して気持ちのいいものではありません。

悪意ある訪問者であれば、聞こえてきた会話の内容を悪用しようとする可能性も、ゼロとはいえないでしょう。

その日もいつも通りのお届けのはずだった

ある日、一軒のお宅へ荷物をお届けに伺いました。
カメラ付きのインターホンが設置されたお宅でした。

ピンポーン、と押すと、やや間があってから「はーい」というお返事が返ってきました。
「こんにちは、宅配便です」とお伝えすると、「はーい、ちょっとお待ちください」という声。

そこまでは、いつものやり取りと変わりありませんでした。

聞こえてくる、家の中の声

しかしその後、通話が切れる気配がありませんでした。

「誰が来たのー?」「お荷物だよ」「ぼくも行きたいー」「いいから待ってて」「テレビ見ていい?」「おやつたべたいー」

インターホン越しに、家の中の日常がそのまま聞こえてきます。
どうやらインターホンに出たまま、通話を切り忘れているようでした。

玄関先にいれば、室内のぼんやりとした物音が何となく届くことはあります。
しかしインターホンのスピーカー越しの音声は鮮明で、会話の内容まではっきりと聞こえてきました。

覗くつもりなど全くないのに、家の中の生活を覗いてしまっているようで、ひどくヒヤヒヤしました。

気づかないまま玄関を開けたお客様

しばらくして、「お待たせしました」と一人の女性が玄関から姿を現しました。
伝票にサインをいただき、荷物をお渡ししようとしたその瞬間です。

「それ私のー!」「いいじゃん!」「ダメー!ママー!」

子どもたちの声やテレビの音が、スピーカー越しに玄関先まで大きく響きました。
荷物を受け取ろうとしたお客様の手が、一瞬止まりました。

お互い居心地が悪い空気のようなものが生まれた気がしました。

「すみません、うるさくて…」

申し訳なさそうにそう言いながら荷物を受け取ってくださっているうちに、インターホンの待機時間が来たのか、プツッという音とともに、家の中の音が途切れました。

「大丈夫ですよ。お忙しいところありがとうございました」

そうお伝えして、そのお宅をあとにしました。

インターホンの切り忘れ、意外と起きています

切り忘れに遭遇したのは、このお宅だけではありませんでした。

また別の日には、インターホンを押した途端、家の中で犬が吠えて走り回るような音が響いたと思った瞬間、突然スピーカーから大音量で犬の鳴き声が玄関先に響き、思わず身をすくめたこともあります。
その家はちょうど留守のお宅でした。
しかし、訪問のチャイムに興奮した犬が、音の聞こえた先であるモニターに飛びかかって偶然通話ボタンを押してしまったようでした。切り忘れや誤作動は、人間だけが起こすとは限りません。

「自分は切り忘れなんてしない」と思われる方も多いかもしれません。
しかし、小さなお子さんのいるご家庭や、何か対応しながらほかのことに気を取られてしまうと、ついうっかりということもあるでしょう。

インターホンに応答した後は、通話が切れたことをひと目確認する習慣をつけておくと安心です。

機種によってはオートオフ機能が搭載されているものもあります。
設定できる場合は活用するとよいでしょう。

また、終了ボタンを押したにもかかわらず切れない場合は、機器のトラブルも考えられます。
定期的に外から動作確認をしてみることもおすすめします。

家の中の会話や音は、本来、家の中だけで収まるものです。

インターホン越しに外へ漏れてしまえば、プライバシーが思わぬ形で外に出てしまいます。

会話の内容によっては、思わぬトラブルに発展しかねないこともあります。

宅配員は毎日多くのお宅を訪問します。
そのたびに、玄関先で少しだけ、皆さまの日常に触れさせていただいています。

その時間が、お互いにとって安心できるものであってほしいと、いつも願っています。

インターホンのちょっとした確認が、大切なご家族のプライバシーを守ることにつながります。
気持ちよく荷物のやり取りができる日々が続きますようにと願いながら、宅配員は今日もインターホンを押しています。



ライター:miako
宅配ドライバーとして10年以上勤務した経験を生かし、現場で出会った人々の温かさや、働く中で積み重ねてきた"宅配のリアル"を、経験者ならではの視点で綴っています。
荷物と一緒に交わされてきた小さなエピソードを、今は文章としてお届けしています。


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