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医師「もっとも避けるべき」→実は『血管を詰まらせる』原因になる…歯科治療を受けるうえで“危険な行動”とは?

  • 2026.7.18
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。歯科医師として、全身の状態とお口の治療の関係を日々確認している鷹巣多紀です。

抜歯の前に「出血が心配だから、薬を止めておいたほうがいいだろうか」と迷う方もいるのではないでしょうか。こうした判断を、処方した医師や歯医者に相談せずに自分で行うケースがあります。

今回は、そうした判断をした70代の男性の方のケースをご紹介します。

薬を止める前に知っておきたいこと

心臓や脳の病気の再発リスクを下げる目的で、血液が固まりにくくなる薬を使う方もいます。こうした薬はいくつかの種類があり、まとめて「抗血栓薬(こうけっせんやく)」と呼ばれるものです。抜歯の際の出血を心配するあまり、処方した医師にも歯医者にも相談せずにやめてしまうケースがあります。

自己判断で薬を止めたDさん

70代の男性Dさんは、心臓の病気の再発予防のために毎日欠かさず薬を飲んでいました。抜歯の予約を入れた後、「血が止まらなかったらどうしよう」という気持ちから、内科の主治医にも歯医者にも相談しないまま、自分の判断で薬を数日間止めました。

抜歯の当日、歯医者で服薬状況を確認したところ、薬を止めていたことがわかり、処置はいったん延期になったそうです。「勝手に止めてしまって申し訳ありませんでした」とDさんは話していました。

その数日後、Dさんは片手に力が入りにくい、言葉が出にくいという状態になり、救急受診しました。医師からはいくつかの可能性について説明を受けたとのことで、薬の中断がひとつの要因として考えられる状況でした。

Dさんの家族は、「相談さえしてくれていれば」と振り返っていました。

抗血栓薬を急に止めると何が問題になるのか

抗血栓薬は、血液の固まりやすさをコントロールすることで、心筋梗塞や脳梗塞などの再発リスクを下げる目的で処方されます。これらの薬を突然止めると、血液が固まりやすい状態に戻ることがあります。この変化を「リバウンド現象」と呼ぶことがあり、血管が詰まるリスクが一時的に高まる可能性があります。

一方、抜歯の際の出血については、適切な止血処置を行えば多くの場合対処できるとされており、抗血栓薬を継続したまま抜歯するケースも少なくありません。
ただし、薬の種類や患者様の状態によって判断が異なるため、個別の確認が必要です。処方した医師と歯医者が情報を共有し、どう対応するかを一緒に決めることが大切になります。

抜歯前に確認しておきたいこと

抗血栓薬を飲んでいる方が歯科治療を受けるうえで、特に重要なことをまとめます。

  • 薬を自己判断で止めない
  • 歯医者を受診する際はお薬手帳を持参する
  • 抜歯など外科的な処置が予定される場合は、処方した医師に事前に相談する
  • 歯医者が内科などと連携して処置方針を決める場合がある

「止めたほうがいいですか?」と思ったときは、まず処方した医師か歯医者に相談してください。自己判断で変更することが、もっとも避けるべき行動です。

「出血が心配」と感じたら、まず担当医に相談してください

薬の中断や継続に関わる判断は、担当医と歯医者が連携して行うものです。出血への不安はごく自然な気持ちですが、相談なく薬を止めることは別のリスクにつながる可能性があります。歯科治療の前は、お薬手帳を持参して正確な服薬情報を伝えることが大切です。


執筆・監修:鷹巣 多紀

大学病院口腔外科にて研修後、一般歯科にて勤務。現在は1児の母として子育てと仕事に奮闘しています。
歯科医師ママkiki|note: https://share.google/uUYsDiSMnkNKZCrOw

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