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「手軽だし続けられそう」毎朝“青汁”を飲み始めた40代男性→“健康に良い”はずが…管理栄養士から明かされた“思わぬ事実”

  • 2026.6.8
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

スポーツジムの管理栄養士として、栄養面からダイエットや健康維持のサポートをしている工藤まりえです。

青汁は、「野菜不足対策」や「健康習慣」の定番として幅広い世代に取り入れられています。最近ではフルーツ風味で飲みやすいタイプも増え、朝の栄養補給や運動後の1杯として習慣化している人も少なくありません。

一方で、“健康に良いもの”という安心感から、食事代わりや水分補給代わりになってしまうケースもあります。特に夏場は、汗で失われる水分や塩分とのバランス、空腹時の飲み方などによっては、不調を感じることも。

今回は、野菜不足を改善したいと思って始めた青汁習慣に、小さな違和感を覚えるようになった40代男性の相談事例をご紹介します。

青汁なら大丈夫?健康習慣を始めたAさんの勘違い

48歳のAさんは、ここ数年健康診断でメタボ気味の結果が出ており、特定保健指導で「野菜をもっと食べましょう」と言われ続けていました。

特定保健指導とは、健康診断の結果から生活習慣病のリスクが高いと判断された人を対象に、保健師や管理栄養士などが食事や運動についてアドバイスを行う制度です。Aさんも毎年のように食生活の改善を勧められていました。 

今年も健康診断が近づいてきた頃、「少しでも体にいいことを始めよう」と考え、まずは野菜を摂ろうと思ったときに見つけたのが青汁でした。

「これなら手軽だし続けられそう」

そう思ったAさんは、インターネットでまとめ買い。毎朝起きてすぐ目覚めの1杯に飲み始め、さらにウォーキング後やジムでの運動後にも取り入れるようになりました。野菜不足を補えている安心感もあり、いつしか青汁は欠かせない健康習慣になっていたそうです。

ところがある日、ジムで運動中に青汁を飲んでいたところ、トレーナーから「それ、良くないっすよ」と声をかけられました。

健康のために飲んでいるのに、なぜ良くないのか。Aさんは「そんなはずはないでしょう」と聞き流したものの、「ジムのプロテインでも勧めたいのかな」と少し勘ぐっていたといいます。 

普段は栄養相談を利用していないAさんでしたが、健康診断直前ということもあり、相談にいらっしゃいました。

青汁は野菜不足対策になる?ならない?

Aさんから最初に受けた質問は、「青汁を飲んでいれば、野菜不足はある程度カバーできていますよね?」というものでした。

結論から言うと、青汁は野菜不足対策の“補助”にはなりますが、それだけで十分とは言えません。

青汁には大麦若葉やケールなど由来の食物繊維やビタミン、ミネラル、乳酸菌などを補えるものもあります。そのため、普段野菜を食べる機会が少ない人にとっては便利な選択肢です。

ただし、青汁1杯で1日に必要な野菜の栄養をすべて補えるわけではありません。また、見落とされがちなのが「噛む」という行為です。野菜を食べることで得られる満足感や食べ応えは飲み物では代替できず、食事と一緒に野菜を摂る場合と比べて、満腹感の得られ方にも違いがあります。

さらに私が気になったのは、Aさんが運動中や運動後の水分補給として青汁を飲んでいたことでした。

汗をかくと、水分だけでなくナトリウムなどの電解質も失われます。一方で青汁にはカリウムが多く含まれるものもあります。カリウムとナトリウムは体内の水分バランスを調整する際に互いに影響し合うため、汗でナトリウムが失われているときは、まず水分とナトリウムを補うことが大切です。

「健康に良い飲み物だから、飲めば飲むほど良い」

Aさんはそう考えていました。しかし健康食品は、あくまで食事を補う存在。青汁もまた、野菜や水分補給の代わりではなく、健康づくりを支えるサポート役として活用することが大切なのです。

青汁の健康効果を活かすおすすめの飲み方

では、青汁はどのように取り入れるのが理想的なのでしょうか。

せっかく自ら野菜に興味を持って、商品を選んで続けられているのですから、その効果を最大限に活かしましょうとお伝えしました。

唯一、飲むタイミングは見直した方が良さそうだとお伝えしました。

まず、起床直後の空腹時や、運動中、運動後に摂るのは控えてもらいます。起きてすぐや運動後は脱水傾向があり、水分と電解質をバランスよく摂る必要があります。水分補給の役割は水やスポーツドリンクに任せることをおすすめしました。

そして提案したのが、「食事の前に飲む」という方法です。

食前に飲むことで不足しがちな栄養素を補いやすくなるだけでなく、その後の食事で野菜を意識するきっかけにもなります。商品に含まれる食物繊維によっては、食後の血糖値上昇を緩やかにする効果も期待できます。

さらに、青汁を飲んだから安心と考えるのではなく、サラダや具だくさんの味噌汁、小鉢などを一品追加することも提案しました。

健康食品は、それだけで健康を作るものではありません。しかし、使い方次第では健康づくりの強い味方になります。青汁もまた、毎日の食事を見直すきっかけとして取り入れることで、本来の価値をより発揮してくれるでしょう。


執筆・監修:工藤まりえ

大学にて栄養学と分析化学を専門とし、管理栄養士免許を取得。卒業後は都内飲食系会社にてフードコーディネーターとして勤務。また、管理栄養士としてはスポーツジムに通う方を対象に、体質改善・ダイエットのための栄養指導を実施。短期的な痩身だけではなく、健康的で太りにくい体質への改善を目指した、専門的かつ行動に移しやすいアドバイスを毎月100名程に対して行っている。

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