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40代奥様「耐えられないかも……」新築戸建てを購入→日当たり良好なのに、昼でもカーテンを閉めるワケ

  • 2026.7.7
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。現役の不動産会社社長として、日々さまざまな土地や建物のご相談に向き合っている岩井です。

南向きで日当たりのよい家。風が通り、気持ちよく過ごせる部屋。

新居を購入するとき、多くの方がこうした条件を重視されます。せっかく住むなら、明るいリビングや大きな窓のある住まいに憧れる方も多いのではないでしょうか。

一方で、実際に住み始めてから初めて気付くのが「視線」の問題です。図面では気にならなかった隣の窓の位置が、暮らし始めると想像以上のストレスになることがあります。

今日は、南向きリビングに魅力を感じて新築戸建てを購入した40代ご夫婦が、毎日の「視線」に悩まされることになったエピソードをご紹介します。

決め手は“日当たりの良いリビング”

これは、私の事務所がある近所のAさんから聞いた話です。

10年前、40代のAさんご夫婦が選んだのは、新しく造成された分譲地に建てられた新築戸建てでした。一番気に入ったのは、南向きの大きなリビング窓です。

「すごくいい!これだけ大きな窓なら、昼間は照明がいらないくらい明るいだろうね」

奥様も嬉しそうに話され、ご夫婦はその明るさをとても気に入っていました。

ただ、その時点では隣の区画はまだ建築途中。建物の骨組みが見える程度で、どのような家が建つのかは誰にも分かりません。ご夫婦も、隣家の外観や窓の位置までは気にしていませんでした。

そして、ご夫婦はその家で新生活をスタートします。同時に、隣家の住人の生活も始まりました。

朝カーテンを開けるたびに隣人と目が合う生活

違和感を覚えたのは、入居初日の朝。奥様がリビングのカーテンを開けると、目の前に隣家の大きな掃き出し窓が見えました。しかも、そのタイミングで隣家の住人もカーテンを開けていました。

「あ…おはようございます」

自然と会釈を交わしたそうですが、お互い少し気まずい空気が流れたといいます。さらに確認すると、2階の寝室でも同じ状況でした。

窓同士が真正面に向かい合い、カーテンを開けると互いの室内が見えてしまう状態だったのです。

その後も朝になるたびに目が合うことが増えていきました。相手側も気にしている様子で、お互いにレースカーテンを閉めたまま過ごす日が多くなっていきます。

せっかく日当たりを重視して選んだ家なのに、昼間でもカーテンを開けられません。

「夜は照明をつけると室内が見えてしまうかな…」

そんなことまで気になるようになり、ご夫婦は毎日、隣家からの視線を意識しながら生活するようになってしまいました。

思わぬ追加費用で暮らしを改善

ご夫婦は生活を快適にするため、さまざまな対策を検討しました。まず候補に挙がったのが、窓用の目隠しフィルムです。

しかし、窓が大きいため施工費も決して安くありません。市販のフィルムも試しましたが、しわになったり空気が入ったりして、思うように貼ることができませんでした。

さらに植栽や目隠しフェンスの設置も検討しましたが、外構工事には数十万円の費用がかかるという見積もりでした。

「せっかく快適な新築ライフを過ごせると思ったのに…」「こんなことに気を遣いながら生活するのは耐えられないかも…」

しかしご夫婦は悩んだ末、最終的に目隠しフェンスと植栽を設置し、リビングには目隠しフィルムも施工しました。視線は以前ほど気にならなくなりましたが、その一方で外構工事費などの想定外の出費が発生することになります。

「まさか隣の家の窓が、こんなに目の前に来るなんて思ってもみませんでした…」

Aさんは後悔した様子で振り返っていました。

住宅購入では「視線の抜け方」まで確認する

今回のケースが起きた大きな理由は、購入時には隣の家の窓の位置が分からなかったことです。

窓は採光や通風を確保するうえで欠かせない設備であり、多くの住宅で快適な住環境を支えています。

一方で、建築途中の分譲地では隣家が完成していないことも多く、図面だけでは窓同士の位置関係や視線の抜け方まで把握しにくい場合があります。

また、民法第235条では、隣地境界線から1メートル未満の位置に他人の宅地を見通せる窓などを設ける場合、目隠しの設置が必要となる旨が定められています。

ただし、適用の可否は窓の構造や境界からの距離、地域の慣習など個別の事情によって異なるため、必ず義務になるとは限りません。具体的な判断については、建築会社や設計士、弁護士などの専門家へ確認することが望ましいでしょう。

住宅購入を検討する際は、日当たりや間取りだけでなく、隣家との窓の位置関係や視線の抜け方についても確認しておくことが大切です。今回のケースでは、購入時に隣の家が建築途中で窓の配置を把握しきれなかったため、のちに目隠しフェンスやフィルムで対応することになりました。

住まいは毎日暮らす場所だからこそ、採光だけでなくプライバシーの確保も同じくらい重要になります。住宅購入では室内だけを見るのではなく、隣家との距離感や窓の配置まで含めて確認することが、入居後の後悔を防ぐことにつながります。

これは、実際に住み始めてから初めて気付く方も少なくない問題です。ぜひ今回の事例を参考に、住宅購入や間取りを検討する際には、窓の位置だけでなく、視線の抜け方にも目を向けてみてください。



筆者:合同会社ゆう不動産 代表 岩井佑樹

不動産売買の専門家として仲介・査定・買取に携わりながら、不動産Webライターとして1,000記事以上を執筆。「売る力×伝える力」を軸に、情報発信と販売の両面から不動産の価値を高めている。派手さよりも誠実さを大切にし、地域に寄り添う姿勢で「早く・高く・安心」の取引を支える不動産の専門家。


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