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乗客「隣の人の腕がはみ出していて狭い」満席近い座席で“肘掛け”に関するトラブルが…→乗客同士の“配慮が生んだ結末”に「温かい空気が流れた」

  • 2026.6.21
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出典:photoAC ※画像はイメージです。

皆さま、こんにちは。大手航空会社で10年間、CAとして勤務しておりましたSAKURAです。

機内で起こりやすいお客様同士のトラブルの原因の一つに、「肘掛け」があります。

誰が使うのか、下ろしたままなのか、上げて使うのか……

そこに「明確な決まり」がないからこそ、限られた空間で心地よく過ごすためにはどうすればいいのでしょうか。

今回は、満席近い機内で、私が実際に遭遇したエピソードをご紹介します。

決して広くはない機内という空間で、スマートに過ごすためのヒントを皆さまと一緒に考えていきたいと思います。

窮屈な座席で恐縮されるお客様

それは、ほぼ満席状態の国内線での出来事でした。

出発前、機内でお出迎えをしていると、恰幅がよく、人のよさそうな雰囲気の男性・A様が搭乗されました。

A様は機内後方まで進み、三席並びの通路側の男性・B様に「すみません…」と申し訳なさそうに声をかけると、真ん中の座席に着席されました。

既に窓側にもお客様がお座りで、三名は窮屈そうでしたが、満席近い状況の中どこか心苦しい思いで見守ることしかできずにいました。

その後もA様は、恰幅のよさから肘掛けに両腕が乗るかたちとなり、両側のお客様に申し訳なさそうに恐縮されていました。

そうして上空へ達した頃、B様がキッチンへやってきて「隣の人の腕がはみ出していて狭い」と、申し訳なさそうに私に告げたのです。

諦めかけたとき、偶然現れた「空席」

機内に空席はほんの数席で、どこも三席並びの真ん中ばかりです。

通路側にお座りのB様にとって、決して条件がいいものではなく、「どうしたら解決できるだろうか」と私は頭を悩ませました。

すると突然、同僚CAが私のもとへやってきて、二席並びの通路側が偶然空いたことを告げたのです。

元々そこに座られていたお客様が、「通路を挟んだ中央列の席」にいるお連れ様の隣へ移動されたためでした。

私はすぐに、その二席並びの窓側のお客様・C様に「お隣に、先ほどとは別のお客様が移動されてきてもよろしいでしょうか」と確認しました。

C様は快く応えてくださり、私は一刻も早くB様にお伝えしたく、その足でB様のもとへ向かうと「座席の移動」を提案しました。

諦めかけていたB様も、私に「ありがとうございます」と嬉しそうに告げ、C様の隣席へと移動されることになったのです。

パズルのように解決した、お客様同士の優しい「配慮」

しかし、A様の窓側にお座りのお客様の「快適性」はどうすべきか。

そう案ずる間もなく、A様の方から「通路側に移動してもいいですか?」と私に申し出てくださり、そのまま通路側へとスライドされ、真ん中が空席となりました。

こうして、そこに座る誰もの「快適性」を守ることができたのでした。

到着後、私はB様とC様のもとへ向かい「ご協力いただいたこと」に、改めてお礼をお伝えしました。

理由は言わずとも、「B様も何か事情があって移動されてきたのだ」とC様も理解してくださっているご様子で、そこには温かい空気が流れていました。

お客様同士の「配慮」が、パズルのように組み合わさり、機内の限られた空間が「優しく快適な場所」に変わったのでした。

限られた空間を「快適」に過ごすためのヒント

誰も悪くない状況だからこそ、お互いを思いやる気持ちが、機内という狭さと隣り合わせの空間の「快適性」を守ることに繋げられたのだと思います。

日々のフライトの中で、私たちCAがお客様に寄り添うのはもちろんのこと、お客様一人ひとりの優しさが、共に心地よい空間を創り出していけるのではないでしょうか。


ライター:SAKURA * 心を読む元国際線CA

日系大手航空会社にて10年間、客室乗務員(CA)として勤務。国内線・国際線を経験し、多種多様なお客様と接する中で「感情を読み解く力」を磨く。客室責任者としてVIP対応や後輩育成に携わる傍ら、社内の人材教育やグループ会社での業務にも携わり、多角的な視点から接客のあり方を見つめてきた。

現在は、その鋭い洞察力を活かし、言葉だけでない、「心理的・物理的アプローチによるクレーム回避術」を発信するライターとして活動中。国内線での細やかな気配りから国際線での難しい状況判断まで、現場での実体験に基づいた「心に届く接客のヒント」を言語化し、接客業にとどまらず、人と人とがよりよい関係を築けるサポートをしている。


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