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「消毒費やカギ交換費、搾取ではないか」SNSで話題の賃貸初期費用…不動産歴15年プロの見解は

  • 2026.6.28
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。不動産業界で15年の経験を持ち、現在は不動産ライターとして活動する西山です。引っ越しを検討して見積もりを取った際、想定より初期費用が高くて驚いた経験をお持ちの方は多いのではないでしょうか。

最近SNSで、敷金や礼金に加えて消毒費やカギ交換費などが積み上がる賃貸の初期費用を「搾取ではないか」と問う投稿が話題になりました。今回はこれらの費用が本当に必須なのか、交渉の余地はあるのかという実情を検証します。

法令で上限が決まる費用と特約で有効になる費用

賃貸の初期費用は、性質ごとに分けて見ると整理しやすくなります。まず法令にルールがある費用としては、仲介手数料が代表例です。宅地建物取引業法で上限が決まっており、原則として貸主と借主がそれぞれ家賃の0.5か月分と、消費税を負担することになっています。

依頼者の承諾がある場合に限り、一方から最大1か月分と消費税まで受け取れますが、上限を超える請求はできません。

次に特約として定められ、合意すれば有効になる以下のような費用があります。

  • 礼金・更新料
  • カギ交換費
  • ハウスクリーニング費など

たとえば、カギ交換費は国の原状回復のガイドラインにおいて、本来貸主の負担が妥当という見解です。しかし法的な強制力はなく、契約書に規定があり同意していれば、原則として支払う義務が生じます。

任意で外せるオプション費用と契約前の確認

最後に見落としやすいのが、任意のオプションとして追加されている費用です。室内の消毒費や24時間サポートなどのオプションは、交渉次第で外せる場合や金額の内訳を確認できる場合があります。

見積もりを受け取ったら、担当者に「この消毒費は必須ですか?任意なら外したいのですが」と聞いてみましょう。物件によっては加入が条件となりますが、任意であれば費用を抑えられるはずです。

国土交通省も、入居時の費用や特約については、契約前に確認するよう促しています。カギ交換費なども種類と金額の内訳を確認し、相談次第では貸主の許可を得たうえで自分で業者を手配して費用を抑えられるケースもあります。ただし、契約に合意した特約は原則として有効になるため、納得できない項目は必ず契約前に相談しておきましょう。

参考:賃貸住宅の入居・退去に係る留意点(国土交通省)

総額と内訳に納得して契約に進む

賃貸の初期費用を搾取と一括りにせず、何が法令のルールで何が特約か、どれが任意かを分けて見ると冷静に判断できます。項目ごとに整理することで、総額と内訳に納得して契約を進められるでしょう。

疑問点を不動産会社や貸主に質問して、双方が合意できる条件を探ることをおすすめします。初期費用の内訳を正しく読み解く知識が、納得できる住まい探しにつながります。



筆者:西山雄介(宅地建物取引士・マンション管理士・FP2級などの資格所有)
不動産業界歴15年。新卒で東証プライム上場のマンションデベロッパーに入社後、計2社で新築・中古販売および管理業務に従事。実務現場を経て管理職も歴任し、組織運営にも携わる。現在はその多角的な視点を活かし、実務解説から不動産投資、法律事務所案件まで、専門性の高いコンテンツ制作・ディレクションを行っている。


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