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お盆は特に注意!「ネットには使えると書いてあるのに…」現役駅員が警告する、最新AIの“落とし穴”

  • 2026.8.15
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。現役鉄道会社社員の福本明文です。

夏休みやお盆休みなど、長期休暇を利用して遠出をする機会が増える季節。旅行の計画を立てる際、頼りになるのがインターネット上の情報です。しかし近年、この情報が古かったり間違っていたりしたために、使うつもりだった乗車券が使えなかったり、目的地にたどり着けなかったりするトラブルが駅の現場で増えています。

今回は筆者の実体験をもとに、慣れない旅先だからこそ気を付けたい、正しい情報を手に入れるためのポイントをご紹介します。

非公式ブログを信じたお客様とのトラブル

筆者が駅の窓口でご案内業務をしていた際、あるお客様から「この割引乗車券を買いたい」と申し出を受けました。しかし、お客様が指定された乗車券は当駅では販売しておらず、そもそも当社の路線では全く利用できないものでした。

その旨をお伝えすると、お客様は「ネットのサイトにはここで使えると書いてあるのになぜ買えないのか」と、かなり不満そうなご様子でした。そこでお客様が示されたスマートフォンの画面を見せていただくと、表示されていたのは鉄道会社の公式ウェブサイトではなく、個人が運営している旅行系の非公式まとめブログでした。その記事では近隣の別の鉄道会社が発行している企画乗車券があたかも当社の路線でも使えるかのように誤って紹介されていたのです。

旅行者にとって、見知らぬ土地の鉄道のサービス内容を理解するのは大変です。この時のお客様には、筆者から当社の公式パンフレットをお見せしながらできるだけ丁寧に説明させていただいたところ、最終的にはサイトの情報が間違っていたことに納得していただけました。

物価高騰で変わるお得な切符

夏休みの旅行では、少しでも旅費を節約しようとお得な割引乗車券について様々な情報を集めることでしょう。しかし、ネット上で見つけたその情報が現在も正しいのかどうかは、一度立ち止まって確認する必要があります。

筆者が経験したような明らかな誤情報だけでなく、情報が古いまま放置されているというケースも少なくありません。

ここ数年、社会的な物価の高騰や非接触決済への移行などにより、鉄道各社では運賃の改定や制度変更が相次いでいます。長年親しまれていた紙のフリー切符が数年前にひっそりと廃止されていたり、割引切符の使用条件が変更されていたりすることは珍しくありません。

非公式のサイトはデザインがきれいで読みやすいものが多いのですが、管理者が情報をアップデートしておらず、数年前の古い情報がそのまま掲載されていることもあるため注意が必要です。

AIによる誤案内がもたらす新たなリスク

さらに近年、新たなトラブルの火種となっているのがAI(人工知能)による誤った案内です。

鉄道を運行する同業他社が共有する連携情報の中で、お客様がAIチャットの回答を鵜呑みにして駅へお越しになり、全く違うルートや存在しない切符を案内されてトラブルになったというケースが報告されています。

AIは質問に対して瞬時に答えてくれる便利なツールですが、現在の技術水準では、複数の鉄道会社が入り組むエリアの情報を混同してしまったり、事実とは異なるもっともらしい嘘を生成してしまったりと、精度が十分ではない場合があります。

正しい情報を手に入れるための自衛策

それでは、こうした情報トラブルを防ぐためにはどうすればよいのでしょうか。

まず、個人ブログや情報サイトで調べる時は、必ず記事の更新日・公開日を確認し、古い情報ではないかをチェックするようにしてください。また、一つのサイトだけではなく、複数のサイトを見比べることも有効です。AIを利用する場合も、同じ質問の言い回しを変えてクロスチェックを行うなどの工夫が必要です。

そして何よりも確実なのは、最終的に鉄道会社やバス会社の公式ウェブサイトで情報を確認することです。どれだけ便利なツールが現れても、公式から発信される一次情報に勝るものはありません。

楽しい旅行のためにも確かな情報を

間違った情報や古い情報を頼りにしてしまうと、予定していた割引が受けられず損をするだけでは済みません。最悪の場合、帰りの最終列車や接続するはずの路線バスがすでになくなっており、遠く離れた見知らぬ土地に取り残されてしまうというリスクをはらんでいます。

慣れない場所へ出かける旅行だからこそ、事前の情報の取り扱いや確認には十分に注意し、確かな情報をもとに安全で楽しい旅の思い出を作っていただきたいと強く願っています。


ライター:福本明文
大学卒業後、鉄道会社に総合職として入社し、同業界に15年以上従事。鉄道部門だけでなく、タクシーやバス、小売りといった関連事業にも幅広く携わる。現在はWebライターとしても、広報を担当した経験を活かし、コラム記事の執筆からSNSへのコンテンツ提供まで多岐にわたって活動中。


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