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夫から“自宅の一部”を贈与された60代妻→「夫婦間なら2,000万円まで贈与税ナシ」のはずが…二人を直撃した“想定外の大誤算”

  • 2026.6.28
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。金融機関でマネージャーを務めながら、家計のご相談に日々向き合っている中川です。

今回ご紹介するのは、結婚20年以上になる60代Aさんの体験談です。「夫婦なら自宅を無税で贈与できる」と聞いて相続税対策のつもりで贈与したところ、別の税金で思わぬ出費になった経緯をご紹介します。

「夫婦の間なら、自宅を無税で贈与できる」と聞いた

Aさんは60代の女性。結婚して20年以上になるご夫婦です。

知人から「夫婦の間なら、自宅を2,000万円まで贈与税ナシで贈与できる」と聞き、相続税対策になると考えて、自宅の一部を夫から贈与してもらうことにしました。

「税金がかからないなら、早めにやっておこうと思いました」

無税のはずが、別の税金がかかった

ところが手続きを進めると、贈与税はかからないものの、名義を変えるための登録免許税と、不動産取得税がかかることが分かりました。

贈与による名義変更の登録免許税は、相続の場合より高い税率です。さらに、相続ではかからない不動産取得税も、贈与では課税されます。

「税金がかからないと思っていたのに、別の出費がありました」

Aさんはそう振り返ります。

「おしどり贈与」には、見えにくい費用がある

婚姻期間が20年以上の夫婦の間で居住用の不動産を贈与すると、贈与税の配偶者控除(おしどり贈与)で、基礎控除110万円のほかに最大2,000万円まで贈与税がかかりません。

ただし、贈与で名義を変えると、登録免許税は固定資産税評価額の2%(相続なら0.4%)かかり、不動産取得税も課税されます。

さらに、配偶者にはもともと相続税の「配偶者の税額軽減」があり、1億6,000万円までは相続税がかからないことも多いものです。そのため、おしどり贈与をしても、節税の効果が出ないことがあります。

実行する前に、税理士に試算してもらう

相続税対策は、表面的に制度を確認して判断すると、かえって出費が増えることがあります。

おしどり贈与が本当に有利になるかは、ご家庭の資産の額や状況によって変わります。実行する前に、登録免許税や不動産取得税まで含めて、税理士に試算してもらいましょう。

かかる費用の全体を慎重に確かめることが、より良い選択につながります。


執筆・監修:中川 佳人

金融機関勤務の現役マネージャー。1級ファイナンシャル・プランニング技能士。20年にわたり、資産形成や家計管理・住宅ローンなどの実務に携わってきた経験を活かし、記事の監修や執筆を行っている。専門的な内容を、誰にでもわかりやすく伝えることをモットーとしている。

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