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タワマン南向き高層階を購入も「今は窓を見ることも…」入居5年後、40代夫婦が直面した“想定外の事態”

  • 2026.6.19
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※ChatGPTにて作成(イメージ)

皆さま、こんにちは。現役の不動産会社社長として、日々さまざまな土地や建物のご相談に向き合っている岩井です。

家探しをしていると、思わず心を奪われる景色に出会うことがあります。

リビングから広がる海の景色。遠くまで抜けた夜景。朝日が差し込む開放的な眺望。

特にタワーマンションでは、そうした景色が購入の決め手になるケースも少なくありません。しかし、その景色は本当に10年後も20年後も変わらないのでしょうか。

今日は、約1億円で購入した憧れのタワーマンションで、永久眺望だと思い込んでいたことから大きな後悔につながった40代夫婦のエピソードをご紹介します。

購入当時は理想そのものだった住まいの景色が、数年後に大きく姿を変えてしまった理由とは何だったのでしょうか。

「この景色なら一生住める」約1億円のタワマン購入

これは、某市のタワーマンションを購入したAさんご夫妻の体験談です。

当時40代の共働き世帯だったご夫妻は、駅近の高層タワーマンションを約1億円で購入しました。購入の決め手になったのは、南向き高層階ならではの開放的な眺望です。

リビングの大きな窓からは海や街並みが一望でき、昼は青空、夜は美しい夜景が広がっていました。さらに、地域のシンボルでもあるお城を望むことができ、夏には花火大会も自宅から楽しめたそうです。ご夫妻にとって、その眺望は単なる景色ではなく「この家を購入する価値そのもの」と感じられる特別なものでした。

内覧時、ご主人は嬉しそうに「目の前も開けていますし、これなら何も建たないでしょう」と話していたそうです。奥様も「ずっとこの景色で暮らせるなら、高くても納得です」と満足していました。

実際、南側には駐車場や低層施設しかなく、視界を遮る建物はありませんでした。そのため、ご夫妻は「この景色がこれからも続くもの」と自然に考えていたそうです。

そして「ようやく一生住みたいと思える家を見つけた」と、新しい暮らしへの期待を膨らませていました。

まさか建つとは…南側の駐車場で始まった再開発計画

転機が訪れたのは入居から5年ほど経った頃でした。マンションの掲示板に一枚の説明資料が掲示されます。内容は、南側隣接地での大規模再開発計画でした。

計画図を見ると、建設予定だったのは30階を超えるタワーマンション。しかも位置は、自宅リビングの真正面だったのです。ご主人は当時「まさかあそこに建つとは思わなかった」と大きな衝撃を受けたそうです。

しかし、用途地域や容積率(建てられる建物の種類や規模を定めたルール)上は問題のない計画でした。工事は予定どおり進行。そして完成が近づくにつれ、目の前の景色は少しずつ失われていったのです。

部屋が暗くなった気がする…完成後に始まった小さな違和感

建物完成後、ご夫妻の生活環境は大きく変わりました。以前は一日中差し込んでいた日差しが弱くなり、昼間でも照明を使う時間が増えます。

冬場は室温が上がりにくくなり、暖房費も以前より高くなりました。洗濯物の乾き方にも変化が出たそうです。

さらに大きかったのが視線の問題でした。向かい側の住戸が見えるようになったことで、以前のようにカーテンを開け放つことができなくなります。

せっかく購入した開放感のあるリビングなのに、気付けば日中もレースカーテンを閉めたまま。奥様は「景色が気に入って買ったのに、今は窓を見ることも少なくなりました」と話していました。

高額な住宅ローンだけは変わらず続きます。しかし、購入時に感じていた満足感は大きく失われてしまったのです。

「景色も日当たりも戻らない」1億円の買い物で後悔した理由

完成したタワーマンションを前に、ご夫妻は改めて大きな喪失感を覚えたそうです。以前は毎日のように眺めていた海や街並み、お城の景色はほとんど見えなくなりました。夏の花火大会も、自宅から楽しめなくなったといいます。

ご主人は「景色込みで1億円を払ったつもりでした」と肩を落としていたそうです。

もちろん建物自体に欠陥があったわけではありません。間取りも設備も購入当時のままです。それでも、ご夫妻にとっては別の家になってしまったような感覚だったといいます。

奥様も「駐車場だから建物は建たないと思い込んでいました」と振り返っていました。特にタワーマンションは、眺望や開放感に価値を感じて購入する人が少なくありません。だからこそ「今見えている景色が将来も続く」と考えてしまうことがあります。

しかし実際には、景色も日当たりも保証されているわけではありません。ご夫妻は「もっと周辺の将来計画を調べておけばよかった」と強く後悔していました。

タワマン購入で見落としがちな“眺望リスク”をどう防ぐか

タワーマンションには、眺望や利便性、共用施設など多くの魅力があります。

ただし、眺望や日当たりを重視して購入する場合は、現在だけでなく将来の周辺環境まで確認することが重要です。特に次のような土地は将来的な開発候補地になる可能性があります。

  • 大規模駐車場
  • 低層商業施設
  • 倉庫
  • 空き地
  • 老朽化した建物

また、自治体の都市計画や用途地域を確認すると、将来どの程度の規模の建物が建つ可能性があるのか把握しやすくなります。さらに、不動産会社の説明だけに頼らず、自分自身で周辺環境を歩いて確認することも大切です。

眺望を重視する場合は、

  • 前面が公園
  • 河川敷
  • 広幅員道路

など、将来的にも建物が建ちにくい条件かどうかも確認したいポイントです。

タワマンの購入では、室内設備や共用施設だけでなく、周辺環境の将来性まで含めて判断することが後悔を防ぐ大切なポイントになります。

「今見えている景色が10年後も続く保証はあるのか」

その視点を持つだけで、大きな後悔を避けられるかもしれません。



筆者:合同会社ゆう不動産 代表 岩井佑樹

不動産売買の専門家として仲介・査定・買取に携わりながら、不動産Webライターとして1,000記事以上を執筆。「売る力×伝える力」を軸に、情報発信と販売の両面から不動産の価値を高めている。派手さよりも誠実さを大切にし、地域に寄り添う姿勢で「早く・高く・安心」の取引を支える不動産の専門家。


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