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「大は小を兼ねるはずが…」40代女性がヴェルファイアで直面した“広すぎる育児”の盲点

  • 2026.6.7
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出典元:PIXTA(画像はイメージです)

「大は小を兼ねると思って買ったのに、広すぎて困るなんて思いもしませんでした」と笑って話してくれたのは、知人の40代女性のAさんです。第一子誕生を機に憧れの大型ミニバンを購入したものの、広すぎて後席に手が届かないという想定外の事態に直面したそうです。さらに引っ越し先では巨大船を操るような苦労も経験したとのこと。

それでも遠出ではやっぱり手放せないという、思わず笑えて共感できる10年間の愛車ストーリーをお届けします。

「大は小を兼ねる」はずが?憧れの車で始まった想定外の育児

子どもが生まれるタイミングで、どのような車を選ぶかは多くの人が悩むポイントではないでしょうか。私の知人であるAさんも、10年前に第一子が誕生する際、車選びにとても悩んだそうです。そして最終的に選んだのが、トヨタのヴェルファイアでした。スライドドアで車内が広い車なら、子どもを抱っこしたまま乗り降りしやすく、おむつ替えもラクにできるはずだと考えたからです。

さらに、モデリスタのエアロパーツを装着したことで、圧倒的な高級感と存在感が生まれました。パートナーからは「少し派手ではないか」と言われたそうですが、本人はそのかっこよさに大満足だったと言います。大きな車なら子育てのあらゆる場面で役立つだろうという、まさに「大は小を兼ねる」という発想からの決断でした。

しかし実際に子育てが始まると、思い描いていた快適なカーライフとは少し異なる現実が待っていました。車内が広すぎるあまり、運転席から後部座席にまったく手が届かなかったのです。後席のチャイルドシートに座る子どもからお茶やティッシュを求められるたびに、安全な場所に車を停めて対応しなければなりません。

「広い車は便利だと思っていたのに、まさか広すぎて手が届かないとは思わなかった」と、Aさんは笑いながら振り返ります。まるで車内専属のサービス係や配達員になったような気分だったそうですが、この車の大きさがもたらす試練はこれだけではありませんでした。環境の変化によって、さらなる苦労を味わうことになります。

快適な動くリビングが、横浜の街では巨大船に!?

Aさんが以前住んでいた福岡では、道幅が広く駐車場にもゆとりがあったため、ヴェルファイアはゆったりとくつろげる「動くリビング」として大活躍していました。ところが、横浜へ引っ越したことで状況は一変します。

横浜は坂道が多く、道幅も狭いエリアが少なくありません。駐車場もタイトな場所が多く、Aさんは近所のスーパーへ買い物に行くのにも一苦労するようになりました。福岡では一度で曲がりきれていた駐車場のカーブも、横浜では何度も切り返さなければならないことが増えたそうです。その感覚を、「運転というよりも巨大船の方向転換をしているようだった」と笑いながら話してくれました。

また、子どもの幼稚園の行事でも車の大きさがネックになりました。駐車場に到着しても、どこならスムーズに停められるかを毎回見極める必要があったのです。「ここは狭くて無理かもしれない、あそこならギリギリいけるかもしれない」と、まるで駐車場オーディションを開催しているような状態だったと言います。

確実に停められる場所を確保するために、行事の日は誰よりも早く家を出ていたとのこと。本来の目的が子どもの行事なのか駐車場の確保なのか分からなくなるほどだったそうです。しかも、Aさんを悩ませていたのは車体の大きさだけではありませんでした。こだわって装着した装備品も、日常の運転に思わぬ気疲れをもたらすことになります。

モデリスタの宿命!かっこいいけれど心まで削られる日々

Aさんをさらに悩ませていたのが、見た目の満足感を高めてくれたはずのモデリスタのエアロパーツでした。横浜の急な坂道や、傾斜のきつい駐車場の入り口を通るたびに、バンパーの下を擦ってしまうのではないかとヒヤヒヤしたそうです。時には、「ここは本当に駐車場への入り口なのか」と疑いたくなるような段差に出くわすこともありました。

少し油断してエアロを擦ってしまった時のショックは大きく、「車が傷つくのと同時に自分の心まで削られるような思いをした」と語ります。せっかくのかっこいい装備が、日常の運転では大きなプレッシャーになってしまっていたのです。

さらに、子どもたちと一緒に自然の中へキャンプに行きたいと思っても、未舗装のガタガタ道を進む勇気が出なかったそうです。結果として、自然を満喫できるかどうかよりも、舗装された道で車高に優しいキャンプ場を探すことが最優先になってしまいました。

「キャンプに行きたいのか、安全に走れる路面を探しに行きたいのか分からなくなってしまった」というエピソードには、思わずクスッとしてしまいます。これほどまでに手がかかり、気を遣う車であるにもかかわらず、Aさんはなぜ10年もの間ヴェルファイアに乗り続けているのでしょうか。そこには、家族の成長とともに気づくことができた、この車ならではの大きな魅力がありました。

それでも3人育児では、やっぱりヴェルファイアが強かった

日々の運転で不便さを感じていたAさんですが、子どもが3人に増えたことで、ヴェルファイアの存在価値に対する見方が大きく変わったそうです。家族全員で出かける時や、子どもの友達を乗せて習い事の送迎をする時などに、この車の本当の強みが発揮されるようになりました。

車内はいつも賑やかで、移動時間がまるで小さな遠足のようだとAさんはうれしそうに語ります。広々とした室内にはドリンクホルダーが豊富に備わっているため、子どもたちが自然と自分のスペースを確保でき、飲み物の置き場所でケンカになることも少ないのだとか。広い空間が、車内の平和を保つことにも一役買っているようです。

また、子どもが急に体調を崩してしまった時でも、シートを倒せばゆったりと横になれるスペースを確保できます。いざという時に小さな移動式休憩室として使える安心感は、子育て中の親にとって非常に心強いものがあります。

普段は大きさに苦労しているAさんも、初めて車に乗せた人から「室内が広くて高級車みたいだ」と驚かれると、やはり素直にうれしくなってしまうそうです。「少し得意げな顔になってしまう」と笑うAさんですが、10年間のカーライフを経て、現在ではこの車とのちょうどいい付き合い方を見つけることができています。

日常はコンパクトカー、遠出はヴェルファイア。ようやく見えた使い分け

現在、Aさんのご自宅にはもう一台コンパクトカーが仲間入りしています。近所のスーパーへの買い物や狭い道を通る送迎には小回りの利くコンパクトカーを使い、家族での遠出や大人数での移動にはヴェルファイアを使うという形に落ち着いたそうです。

どんな場面でも完璧にこなせる車はなかなか存在せず、生活のシーンやステージによって最適な車は変わるものです。この使い分けができるようになったことで、ヴェルファイアの持つ快適さや安心感という長所がより明確に感じられるようになったとAさんは語ります。

とはいえ、購入から10年が経過したこともあり、最近は買い替えも視野に入れているようです。ワイルドなデザインのジープ・ラングラーや、憧れのメルセデス・ベンツGクラスなどを眺めては、新しい車への想像を膨らませています。しかし、国産車の信頼性の高さやヴェルファイアの極上の乗り心地を知ってしまっているため、輸入車への乗り換えには少し不安もあるとのことです。

先日ディーラーで相談した際にも、担当者から「乗り心地の面ではやはりヴェルファイアには勝てない」と言われ、妙に納得してしまったそうです。さまざまな不便さを経験しながらも、その圧倒的な快適さを手放せずにいるAさんの話を聞いていると、結局次に選ぶのもまたヴェルファイアになるのではないかと、私までそんな気がしてくるのでした。



ライター:Masaki.N
自動車メーカーで車体開発エンジニアとして設計・先行開発に携わった後、マーケティング/市場リサーチ領域で商品導入・訴求設計にも従事。さらに自動車サブスク系ITベンチャーでマーケティングを担当し、ユーザー視点のコミュニケーション設計を経験。現在は自動車ライターとして、新車情報、技術解説、モデル比較、中古車相場、維持費、業界動向まで幅広く執筆。SEO記事・コラム・インタビューなど媒体横断で制作し、専門知識を生活者の言葉に翻訳して「買う/持つ」の判断を支援します。加えて、カスタムを含む実車取材・体験を通じて得た一次情報を記事に落とし込み、机上の知識にとどまらない“現場感”のある解説を強みとしています。

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